→アイーシャは大親友

 

「ありがとうアイーシャ貴女の言うとおりだわ。私、なにをこだわっていたのかしら・・やっぱりアイーシャは大親友ね。背中を押してくれてありがとう」

 

心からそう思う。

 

私が迷ってる時は素早く察してくれて、力づけてくれる大切な親友だわ。

 

「うんうん。感謝されるって気持ちいい~。シリーンは笑顔が一番似合うわよ。それにしてもいいなあ~私も男欲しい~~」

 

アイーシャの言葉につい苦笑がもれる。

 

アイーシャって美人でモテるのに理想が高いのか本命はいないようだった。

 

「ん?ねえねえ・・・あそこにいるのって・・・もしかして王様?」

 

ライザール様に気づいたのかアイーシャが指で指示した先にはまだお二人の姿があった。

 

「そうよ、向かって左がライザール様で・・隣の方はごめんなさい私は知らない方なの。でも・・水タバコ商人だと思うわ」

 

顔見知りでもない方を紹介することはできなかったが、アイーシャは俄然興味を持ったようで好奇心丸出しで食い入るように見ていた。

 

「へえ・・あれがシリーンのハートを射止めた王様ね?いかにもできる王様って感じじゃない?

 

傾いてた我が国の経済を数年で盛り返しただけはあるわね~

 

ふふ~んシリーンって案外面食いだったのね~ワイルドでなんかいろいろスゴそう!

 

やだ私ったらっふふ~ん奥手だと思ってたのにやるわねえ~

へえ~ごちそうさま」

 

あれから何度かご一緒してあの方に馴染んでしまったけれど

 

―うん、確かに大変だったかも照れ

 

冷やかすアイーシャの言葉に自然と頬が火照ってしまう。

 

それはともかく、庶民であってもライザール様は分け隔てなく謁見する機会を設けているため顔を見知っている者は多いけれど、

 

そうは言っても王の顔を直視する者などそうはいないので知らないも同然と言えるかもしれない。

 

いくら大親友とはいっても、王宮内に忍んできているうえ、結局は侍女として紹介するしかないので正式に紹介するのは難しいのが残念だった。

 

その時、ふいにライザール様の連れの男性がこちらへと近づいてきた。

 

後を追うようにライザール様もこちらへとやってくる。

 

アイーシャの姿はすでに見られている以上今更隠れるわけにもいかなかった。

 

顔を見合わせたアイーシャの顏も期待に輝いている。

 

これはもう覚悟をきめるしかなさそうだった。