何度か聞いて思ったのは、
これはフジファブリック的解釈の、
『We will rock you』なのかなってこと。
イントロもそうだし、タイトルも歌の中に出てくるし、
なんだか負ける気がしないようなメロディーといい、
めずらしく気が大きくなっちゃってる歌詞といい……。
あの名曲を彼ららしくゆるーくした、
パロディみたいな歌だと思って聴くと面白いです。
クイーンが歌うご本家の方は、
ヤケになってたりショボくれてたりする人たちを、
松岡修造的な熱さで励ますガチな応援歌。
一方、こちらは、誰かに向けたメッセージとか、
応援歌みたいなものでは、ぜんぜんなくて。
悩んだり考えすぎたり寂しくなったりして眠れないときは、
ワインを飲んで元気になるのさという、
酔っぱらって強気になっちゃってる様子が可愛くもあり、
ちょっと空元気な感じが切なくもある歌。
なのに聴いてるほうは、ものすごく励まされ、元気になれる。
それは、人の弱さや寂しさ、迷いといったものが、この歌の中では、
さりげなく肯定されているからなのかもしれません。
ひたすら自分のことを歌っているようでいて、
ちゃんと人の心にリンクして、同じ目線で元気づけてくれる。
志村君のつくる歌には、そういう「応援歌」が多いような気がします。
音はとてもシンプルなギターサウンド。
ほろ酔いで機嫌よく弾いているかのように聞える、
ちょっと呂律の回ってないギターソロが良いです。
気になるフレーズは、
「甘い言葉も言ってやる。赤い顔で……」ってところ。
志村君は時々こういう、女の子がきゃーっとなりそうな言葉を、
さらりと入れてきたりするから、油断がならないです。
ちなみに、読み方は「クチマネ」ではありません(笑)。
間違えて読む人が多いんだと、
ご本人がインタビューで言ってました。