大動脈弁閉鎖不全症とは、心臓から全身へ血液を送り出すための大動脈の弁が機能しなくなり、心臓に逆流してしまう病気です。逆流してきた血液は左心室へ溜まっていきます。初期は左心室が肥大することで体への影響をカバーしてくれますが、左心室がこれ以上肥大できないとなってしまった時が危険です。それまでに手術を出来ればいいのですが、早すぎる段階での手術にもリスクはあるそうです。
私がこの弁膜症と診断されたときはまだ初期でした。その段階で手術をすることも可能でしたが、手術が早すぎても無駄なリスクを背負うことになると説明され、経過観察をすることになりました。ただ、息が上がるということは血液の巡りが早くなり、左心室へ逆流してくる血液の量も多くなるということになります。その為、バレーをやっている以上息は上がりますが、自分が好きなバレーをやりきると決めたので、プレー中に息が上がってしまうのは仕方ないとし、それ以外のトレーニングでは別メニューやプールで負荷をかけるようにしました。
それでも心臓への負担は大きく、出来るだけみんなの前では平然を装うようにしていましたが、練習中に動悸やめまいがすることもありました。そして、もう一度検査をすることになりました。
2016年3月14日 カテーテル検査
局所麻酔だったため意識はずっとありました。太ももの付け根から管を心臓まで通し、造影剤を入れられ1時間以上はそのまま検査が続きました。その間モニターで、頑張って動いている自分の心臓を見ながら、命って素晴らしいな、と感じました。手や足と違って臓器というのはあまり、使っているという感覚が分かりづらいですが、心臓も大事な体のパーツなんだなと思いました。
数日後、色々な検査をした結果が出ました。それは5か月前とは明らかに進行していました。通常、普通の生活をしている分には何年もかけて進む心肥大が、病気が発覚してからのたった5か月で一気に進行していた。これには医師も、すぐにバレーを辞めたほうが良いと言われました。
ですが、この時点で3月半ば。引退まで1年切っている状態でした。ここで、辞めるか辞めないかという選択は、いくら命が一番大切と分かっていても、小学1年生からバレーボール一筋に熱を傾けてきた私にとっては本当に究極な選択でした。
そして私は、 「バレーボールを続ける」 と決めました。
つづく