注本物のレイラ視点のエピソードとなってます(心の闇ダダ漏れなんで閲覧注意)

 

うちの家系は終わってる。

 

親戚縁者見渡しても美とは大きくかけはなれていた。

 

大貴族にとってはなによりも必要な富と権力だけはあったけれど、それがなんの役にたつというの?

 

我が血筋は健康で長命だけど容姿は人並み以下。

 

それを恥ずかしくも思わない両親も親戚連中も私は大嫌いだった。

 

私を見る大人たちは「アリ家のレイラお嬢様」と呼ぶけれど、父の権力にこびへつらっているだけで袖で嘲笑を隠していることを私は知っていた。

 

母は中の上だから皆私を不憫な目で見るけれど父の顔を見て納得して終り。

 

それでも昔は良かったわ。

 

同じ顏した親戚連中に囲まれていたからそれが私にとって「普通」だったの。

 

けれど私は昔から美意識は人一倍だったから気づいていた。

 

綺麗な衣装や宝石で着飾っても限界はあるって・・

 

それがはっきりしてしまったのはあの娘の存在を知ってしまったから。

 

父が金に飽かせて無理やり第二夫人に迎えた女が生んだ娘

 

私の異母妹のシリーン

 

生まれ持った美しさというものを初めて見て私は運命を呪ったわ

 

あの娘の母親も美しい女だった。

 

父はその美貌に目が眩み私の母をないがしろにするようになった。

 

信じがたいけれど父にも美的センスはあったようね、

 

美から見放されるなんてもはや呪いとしか思えなかった。

 

それでも嫡男のいない我が家においては圧倒的に私の方が有利な立場だった。

 

どれだけあの娘が美しかったとしても誰もあの娘を褒めたりなんかしない。

 

そんなことをすれば屋敷を取り仕切る母の不興を買うことになるから。

 

そんな時王様から婚約の話がきたの。

 

当然よね、まだ即位して日も浅い王には後ろ盾が必要だったもの。

 

本来なら私が婿をとり家を継ぐはずだったけれど・・・

 

血統も良くて長女の私こそ王に相応しいはずだったのに・・

 

父は姉妹両方を嫁がせようとした

 

それがなぜなのかなんてバカでもわかるわよ

 

父の本命は美しいあの娘だった。

 

権力が欲しくて身分にこだわるくせに結局男はみんな同じ

 

妻に求めるのは美しさだけ

 

美しいあの娘じゃないと王様に愛されない

 

父がそう言うのを聞いた時の気持ちがわかる?

 

あの娘を見た時・・・初めは憧れた

 

なんて綺麗なんだろうって

 

しかもあの娘はことさらそれをひけらかすこともなくて

 

とても無邪気ですれたところなんてまったくなくて

 

いわゆる性格美人って娘だったわ

 

私は見た目も性格も最悪だった・・ええ自覚あるわよ

 

そんな完璧なあの娘と比べられるたびみじめで悔しくて

 

気づいたらあの娘を憎むようになっていた

 

あんな娘消えてしまえばいいのにっ

 

私は美以外のものは全部持っていたのに

 

美しか持ってないあの娘の方が圧倒的に幸せだった