昨日の続き | モータージャーナリスト・中村コージンのネタ帳

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昨日はトヨタ2000GTに廉価版の開発計画があったことを書きました。続きと言っても、そのお話の続きではなく、同じ会社が開発に携わったもう一つの計画のお話し。トヨタのガスタービンエンジン開発の歴史は古く、昭和39年には当時のクラウン8に搭載して試走したという話があるくらいです。というわけでお話はこちら。

 

UP15とは何ぞや?という人もいるかもしれません。社内呼称でクルマを語るのは、業界ではかなり普通で、一般の方もそれを薀蓄と捉えているようで、よく使われます。このUP15、実はトヨタスポーツS800のこと。そいつにガスタービンを搭載しようという計画が持ち上がったのは、ここにある通り昭和51年でした。しかもです。ガスタービンは発電機として使うハイブリッドだったというから驚きですね。もうこの頃から、あの手この手でハイブリッドの可能性を探っていたトヨタ・・・凄いですねぇ。

しかし、予算がなかったかどうか知りませんが、べーすとなるS800は中古車で、そいつを修復するところから作業が始まっているあたり、ちょっと??な感じです。

結局散々あれやこれやとやってモノにならず、試作そのものが打ち切られたとありますが、ガスタービンを使うという潜在的なポテンシャルは、今もあるんじゃないかって、少し思っちゃったりします。でも手を出さないところを見ると、何か決定的にダメな要素があるんでしょうね。

僕も複数のガスタービン車に試乗したことがありますが、そいつを動力源として使うのは、立ち上がりがあまりにも遅いのでダメです。しかし、発電機ならいいんじゃないかって…