子供の頃はまだよかった・・あいつがずっと身近な存在だったから
俺にとって初めて会った時からシリーンは特別な女だった。
ある意味俺の人生を変えた女とでもいうか
綺麗で優しくて・・明るくて
ま、ちょっと姉貴面がむかつくけど・・
少しは男として見てくれたっていいのにさ
年の差だっていつまでたっても埋まらねえし
それでも俺にとってアイツは特別だった。
そんなアイツにすら俺は言えない秘密があった。
俺の母親はいわゆる商売女って奴
父親は顔すらも知らない客の誰か。
たぶんおふくろだってわからないと思う
薄汚い環境で誰からも望まれずにこの世に生を受けた
面倒見てくれたのはおふくろの商売仲間の女達だった。
教育なんか受けれるわけもなくてその日食うものにすら困ることもざらだった
おふくろは男をたらしこむ才能しかないから俺はあの女に母親らしいことすらしてもらった記憶はない。
年の割には痩せてて目ばかりぎらつかせて無表情なガキだった。
腹が減って食うことしか興味なくて盗みにも手を染めた。
おふくろとその男に殴られたことだって・・
こんな地獄に生を受けたことを呪う日々だった。