台所のかみさまにクレープを。のおはなし。 | おはなし。

台所のかみさまにクレープを。のおはなし。

2月2日はChandeleurの日

おはなし。

今年は、なんだかおかしなことに、
このChandeleurの日がもてはやされています。今までこんなに騒がれていなかったような気がするのに..不景気だからでしょうか。多分そうだと思う。

お店のあちこちでクレープ!!と小麦粉とかたまごとかおさとうが山のようにつまれていました。


Chandeleurとは?
日本ではあまりなじみのない祭日ですよね。
私もこっちに来てから知りました...

キリスト教の祭日で、フランスとかスイスとかベルギーとかの国の風習みたいですけれど(フランス語圏?)

なにをするか、といいますと。


おはなし。
基本はクレープを焼く。
ということ。


でもこれがすこし日本っぽくって、私はすごいしっくりくる祭日なのです。
地方によって微妙に違うらしいけど大まかには一緒だとおもいます。

まず、

鏡開きのごとく、
この日にノエル関係のお飾りを片付けるそうです。小さいキリスト生誕フィギアとか。そういうのですね。クリスマスツリーも片付ける日だそうだけど、枯れてぱらぱら落ちるからもっと早い時期に片付けるうちが多いみたい。2月2日はノエルの最後の日らしいですよ。いままでがノエル期間だという事のが驚きですが..

そして、
クレープのフライパンでクレープを焼きます。
普通のフライパンより平で大きめのフライパン。だいたいどこのお家にも一つはある。
(レシピはおなじみクックパッドに掲載しましたオレンジさんレシピ。ママンから教わりました。数年前のChandeleurの日に( ´艸`))

一番始めに焼いたクレープをお皿に載せて,
台所の一番高い所(棚とか)に置く。

そしてこれは
なんと1年間そのまま放置する。

言い伝えでは、このクレープはお供え物なのでくさらない。らしい...本当かな..まあ、湿気がないからかぴかぴに乾燥するのかな?

これは台所の神様へのお供えもの。

どうやらこれは民話がまざっているみたいで、ほら、小人の靴屋のおはなし、とか妖精が夜中に家事を手伝ってくれるおはなし。あの延長線上にどうやらあるみたいで。キリスト教と混ざっているみたいです。
なので、台所のかみさま、とか妖精さんとか小人さんへのお供え物らしいです。1年よろしくね。と。

うちは天井に一番近い棚の上の、
おはなし。
いただいたけれど数年に一度使うか使わないかの琺瑯のお鍋の上に置きました..1年間その場所なので、あまり邪魔にならない場所がいいそうで...鍋のうえじゃ、たべにくいだろうか、妖精さん達..

で、それからそれから

左手に金の指輪とかペンダントとか、なんでもいいので、ゴールドでできた物をもって(なければコインでもいいらしい)
右手にフライパンをもち、
クレープをえい!!っとひっくり返します。
この時、黄金は握りしめておく事。
そして、巧くくるり!っとうらがえせたら、今年は実りの多い,収穫する事がおおい1年になるそうです。と、なにやら金運とかに関係する感じらしいです。




そしたら、
後は普通にやいて、いただきます。

けれどまだまって!

食べる前に、
家中の灯りを灯します。ろうそくもです!というか、ほんとは家中のろうそくをともすそうです。
でも今は電気でいいそうです。と、電気をトイレや物置までつけてみました。
とにかく全ての灯りを灯す!

そして、クレープをみんなでいただきます。(だいたい夕飯になる。)
飲み物は絶対、シードル!
シードルは陶器のコップで飲みます。
クレープは普通にハムとチーズとか、ヌッテラとか、レモン砂糖とか、ジャムとかセルフでなんでもどうぞ。


と、いう風習なのです。


でも今は家族やお友達でクレープ祭りを開く日という感じになっていたり。
とにかく、クレープを食べるのです。
ノエルから40日後の日にクレープをたべる。そういう日。ということなのです。




私といえば
当日、すんごい迷ったのですが、
クレープのフライパンをパリの合羽橋に買いに行きました。

前々から鉄のフライパンの偉大さに夫婦で感動しておりまして、
クレープのフライパンをかうなら、絶対これも鉄!とおもっていたので、
近所のスーパーでテフロンのフライパンを買おうか迷ったのですが(なぜならこの間コンロをIHにかえたので、今までもってたクレープのフライパンが使えなくなった...)
氷点下だったけど、閉店まぎわだったけど、買いに行きました。

Chandeleurの日にクレープのフライパンを新調するのもなんだか縁起がよさそうじゃない?

すると、
もの凄い人!!みんな同じ事考えてるのか?というほど、E.DEHILLERIN人多し。(E.DEHILLERINはお料理好き+古き良き巴里好きな方でしたら、絶対感動もののお店です!パリに来たら是非!!)
みんなクレープフライパンを買いにきている!!しかも30代から40代の人が多い。(私もだけど..)


私も後数個のこっているフライパンをなんとか手にすることができました、が、少し大きい気がしました...
お店のおじちゃんは巴里のお店には珍しくとってもおもろい+親切な人なので、
「この大きさは普通のサイズなのかしら?」
と聞くと「うまけりゃ小さい、まずけりゃ大きいってとこかねぇ」
と、うまい返答をされました。
その後、クレープの上手な焼き方を教えて頂いたり、私がもってたクレープのあの生地をくるりとのばす木のへらを「こりゃいらないよ。」と、わきによけられたり、やんややんやといろいろ教えて頂いていたら、
「すみません..」と
2人の25歳前後の若者(男性)が先ほど買ったけど。。。とフライパンを袋から出し、
すでにこげがついていて、
「今日はChandeleurで、新しいフライパンをかってクレープをやいたらどんなにがんばってもこげついてひっくり返せない。今日にこんな事はよくないから、交換してほしい。」と
すごいしょんぼりいとおじさんに。
「あたりまえだよ!鉄のフライパンだもの!ちゃんと手入れしてつかわなきゃ、なんでもこびりつくぞ!」と、鉄のフライパンの指南をされておりました。
でも、そんなしょんぼりして、フライパンを氷点下なのに今日中に交換しにくるなんて!すごい信仰されているのね。
と、帰ってきた夫にそのことをはなすと、
「不景気だからじゃない?みんな願掛けするんだよ。今年の盛り上がりはなんだかいつもと違うね」
と、
自分もクレープをえい!とひっくりかえせて大喜びしてました。
私もえい!とひっくり返せましたよ~(ひやりとしましたが..)
黄金は私の結婚指輪がゴールドなので、それをにぎりました。


おはなし。

お供えして、灯りをがんがんにつけて
摩りおろしチーズとハムというスタンダードなクレープと寒かったので「よき婦人のスープ」、そして
春に作った(春のわたしえらい!)いちごジャムやマルシェでかった手作りヌッテラ(中にぱちぱちキャンディーが入ってる!)をおろしたりして、我が家もおいしくいただきました。


台所の神様!今年もたのしくおいしく暮らせますように!




おしまい。


あ、あしたは節分だ!!
日仏イベント全力はいそがし~~~