このシナリオは二重スパイ√からライザールさまの略奪愛にいっちゃうというライザールさまだけを100%選びたい私のための妄想シナリオです。
一応変更設定もあってキス&お風呂場での秘め事はすでにライザールさまと経験済みだけど結婚はまだで暗殺未遂イベントが発生したことでジェミルを(弟として)見捨てられずについていき(強引に腕を引かれたともいえる。イメージ的にお散歩途中でいやいやするワンちゃんっぽいかんじ
)ライザールさまの不興を買った(可愛さ余って憎さ100倍状態)という状況です。
以下、妄想シナリオです
○梅を飲ませたシリーンと満身創痍のジェミルを共に置き去る意味を充分理解しながら後ろ髪を引かれる思いで部屋から退出したライザールだったが気配を消して二人の様子をこっそり窺った。
情報は手に入れたものの十分とは言い難く二人が頑なに口を閉ざしたことで正体もわからずじまいだったが二人きりにすれば口を滑らせるのではないか?というライザールの読みがあたり二人きりになった途端暗殺者の方が自称レイラの身を心配して呼びかけるのが聞こえてきた。
「大丈夫かシリーン!?」
――シリーン!?
その懐かしい名前こそライザールが欲していたものであった。もちろん同じ名前の者などいくらでもいただろうがこれまでふとした瞬間にこみ上げた懐かしさが自らの疑念さえ払しょくするのほどの本能が「彼女」であるのだと告げていた。
しかしあの二人の間に漂う親密な空気がライザールの入室を拒んでいた。
――どうせ奴らも快楽に流されるさ
一度は彼女(レイラ)を愛したいと思っていた。確かに彼女の振る舞いに違和感を覚えたことはあったがそれでも共にいるうちに彼女との婚姻はけして現実味のないできごとではないくらい身近な存在として受け入れてもよいと思っていた矢先に生じた「裏切り」だった。だからこそより許せなかったのだ。
一方室内では思いがけない事態へと発展しようとしていた。
密偵としての務めとして否応なしにライザールとのキスも浴場での秘め事も「仕事」としてせざるを得なかったのだとどれだけ自分に言い聞かせたことか。それなのに今、弟として家族として愛していたジェミルに迫られシリーンは焦燥に駆られていた。「いっそ流されてしまいたい」理性を簡単に凌駕する熱に浮かされたこんな時だというのに先ほどから浮かぶのは目の前のジェミルではなくライザールのことだけだった。
―どうして!?どうしてこんなこと!?
気づいたら彼をなじってる自分がいた。閨での暗殺未遂の話をされた時も情報を聞き出すために彼が浴場で仕掛けてきたこともすべて承知の上だった。
尋問をする彼の目には怒りこそ感じたがそこに劣情はなかった。
ただひたすら冷静に「手っ取り早い手段」として彼はあんな仕打ちをしただけだ。
無関心の仮面をつけ本心を隠したその冷めた彼の眼差しが痛くてシリーンの心に新たな苦しさを呼び起こした。
それはまぎれもなく罪悪感だった。
暗殺のことは確かに知らなかった。それでもジェミルが仲間である以上放ってはおけなかった。知らぬふりをすれば彼の疑惑をかわせたのかもしれない。
それでも騙して偽っていることにかわりはない以上、こうなってしまったのは自業自得だった。
責められている身ではあったがそれでも裏切って傷つけてしまったことが悲しかった。
ベール一枚の嘘に身を包み彼を欺いてきた報いなのだろう。もはや彼の心に触れることもできそうになかった。
それほどの距離がライザールとの間に開いてしまった。
――お願い行かないで!!
彼が背を向け出て行った時咄嗟にそう叫びそうになった。なんとか悲鳴をこらえ今に至る。彼は自ら率先して動く男だから情報を元に駆けずり回ることだろうことはわかっていた。恐らくは一晩中。朝まで戻ってこないのだと言う現実がシリーンを精神的に追い詰めようとしていた。
「俺のせいでごめん!シリーン」
必至に言い募るジェミルの目に浮かぶ欲望に心が震える。
仕事だからと割り切ってきたこれまでとは違う。
彼だからこそ無理だと思うのと同時に簡単に絡め取られてしまったライザールとの一連の秘め事がシリーンの胸を打つ。
――ああ、彼だから私あんなこと・・・・
気づいたら夢中になっていた初めてのキス。そして簡単に溺れてしまった彼との秘め事。それが自分の身体と心にもたらしたもの・・
その感覚は初めてでシリーンを戸惑わせたものだった。
その正体が今更だがわかった。
だからこそ余計にジェミルの愛を受けるわけにはいかなかった。
たとえどうしようもなく身体が欲したのだとしても心は流されてはならないと悲鳴をあげる。
――助けて!!ライザールさま!!
それは悲鳴にも似た魂の叫びだった。
「お願い!!嫌!!やめてジェミル」
気づいたらそう叫んでいた。これらはすべて一瞬の出来事だった。
自分の気持ちがわからず葛藤したできごとの答えが今出たのだ。たとえ身もだえするほどの快楽の嵐に放り込まれたのだとしてもなんとか踏みとどまらなければならなかった。
想っても想いを返すことはないライザールに操立てしたところで何になるのだろうかとの自虐もあったが、それでもそうしたかったのだ。
鈍い音が響きジェミルが沈黙した気配に驚き覗き込むと彼はその場に倒れ伏しておりシリーンを安堵と同時に不安が襲った。
いつのまにか手にはあの醜悪なテロメアーナの道具が握られていた。
!?
身を守るためとはいえジェミルにはひどいことをしてしまった罪悪感に苛まれながらソレを部屋の隅へと放り投げたシリーンはジェミルの様子を窺いながら恐る恐る首筋にそっと触れた。
どうやら気絶しているだけのようなことにひとまず安堵しながらこれから独りで夜明けまで耐えねばならぬ現実がシリーンを苛むこととなった。
それでもジェミルが大切だからこそ身代わりにはできなかった。もし一線を越えてしまえばもう「家族」として彼を見ることができなくなることが本能的にわかってしまったからだ。
男ではなく弟としてジェミルには傍にいて欲しいと望むのはわがままなのかもしれなかったが、それでもあの男以外に触れてほしくなかった。
ライザールさま・・
気づいたら両腕に爪を立てていた。こんな時だと言うのにふと笑みがもれてしまう。赤い筋を目にした瞬間ライザールの腕の傷とお揃いだと思ってしまった。
痕に残るだろうがそれでも心に生じた見えない傷よりはましだった。
常に心を見せずこちらへの警戒を怠らなかったライザールだったがそれでも彼の心と体に触れたいと望んでしまった自分は密偵失格なのだろう。
「はあ・・・・ライザールさま」
ここにいない彼の名が口をついて出てしまう。
その瞬間背後に気配を感じた。振り向くことさえできない状況で抱きしめる熱をはらんだ逞しい腕のもたらす感触に心が跳ねる。
「・・・・シリーン」
名を呼ばれた瞬間なにか熱いものが身体から溢れ出るのがわかった。
だから咄嗟に彼に身を預けながら言い募っていた。実際にはそれは囁きともとれるうわごとのようなものでしかなかったがシリーンは必至だった。
「お願い・・・この熱を鎮めて・・おねがい・・・ライザー・・ル・さ・・ま」
抱きしめる腕の力が増し、耳元で囁くライザールの熱い吐息すらシリーンの身を焦がし心を震わせるものだった。
「・・・・私でいいのか?」
こくりと力なく頷いたとたん了承と見なしたライザールに抱きかかえられた。
「なら遠慮はしない」
ライザールは待機させていた部下にジェミルを運び出すように命じると抱きかかえたままのシリーンをそっと寝台まで運んだ。
彼女は初めてだというのに思えば怒りに任せ酷なことをしてしまったようだ。
両腕に残る傷跡が痛々しかった。とめどなく苛む熱に身悶えながら己を見失うまいとする彼女の姿を目にした時、「女なんて皆同じだ」と彼女を軽んじる気が失せた。
決して軽薄な女ではなかったことに安堵しながらそれでもまだ迷っていたライザールの耳に聞こえた彼女のかすかな呼び声。それが決め手となった。
熱に浮かされたように身悶えるシリーンを腕の下に込めながらそっと唇を奪う。
深くなるキスに酔いしれながらも彼女は性急に求めてくる。
「すまない・・・こうなったのは私の責任だからな」
天蓋つきのベッドの中ベールに浮かぶ二人のシルエットは絡み合い求め合う。
だがそれは愛のない行為ではなく彼女が求め自分も欲した想いから生じたものだった。
蛇香のライラ ライザールさま√妄想シナリオ「共有禁止愛」後日談妄想
後日談としては精も根も尽き果てるほど互いを貪りつくした狂乱の一夜が明け足腰立たないシリーンを伴い一緒にお風呂に入ったライザールさまと女豹の如く振る舞い醜態をさらして羞恥しつつも満更ではない様子のシリーンは互いに夕べのことに「後悔はない」と確認し合いお互いにすれ違ったことで互いを傷つけたことを謝罪、今後は二度とあのような非道なことはしないとライザールさまが誓約、そしてお互いにキスマークは服着たら見えないところ限定にすることを約束しあったのでした。
さらに収監してたジェミルとシリーンを共に保護すると同時に事件解決まで共闘することになりましたただしこの√ではジェミルのたっての願いでアサシンであることはシリーンにだけは内緒ってことで王の契約を受けた。ライザールがライラ・ヌールであることがバレるのは時間の問題。。
シリーンとライザールの関係については昨日の今日で「ルト」だと明かすことを躊躇うライザールだったが、もともと気に入ってたレイラがシリーンであったことが決め手になっただけなのでシリーンに告げなくてもよいかと思っており、またシリーンはルトだと気づかないもののライザールに不思議な懐かしさを感じており、さらにライザールの人となりを裏表知った上で憎からず思っているようなので今の自分を見極めた上で伴侶として選んでくれたことをそれもまたよしとライザールは受け止めている。すでに婚前交渉はしてしまったものの婚約は解消せず事件が解決したら挙式を執り行うことに。
ジェミルは王族だと判明するが目の前でいちゃつく二人にいい加減うんざりしているという態度をとりつつも失恋はしたもののシリーンを本気で守りたいと考える王気を持つ只者ではない男をシリーンが選んだことを認めている。だからこそ国の未来を真剣に考えることができる似た者同士の二人に託したいと考え、実父の水タバコ商人には病気を理由に大事な役割をこれと見込んだ他人に背負わせたことを指摘。その上でまだ血統にこだわるのは矛盾していると説得する。さらに闇家業しかしてこなかった今のままの自分が王に相応しいとも考えていない。これまで大切なのはシリーンだけで閉じた狭い世界で生きてきたからこそこれを機会に外の世界をしばらく見聞したいと申し出てライザールがそれを了承。「少女趣味のおっさんにシリーンを取られるとはやってらんねえな」とぶつくさいいつつも幸せそうなシリーンを見て自分ではきっとこの笑顔を引き出すことができなかっただろうと悟る青二才のジェミル。それでもだまって引き下がる気はなく「もしコイツが浮気したら俺がサクッと殺ってやるからさ」と軽口を叩く。それに対し「報復は自分でやるから大丈夫」と物騒なことを笑顔で返すシリーン。「俺が浮気する前提で話すな俺が欲しいのはお前だけだシリーン」と一途さをアピールするライザール。やっと身も心も結ばれたライザールさまとシリーンは今後も国の行く末を見守りながら仲睦まじく人生を共に歩むことでしょう。(ぜひそうなって欲しい
)一人称が私と俺で公私使い分けてるライザールの素の部分を微笑ましく見守るシリーンですが3か月後にはおめでたが判明すると思います。肝心の事件の方はというと3人が共闘した結果黒幕の二人は自滅して一件落着したのでした。