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これまで一線を超えたことはないのだと彼女は白状した。
つまり本当に私に抱かれるためだけに彼女は私の部屋を訪ねたということだ。
「ねえ・・お願いです。私を・・抱いてくださいませんか?」
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頬を羞恥に染めるまさに乙女の誘惑を前に私は眩暈がした。
これまで処女を相手にしたことはない。
だからことさら私自身が緊張してしまう。
「いいだろう・・・後悔はないな?」
女にとっての初めては、男のそれとはまったく異なるはずだ。
余程の覚悟なのだろう。
恥じらいを滲ませながら頷く彼女の唇に先ほどは拒んだ口づけを与える。
彼女は私の頬に触れ私の目を覗きこんだ。
その無垢な眼差しに心がざわめく。
唇を離した私は彼女の様子を窺いながら素肌にそっと触れる。
ゆっくりと素肌を重ねながら愛撫を施すと彼女が口元を手で覆った。
その手をやんわりと外して彼女を諭す。
「耐える必要はないといったはずだ。良かったら良いと言えばいいし、嫌だったら嫌だと言えばいい」
「・・・はい」
まあ初めての女にはそれすら恥ずかしいのかもしれないが。
己だけが満足するような一方的な行為などつまらぬ。
女の快楽を引き出してこそ真の快楽を得られると言うものだ。
どこかルーガン流に対する反発もあったのかもしれない。
法律で女をがんじがらめにするなど不快でしかなかった。
だからこそ改革を望むヴィンス殿下に力を貸す気になったのだが。
「あ・・・ダメ・・んんっ・・ああ・・すごい・・杭ってこんな感じなのかしら」
杭?おかしな感想だったがあながち外れてもいまい
彼女の甘い愉悦の声が私の興奮を煽る。
私の手管に身体を震わせ素直に快楽に身をゆだねる姿はとても美しかった。
じっくりと愛撫を施された肌をしっとりと潤わせた彼女を抱きしめる。
冷やりとした体温の低い女だったが、血の気の通った頬は火照っていた。
さすがにきつかったのだろうが彼女は最後まで嫌とは言わず懸命に私に応えようとした。
彼女との初めての夜はこうして無事終わりを迎えることできた。