帰省ラッシュは動物と。のおはなし。 | おはなし。

帰省ラッシュは動物と。のおはなし。

パリを出発した朝、
まだ真っ暗で
そのうえ窓の外は大雪でした。

寿さんの入ったかごとトランクをもって地下鉄まで歩くときは
前がなにもみえなくて。

地下鉄の中で寿さんのおひげについた雪がだんだん水玉にかわっていく中
たくさんの同じく荷物を抱えた(そして猫や犬をもった)パリ人たちと電車の静寂を味わいます。

リオン駅に到着したときは
おなじようなノエルの帰省者たちが
ぱたぱたといそがしい発着掲示板をみあげています。

ほんの少し早くついた私たちは朝ご飯を調達しに売店にたちより、
三日月パンとショコラを買いました。(猫+トランク+2個のあついショコラは失敗)

電車は2階建てでもちろん荷物だらけのときにこそ2階の席になってしまっている私たちのチケット。
帰省客ばかりなので一荷物置き場はほぼ埋まっていました。
それでもまだ早めだったので赤いトランクはなんとかおさまります。

指定席はなぜだか向かい合いの席で
正面にはパソコンを広げたおじさんと
家族からはなれてしまったおじさんでした。

私たちが猫をもって現れると2人とも目がとろりとなりまして
どうやらおなじく猫好き属性のお二人。
ひとまず安心。

大雪で電車が40分おくれる、と放送がはいります。
あと20分おくれたら電車代は無料なのに。。そういうところは計算的なSNCF.

電車はきれいに満席になり、
同じ車両には猫6匹、小型犬3匹、大型犬1匹、ウサギ1匹、モルモット1匹、亀1匹(?)、ハムスター1匹(?)とかなりのアニマル車両になっていました。(近くにすわっていたのおばさまの情報)

電車が出発して、車内放送は嘘ではなく、
窓の外は銀世界。

おはなし。

ひたすらにつづく平原に雪は舞い続けます。


寿さんをふくめ
みんなが わんわん にゃーにゃー。
私たちの座席のうしろにもにゃんがいました。
まだこねこのようで寿さんの4分の一のその子はひたすら泣きわめき
その横にうまれたての赤ちゃん(人間)とお母さんがいて
にゃんにゃん泣き叫ぶ子猫に反応したあかちゃん(人間)もにゃんにゃん泣いていました。
それによって前方にいるヨークシャテリア君が興奮してきゃんきゃんなきわめき
違う席のあかちゃん(人間)も呼応して叫びます。
その声に反応したほかのにゃんこもにゃーにゃー。
わんこは猫たちと赤ちゃんに反応してめっちゃくちゃなハイテンション。
寿さんは始終はなのあたまをぺろぺろ。
おはなし。

落ち着かせるために頭をなでようとかごにてをいれると、
寿さんが、するりと、かごからでてきて
私の膝の上にまるくなり
あたまとみみを私の腕の下隠したり顔だけだしたりします...
寿さんは汗ばんだ肉球をぎゅっとにぎりしめて
私のお気に入りのセーターに穴をあけてくれました..

おはなし。

よって4時間近い新幹線の道中
最低でも2時間は8キロ寿さんを膝の上に乗せ続けるという旅路..

泣き叫ぶ子猫をつれた飼い主はまだ若くて、
おそらくパリの学生さん。
乗車券を拝見します、のときに
猫ちゃんのチケットを買っていなかったようで
車掌さんに3倍の値段を払うようにいわれていました。
彼女はおこって、かなり文句をいっていますが、車掌さんはとりあつかいません。
5、5ユーロの3倍を現金で払う彼女。
そのあと私たちの席にきた車掌さんに寿さんのチケットも見せると、
彼女にみせるから貸してほしい、といわれ、彼女にチケットをみせます。
納得した彼女。
その後、私たちに猫との旅についていろいろ質問してました。どうやら猫との旅は初めてだった模様。
ネットや機械ではペット切符はかえないので窓口一時間並んで寿さんのチケットを買ったこと。
ネットでは電話で予約できるといわれるけど、
通話料だけおとされてひたすら待たされるのでやめたほうがいい、ということ。
泣き叫びすぎる子には獣医さんから旅用の精神安定剤が処方してもらえること。
かごにペットシーツは必須なこと。などなど。
すると近くにすわっていたわんこといっしょのおばさんも参加。
手前のおじさんたちもどうやらペットと暮らしているらしく(一人のおじさんはほかの家族がほかの座席でわんことすわっているそうで)わんにゃんトークに花がさきます。
などなど、動物との旅のまめ知識を交換しあいます。


動物のいないお客さんはかなりのつらい車両だったことでしょう..
でも、ほとんどの人が自分の席にちかい動物をあやしたり飼い主と話したりしていまして
ペット大国のフランスによるペットの社会的地位を再確認する車両でした。


そんなこんなで南方に近づくにつれ
窓の外には雪はなく、
おはなし。
南に向かっている事を実感します。




つづく。