タキレーシングチーム | モータージャーナリスト・中村コージンのネタ帳

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モータージャーナリスト中村コージンが、日々乗ったクルマ、出会った人、趣味の世界を披露します。

60年代後半は、日本グランプリも盛ん、ホンダがF1に参加してレース熱は最高潮に達していた時期だと思います。オートスポーツにはとてもお世話になりました。日本グランプリは毎年対決の構図を作り出し、第1回こそそんなものはありませんが、2回目以降は毎回○○vs○○。そして69年はついに、トヨタvs日産vsタキという三つ巴となりました。

タキレーシングチームは、ドライバーだった瀧進太郎さんが組織したプライベートチームですが、その第5回の時はドイツからポルシェ・ワークスを呼び寄せてワークスに対抗し得る強力なチームを組織していたのです。しかもエントリーは4台。最強はジョー・シファート/Dパイパー組のポルシェ917、さらにHヘルマン/田中健次郎組のポルシェ908、長谷見/永松組のローラT70、そして風戸/長谷川組のポルシェ910という布陣。正直、917と908は相当期待しました。917の方は速さだけで実績はありませんでしたが、908は安定感抜群で速さを見せつけていたからです。まあ、GPの結果はともかく、そのタキレーシングチームの工場が、世田谷区下馬の閑静な住宅街の中にあったのです(その当時)。我が家からチャリで40分ほどの距離でしたが、よく見に行きました。

恐らく写真を撮ったのはこの時1度だけ。メカの人(特に小倉さん)とも仲良くなれて、敷地内に入れてもらいました。

ワークスからやってきたと言われていた908ですからてっきり帰るものと思いきや、残っていました。化粧直しの最中です。↓


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後々このクルマはタキレーシングが買い取ったものだとわかりました。まるで掘立小屋のようなガレージの中には他に↓のマシンと


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さらに↓のマシンがメンテナンス中でした。


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↑のマシンは恐らくローラです。以前に他のSNSサイトで議論になったことがあります。


ドライバーとも多く会いました。長谷見さんや永松さんなど。一度トヨタのディーラーが近くに無いかと聞かれ、あると答えたらそこまで連れてってくれと。結果、片平選手のドライブするクルマで、そのディーラーまで行ったこともあります。

こんなところで、日本グランプリの参加車がメンテナンスされていたわけですから…いい時代です。