4年前にも来たエコパアリーナ。
ここは掛川駅から一駅の愛野駅が最寄りだ。
私にとっては幕張に行くよりむしろ時間がかからない会場である。
(なんだかんだでお隣の県だしね)
駅からは道なんて調べてなくても何となく雰囲気で行ける(笑)。
なだらかな坂を上ること10~15分あせる
 
会場前にはいくらでも人との距離が保てるスペースがあるので
お昼ご飯を食べ、マスクを外して待機。
そして正午前に入場。
 
座席は3次販売で取れたB席。
4年前の千秋楽の時に座ったB席は目の前に氷がなかった汗
でも今回は事前に調べた結果、ギリで氷があるのでは?という席だった。
そして最後列。
 
座席番号を探して階段を上ると私の番号あたりは機材でつぶされていて
「もしやチケットの売り方間違えたとかないよね?ガーン」と思ったが、
その一帯だけ座席番号が貼りなおされていて、
私の座席は想定よりも内側になっていたアップとても見やすい。
 
 
それにしてもBツアーの群舞は過去最高の難易度でカッコいい。
特に男子シングルスケーターのフォーメーションとビシバシ決まる振り。
 
今回の群舞を見てしまうと…男子シングルスケーターとして
FaOIに出場することはかなりハードルが高いと思わされた。
揃いの攻めたデザインの衣装を着こなし、ある程度の体格も必要。
技術も心構え(ショーという興行に出演している以上、
例えアマチュア選手でもプロの振る舞いが求められる)も
クリアしなければならない。
 
(ところでCS生中継の音が妙に小さくて変なバランスになっていたのが残念。
名古屋の生中継とは全然違う。ちなみに会場での音響はとても良かった。)
 
ゲストアーティストの宮川大聖さんはMCで感極まってしまうぐすん
もう「みやかわくん!えーん」って感じで愛おしくなってしまった。
会場全体から温かい拍手が起こって、皆で宮川さんと
気持ちを共有していたと思う。
かつてはゲストアーティストの方はその名の通り「ゲスト」という感じだったが、
今やアーティストも積極的にショーに関わって終われば「FaOIロス」になるという…。
(2018年頃まではMCで自分の楽曲の発売日を宣伝される方もいたけど、
2019年のToshlさん以降、そういうのなくなったなぁと思って。)
 
静岡の感想も神戸とほぼ同じ。
やっぱり宮原知子さん「リベルタンゴ」の演奏陣に感動したし、
カッペリーニ/ラノッテの1本目のプログラムがとても良かった。
(2本目のプログラムも本当に良く練られていたけど、
1本目のお洒落な曲調が好きということですニコニコ
そして神戸の時の感想には書かなかったけど、
パパダキス/シゼロンはとにかく圧巻。
 
そんなパパジゼの演技が終わり、いよいよ大トリ羽生選手の登場。
この日は暗闇で3Fを確認し拍手が起こる。
 
神戸の初演時には「官能的」とする感想がたくさん上がっていたが、
静岡千秋楽ではそれはそこまで感じなかった。
とにかく圧倒的なカッコよさ、カリスマ性、技術力。
私が見た神戸2日目はどうだったんだろう…?
とにかく目を見開いて口半開きで見届けた記憶しかない(^^;)
でも羽生選手がリンクから去った後のざわめきの長さは
過去最長では?と思った。
 
「レゾン」をこのFaOIだけで終わらせるのは勿体ない。
エキシビションで披露してほしいという感想があるのは分かる。
私もそう思う。
でも一方で
「こんなに密度の濃いプログラムを試合の翌日(場合によっては当日)に
やれというのはあまりにも酷だ」とも思うのだ。
羽生結弦が今持てる技術を全てつぎ込んだ
恐ろしく密度の高いプログラム。こんなの他の誰にも滑れない。
 
最後、宮川さんとは(スガシカオさんとのときみたいに)
ハグするのかな?と思ったら「指切り」で絆を確かめ合うえーん
そしてゆっくり堂々と退場していった羽生選手。
羽生選手は幕が上がってから最後下がるまで、
徹底的に演じ切ってくれるのが本当にプロフェッショナルだ。
多分幕が下りても3秒ぐらいは演じ続ける心持なんじゃないかな?
 
いつもならこの後フィナーレになるのだが、
アナウンスがなくまだ何か続きそうな気配。
…もしかしてサプライズコラボってやつ??
 
期待していた方も多いだろうし、サプライズあるでしょ?と
思っていた方も多いと思うけど、私は素でそれは頭になかった。
私が千秋楽を生で観たのは4年前の同じ会場一回だけだが、
その時はサプライズコラボ的なのものはなかったし。
 
クラシックギターの音色が響き
(この時点で「アランフェス協奏曲」?とか思ってしまう私(^^;))
NAOTOさんのヴァイオリンが加わる。
そして登場する新妻聖子さん。この時点でも何の曲か分からない。
で、「ロミオとジュリエット」(ソチ五輪シーズンの方)だと思ってしまう私。
テレビの字幕では既にこの時点で「ノートルダム・ド・パリ」と
出ていたわけだが。
 
すると「レゾン」の白い衣装を着た羽生選手が何とステージから現れた。
そして新妻さんと並ぶとその場に崩れ落ちる羽生選手。
 
この時の衝撃は決して忘れないえーんえーんえーん
 
愛する人の死を嘆き悲しみ、十字を切り、リンクに身を投げた。
降りるじゃなくて、投げる。
 
新妻さんとのコラボについては思うところがあって。
神戸の感想にも少し書いたけど圧巻の歌唱力ゆえ、
歌単体で完結してしまってるなと。
でもそれは一瞬で吹っ飛んだ。
 
これまでで最大出力と言っていい新妻さんの歌声を
100%氷の上に出し尽くす羽生選手のスケート。
歌の方が勝ってるとか、スケートが勝ってるとかそういうことじゃない。
あ、どんなに圧巻の歌声であろうとも
スケートで表現することは可能じゃないか、と。
 
もう拍手もできずに私は胸の前で手を合わせるしかなかったお願い
そしてフィニッシュとともに総スタオベえーん
基本的には大きな声を出せない中でたまらず漏れた歓声えーん
 
そして「レゾン」の時とは逆の左腕をまくり上げてリンクを去っていった羽生選手。
(きっと意味があるのでしょう。)

 

 

ここからのエンディングなんてもう放心状態。
最後列でも涙をぬぐっている方多数。私もその一人。
羽生選手もダムパリで完全燃焼したのか、これまでフィナーレで見せてきた
4T+3A連続ジャンプには挑まなかった。
その代わり羽生選手以外のほとんどのスケーターが
一芸披露したんじゃないかな?
何よりその先陣を切ったのがパパシゼだったことに感動してしまう。
2017年とかに見た時はもっとクールに見えたのに。
 
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3年ぶりのFantasy on Ice、素晴らしかったです。
間違いなく世界最高のアイスショー。
 
アーティストの選出も非常に良かったです。
スケーターが生まれるよりはるか前が全盛期の歌手だったり、
歌だったりっていうのは「違う」と感じていたので。
 

 

 

 

 

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羽生選手は今シーズンも「選手」として登録されたとのこと。

FaOIで見た羽生選手は私の想像をはるかに超えたものでした。

圧倒的に上手い。次元が違う。

例え競技でどんな点になろうが、誰の目から見ても一目瞭然。

それぐらいの説得力。

だからといってどんな点でもいいとは思いません。

きちんとそれぞれの演技に相応しい得点が出るべきだし、

きちんと基準に則って採点されたら力量差は可視化されるはずなので。

 

また羽生選手のスケートを生で観られるように

頑張って自分の生活・仕事しようと思います。ニコニコ