"ニコニコと笑顔を振りまいて愛想が良いことは確かにいいことだけれど、
逆にそれは自分の自信の無さの表れだ。
本当に自信に満ち溢れている人間はいつも胸を張って堂々としている"
僕のトレーナー時代の師匠から最初に言われた言葉。
35歳になった今も、
まだ拭いきれていないかもしれない。
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モテを意識し始めるが、自分の立ち位置を知り引き下がる
自分に少し自信を持つことができるようになった僕は、ついにモテることを意識し始める。
当時、BoonやCool、GET ON、ホットドッグプレスなど雑誌を読み漁りファッションという面での情報を集めては、自分の好きなタイプの格好を確立していった。
けれど、中高生のお小遣いでは簡単にあれもこれも買うことが出来ないので、
とにかくファッション誌の隅から隅までを読んで本当に欲しいものを厳選し尽くす癖がついた。
トイレに入る時も肌身放さずファッション誌を見尽くし思考を重ねる。
この時から自分の中での本物志向が生まれた。
"安い物をあれこれ何点も集めるよりも、
高い物を1点大切に持っていたい"
"偽物ならいらない。
本物だけしか手にしない。
本物を見極めることができる目を養う"
物を大切にすること。
そしてその大切な物を見極める目を持てるようになったのはこの辺の年頃だった。
お年玉を握りしめて買った初めて1本、3万円以上するジーンズを買った時のことはお店に行くまでのバスの車中のことから、お店の人との会話まで今でも鮮明に覚えている。
自己満足的本物志向に目覚めた僕は色々なマニアックな方向にも向かうのだけど、
その物にまつわるストーリーが好きなのだということがわかった。
誰がどんな想いで作り、どの時代背景で活用されて、どんな風に伝わってきたのか。
そんなストーリーを辿りながら、その価値を噛み締めて大切に抱きしめるから物を大切にしたいと思う。
男はいつも、歴史やストーリーが好き。
で、高校は私服の学校だったのだけど、
1学年8クラス320人以上の中で、
新しい沢山の出会いがある中で、
少しだけ広い世界の中で、
わかったこと。
モテるやつはやはりちょっと違うなと。
そう。
モテるカッコいいやつらって、
やっぱり自分のスタイルが確立されてて、内から出てくる雰囲気がある。
モテることを意識しているのではなくて、
自分の確固たるスタイルを確立しているのだ。
僕は、ここで自分の立ち位置を知り、
自分はモテるタイプの人間ではないことを知り、
あれだけ"モテたいから始まった僕のヒストリー"と言ってたくせに、
モテたいということへの執着をあっさりと捨てた。
自分の確固たるスタイルを確立すること。
外面ではなくて、
内面を磨くことが大切だと気付いて、
男としてカッコいい生き方を目指す。
続く。