去り際



生きていれば
幾度となく繰り返される
シチュエーション

卒業式
恋愛における別れ
離婚
その日「バイバイ」と手を振るとき
営業で訪れた先のエレベーター前
レジで品物を受け取ったあと
退職


あげればきりがない



その去り際にこそ
去る人“そのもの”があらわれ

また
去られる側にとっては
その相手への敬意や想いが
あらわれる

そんな
ある意味怖い一瞬の
去り際



携わっていたとある業務の
最終日だった昨日

わずかな期間だったにもかかわらず
仲間からの心遣いに
胸がきゅんとした

お花や




手紙が添えられた品






「コーヒーが好き」なんて
一度もそのかたに話していないのに
いつもの行動を見ていてくれた証





私は果たして
この心遣いにふさわしい
行いをしていただろうか

美しい去り際が
できたであろうか



今日から
新しい月がはじまり
新しいことがはじまる

去るときも去られるときも
去り際の美しい人でありたい

そのためにも
日々ていねいに暮らしていこう