真相解明できるライラルートの末行き着くラストの番外編のイメージです。

 

まだラストどころか全然書いてないのにすっとばして書きたいとこだけ書き、書いたら即公開ってどんだけいきあたりばったりなのかしら。

 

注ジェミル視点でもライザール×シリーンです

 

それはともかく本家で俺を待っていたのは、いなくなったグレースの帰りを首を長くして待っていたターヘルってオッサンだった。

 

こんなうだつのあがらなさそうなオッサンが旦那って・・・

しかもシリーンの親父って・・マジか!?

 

「おおおおっ・・・戻ってくれたか!グレース!!心配したぞ!!ああ・・よいよい戻ってくれただけで私は・・・ううううっ」

 

えらそうな大貴族様の号泣ぶりに引く俺をしり目によしよしとばかりにオッサンをなだめるグレースを前に一瞬で力関係を悟った。

 

(なんだよこのオッサン骨抜きじゃね~か)

 

「ターヘル様、ご心配をおかけしてしまって申し訳ございません。私はこうして無事だったのですから、そんなに泣かないでくださいませ」

 

慰められ大人しく鼻をかむターヘルの姿を唖然と見ていた俺だったが、落ち着いたオッサンが俺の方をチラリと見た。

 

美しい奥方が連れ込んだ若い男の図にしか見えねえよな。

 

ちげ~けど。

 

「あれは誰だ?」

 

当然の疑問を抱く旦那を前にグレースは堂々と言ってのけた。

 

「あの方は・・私達の息子となる方ですわ」

 

はあっ!?

 

グレースの爆弾発言に驚く俺達を前にグレースが旦那の耳に何事かを囁いた。

 

見る見る青ざめた旦那は口をぱくぱくさせながら俺を見ていた。

 

よく聞えなかったけどさ、たぶん脅したんだろうなあ・・・

 

状況から言ってこのターヘルって奴が俺のお袋を身代わりに処刑させたんだろうし。

 

旦那はともかくグレースはそれが負い目らしいからさ。

そしてこの旦那はグレースにメロメロだった。

 

ってかグレースって魔性だよな

 

「旦那様、おそらくですが近日中には王からもお話があると思います。謀反人のレイラ様は身罷られましたがこの一件は王もご存じです。幸いシリーンが王の寵愛を得ましたから穏便にすませていただけるでしょう。・・・旦那様、レイラ様のことは本当に残念でなりません。私達の存在があの方を苦しめてしまったのです。申し訳ございません」

 

「レイラッ・・・バカ者めが。だがやむを得まい。お前とシリーンが無事でよかったわ。シリーンには悪いことをした。お前にも辛い想いをさせてしまいすまないと思う。だが血を分けた我が子だからこそ、レイラが不憫でならなかったのだ。だからことさらシリーンにも辛くあたってしまったがあの娘はお前に似て素直だから私を恨むまいがレイラは・・あの娘は我が娘ながら悋気がすぎた。自業自得だが・・やはり不憫だ」

 

このオッサンにとってレイラは喉に刺さった小骨のようなものだったのかもな。

 

親子だからと言って必ずしもわかりあえるわけじゃねえし。

俺とお袋みたいにさ。

 

あの女が一番求めていたものをこのオッサンには与えることはできなかったし、たぶん他の誰でも無理だっただろうぜ。

 

欲望への歯止めが効かなくなってあの女は自滅した。

 

俺のシリーンを巻き添えにしようとした女に俺は同情なんかしねえ。

 

俺にとっては最悪な奴だったが、まだ店主のヤツの方が歪だったがグレースとシリーンへの愛があったなんて皮肉だぜ。

 

娘を失ったばかりのターヘルに寄り添い慰めるグレースは慈愛に満ちていた。

 

やがて落ち着いたターヘルにグレースが続ける。

 

「旦那様、そうなりますと残るは後継ぎ問題だけです。けれど親戚の方々にお任せするのは嫌なのでしょう?でしたら、私達のせいでお母様を失くされたジェミル様の身を我が家でお預かりしてはどうでしょう?幸いジェミル様は王の覚えがめでたい方なのですよ」

 

「おおっ!!そうかっうんうん、それがお前の望みならばよい。ジェミルとやらはなによりも見た目が良いうえ王の覚えがめでたいとはこれまた素晴らしいぞ。これで我が家は安泰だ」

 

最後の一言が効いたらしい。

 

やっぱ魔性だ、旦那のツボを熟知している。

 

ターヘルはグレースの言いなりだった。

 

つかこのオッサンマジで大丈夫か?

 

娘が謀反人で死んだことすらスルーできるってある意味最凶な気もするけど

 

もっともその娘がこのオッサンが耽溺するグレースの命を奪おうとしたとあっちゃしかたねえのかな

 

どれだけ愛情を注ごうと歪なまま育っちまう苗はいつか間引かないといけない時がくるしそれが早いか遅いかだけだと俺は思う。

 

あの女はどこかで道を間違えた。それだけだった。

 

いろいろあったけど、結局オーサマの後押しもあって俺はあっさりとアリ家の嫡男へと転がり込んだ。

 

あれからはグレースが俺の養育係になり礼儀作法をみっちりしこまれる日々だ

 

ちょっとは言葉づかいも直って貴族っぽくなったかもな

 

もっとも俺みたいな最下層出身の奴を悪くいう奴はいくらでもいるが、なんていうかこのアリ家においては血筋より美の方が貴重らしいから気楽にやるさ。

 

けどなんかしっくりこねえんだよなあ・・

 

・・・急に家族ができたっていわれてもさ

 

オッサンあんなだし(絶対この家女上位だし)

 

美人なグレースが義母でシリーンが義姉ってさ

 

なんかの素人ものみたいでエロそうだけどなんもおきねえってか

 

二人とも魔性のくせして実はかなり真面目で貞淑な女ってヤツだった

 

オーサマは「羨ましいヤツだ」って笑ってたけど

 

なんか俺ますますシリーンに手を出せなくなってねえか!?

 

弟扱いから義弟扱いって

 

絶っ対っオーサマ確信犯だろ