昨夜は、東京芸術劇場へ。三ッ矢直生さんのグランドコンサートを観賞。

 

元タカラジェンヌ、花組の男役として活躍された三ッ矢さん(当時の芸名は三矢直生)。退団後は、大検を経て、東京藝大に進学され、現在は、指導者として多くの生徒さんを教えるかたわら、ご自身のライブ活動も行なっている。私は、三ッ矢さんのステージを拝見するのは、実は、退団後初めて。30数年ぶりですかね。

 

三ッ矢さんの夢だったという、ビッグバンド(東京藝術大学 MANTO VIVO)、男声コーラス(慶應義塾ワグネル・ソサイエティーOB合唱団 有志)、宝塚OG(成瀬こうきさん、白羽ゆりさん、天宮菜生さん、彩星りおんさん、七瀬りりこさん、和海しょうさん、麻央侑希さん、飛龍つかささん、有沙瞳さん)の共演(競演)が実現。三ッ矢さんの旦那様・高野ピエールさん、藝大の後輩で教え子の郷家暁子さんと神原愛可さんも御出演。ピアノ(音楽監督も)は小林岳五郎さん。神原愛可さんのお兄様・神原颯大さんが、ピアノで数曲参加。

演出は中村暁さん、振付は芽映はるかさん、演出助手は草の芽もゆさん。

 

プログラムは、こちら。

アンコールは、“愛あればこそ”“心の翼”でした。

 

1曲目から、胸がいっぱいになり、泣きそうになるワタシ。ビッグバンドの演奏+男声コーラス+女声コーラスが重なり合うと、こんなにもスゴイことになるのだと体感。この調子で30曲ぐらい聴ける(観られる)のか、何て幸せな時間なんだ、と、ホント、泣きそうに。

 

第1部は、タカラヅカの曲を中心に。個人的には、大好きな曲“Love Can't Happen”が聴けたのが嬉しい。『グランドホテル』日本初演に出演されていた成瀬こうきさんが歌われました。三ッ矢さんは、オープニングの“心の故郷”を、これぞプリマドンナというようなドレス姿で歌われたかと思えば、1幕ラストの“シナ―マン”では、バリバリの男役スターの出で立ちで歌われ、自由自在。

第2部は、ジャズ、ポップス、オペラ、ミュージカル、ラテン…と、第1部よりは「熱い」セットリスト。有沙瞳さんがカッコよく歌い踊る“Womanizer”に、途中から飛龍つかささんがダンスで絡む、あの時間は、息継ぎするのを忘れるくらい(息はしていたでしょうけど)見入っていました。“ラ・マンチャの男”~“見果てぬ夢”を重厚に聴かせたワグネルの皆様が、“ランべス・ウォーク”で小粋に歩く(下町の歩き方にしては品があった)のが、何とも可愛らしかった。MANTO VIVOの皆様の“マンボ”、最高!この曲、何百回、何千回 聴いても飽きないよなあ。

三ッ矢さんの“愛の讃歌”は、フランス語で情感たっぷりに歌い始めたと思ったら、後半は某CM風に、日本語で軽やかに歌われて…やっぱり、自由自在。このコンサートのリハーサル中、そこかしこで「愛」を感じた、というお話をされる三ッ矢さん。三ッ矢さん御本人が、愛に溢れた御方だということが、ステージから伝わってきた2時間余だった。

 

この企画を、いつか実現させたい…と思っていても、いつか、いつか、と言っているうちに死んでしまう…と仰っていた三ッ矢さん。私は三ッ矢さんと ほぼ同じ歳だが、やりたいことは、先延ばしにせずに今やらなきゃ、と、改めて思った。

1日だけ、たった1回だけの上演とは、もったいないステージ。ぜいたくな時間をありがとうございました!

 

音楽って、素晴らしい。No Music、No Life。No Stage、No Life。