パリの下町からあなたに。のおはなし。 | おはなし。

パリの下町からあなたに。のおはなし。

今日あったこと。

私の住む18区はこじゃれたおパリな界隈ではなく、
いわゆる下町。
いろいろな人種が入り乱れ
でも、モンマルトルの麓なのでパリ生まれ、パリ育ちの生粋のパリッ子も沢山住んでいます。

私は今日、沢山の言葉をいただきました。

だから、被災地のみなさん、発電所からの避難地域で避難を余儀なくされているみなさん、東北地方でがんばっていらっしゃるみなさん、必死にいろいろな場所で戦っているみなさん、東日本で計画停電などで心細くなっているみなさん、西日本のいろんなことを考えて不安をつのらせているみなさん、海外にお住まいで遠くの母国を想っている日本人のみなさんに、お伝えしなければ、とおもい、おはなしします。




朝起きて、朝ご飯のためのパンをいつものパン屋さんに買いに行きました。


ほぼ毎日行くけれど、
いつもは挨拶をかわしたり、おつりのまちがいとか、そんな感じのやり取りをするぐらいの間柄。
なのに、お店に入ったら、
息子さんが
「日本が大変なことになって、地震から君がパンを買いにこないから心配してたよ!大丈夫!?」
と、並んでいる人もいるのに、心配してくれました。
私は出身が西日本なので、直接身内が被災したわけではないけれど、
東日本の友達や、被災地のみんなはがんばってるよ!とつたえると、
お父さん(奥でパンをつくっていた!)を呼びに行って
「みんなであの子パンかいにこないねぇ。。って言ってたんだよ!ほんとに大変なことがあったけど、日本人はみんながんばりやさんだから、絶対大丈夫だ!!って僕のモロッコに住む家族も言ってるよ!!みんなにつたえておくれ!遠く住んでて不安だろうけどきみも希望をもって!」
と、励まされました。そして、パン オ ショコラを一つくれました..

朝からいろいろこみあげてきました。

ほんとは朝この話だけをブログに書くつもりでしたが、
今日一日の出来事はまだまだ続きます。




そのあと、今日は歯医者だったので、
近所をあるきました。

アパートを降りて、うちのそばには
下町のいかにも下町風情ただようカフェがあります。
毎日ワインや珈琲を片手に友達と談笑している定年退職をおそらくむかえられたフランス人のおじさんが沢山います。
すれちがいざまに、
「いつもここ通るよね、日本人だよね、ほんとに大変だったね。」
顔はみるけど話した事はないおじさんに話しかけられました。

ひやかしや同情でただ日本人にからむおっさん、という感じではなく、
目が真剣で、ほんとに心配してくれてるんだ。とすぐにわかりました。
パン屋さんで言った事と同じような事をいってみたら
「うんうん、僕は若い頃、仕事で日本に行った時、パスポートとか財布とか全部入った鞄をレストランに忘れたのに、お店の人が鞄をみてホテルの鍵がはいっていたから、ホテルまでとどけてくれたことがあるんだ。ほんとにあのときは感動したんだ。あんな優しい人が沢山いる国だから、絶対がんばれるよ!!僕はそうおもっているんだ!!」
と、ぶんぶん握手をしてくれて、
「募金はできるのかな?どこでできるのかな?」
と、隣にいたおじさんが聞いてきて、
「ユニセフとか赤十字からできるはずですよ。サイトからできましたよ」
とつたえると、
「そりゃそうだ!」と、即座にみんなでiPhoneでチェックしてくれました。
「がんばれ!ってみんなにつたえておくれ!募金しかできないけれど、応援してるよ!」
と、また頼まれました。

またしても温かい気持ちになりました。

歯医者さんについて
歯医者さんが歯の治療の前に地震の事を聞いてきました。
彼は毎晩テレビやネットからはなれれない。と言ってました。
「フランスだったら暴動になると思うのに、みんなで助け合ってる映像に涙がでてきて、ぼくもがんばろうって思ったよ」
って、いってました。
「だから今日の治療は痛いけど被災地のみんなもがんばってるんだから!」
と、言われました..そんな..比べられないでしょう..
でも予言通りめちゃくちゃ痛かった...
「ぼくもツイッターから応援するんだ!」
と、帰り際にマスク越しに優しい目で言ってました。

麻酔を3本も打たれ
(絶対フランスの麻酔って日本より多い気がします..さすが痛みに弱い国..)、
へなちょこの私はふらふらしながら家にかえり、
そのままベットに倒れていたら、すっかり夕飯時。。
でも、あまりの痛みと強い麻酔にくらくらで夕飯がつくれず、
近所の中華のデリバリー屋さんにテイクアウトしにいきました。なさけない..


このお店は中国からやってきてお店をかまえているご夫婦。
やさしいおっかさんとおとっあん、って感じのいつも満面の笑みで店の前を通っても世間話をしたりする、わたしの憩いのご夫婦。
よくあるデリバリー!な感じの中華じゃなくて、中国の家庭の味、という感じにとってもやさしくて。
やはり、お店に入ると同時に
「もう!テレビで毎日心配してるよ!!日本がこんなに大変なことになって!あなたも心配でしょう。ご家族は?友達は?私も四川省の地震のときは心がもう辛かった..」と、
注文をする暇もなく話しかけられます。
麻酔でうまく口が開かない私の返答にもうんうん、と一生懸命耳をすまして、聞いてくれて
心底心配してくれていました。

お店で持ち込みレモンをなぜか焼きそばにしぼって食べていた常連さんのガーナ出身の女性が(彼女はダンサーだそうです)
「日本人はほんとにすばらしい国民性だ!もしパリや私の国だったらとおもうとぞっとする..絶対みんなで復興できると信じてるよ!優しい気持ちを知ってる人がいるんだもの。日本に行った時、何も解らないで困っていたら、ジェスチャーで一生懸命道を教えてくれたお嬢さんがいたんだ。あの子は元気かな?」
と、彼女が日本でもらったやさしさを思い出して遠くの日本のことを想ってくれていました。

おばちゃんがあつあつのできたて絶品名物UーDON(日本のうどんに中国風のあんかけがかかっていて、野菜も海老も揚げたて魚のフライもいっぱいのってる!)を手渡してくれて
「あなたもがんばって!はい、生春巻きたべなさい!」
と、またしても、私なんてなんでもないのにいただきました..うぅ..。



わたしは今日一日、
近所のみんなの言葉で胸がいっぱいになりました。
こんな一日に偶然の出来事かもしれないけれど、日本を想う人に出逢いました。
毎日あることじゃないです。こんなの。ほんとにないからw
これは下町だからというのもあるけど、なんだか私一人があったかくなってはもったいないと、思いました。
私はパリに住む人は冷たい、とステレオタイプですがひとくくりに想っていたところもあります。
もちろん冷たい人もいっぱいいるけどねぇ..

それでも人ってあったかいなあ。






と、今日、下町から沢山のエールをもらいました。
どうかあなたに届きますように。








そんなおはなし。









おしまい。












寿さんも元気だよ!!
おはなし。