昨日は、宝塚星組全国ツアー『バレンシアの熱い花』『パッション・ダムール・アゲイン!』福岡市民会館公演のライブ配信を視聴。

ライブ配信は必ず千秋楽公演だと思い込んでいる方々も多いようだが、千秋楽は4/11。

星組公演だけれども、主演を務めるのは、専科の凪七瑠海さん。

 

『バレンシアの熱い花』は、故・柴田侑宏さん作、中村暁さん演出。私のアタマには、初演(1976年)時の歌詞や台詞が刷り込まれているために、あれ?ここ変わったの?という箇所が、いくつもあった。2007年の上演時にも観たのだけれども、その時にすでに変更されていたのかも(その時のことは、あまり覚えていない)。

タイトル曲“バレンシアの熱い花”“瞳の中の宝石”の2大主題歌は、やっぱりイイですねえ。歌い継いでいただきたい名曲。

 

フェルナンドの凪七さんは、スタイルが良く(顔、ちっちゃ過ぎる!)、軍服が似合い、ベテランの男役芸をたっぷりと披露。

ラモンの瀬央ゆりあさんは、当て書きかと思えるほどの適役。ロドリーゴの極美慎さんは、難しい辛抱役を、情熱的なところも見せて好演。ドンファンカルデロの天飛華音さんの、粋な泥棒さんっぷりも良かった。

 

イサベラの舞空瞳さんは、さすがに、このメンバーの中では、スターぶりが際立つ(凪七さんより舞空さんのほうがポジションが上なのが判る)。

シルヴィアの水乃ゆりさんは艶やかに、マルガリータの乙華菜乃さんは可憐に、起用に応えている。水乃ゆりさんの恩師・水乃亮さんは、『バレンシア―』初演・再演に御出演で、再演(1979年東京)時はホルヘ役を演じていたなあ…と思い出す。

 

レオン将軍の美稀千種さん、バルカの輝咲玲央さん、ホルヘの大輝真琴さん、セレスティーナの紫りらさん、バルバラの音咲いつきさん…ベテラン陣も好助演だが、何と言っても、ルカノール公爵の朝水りょうさんの色悪・色敵ぶりにヤラレた。か、かっこいい…。

ローラの綾音美蘭さん、カーニバルの歌手・茉莉那ふみさんも印象に残った。

 

『パッション・ダムール・アゲイン!』は、岡田敬二さん作・演出。岡田先生のロマンティックレビュー・シリーズから、いろんな場面を抜粋して再構築…という感じのショー。

前述のように、主演者の凪七さんよりも、舞空さんのほうが、【トップスター】の空気を身に纏われていて、舞台のセンターで場数を踏むことは大切なんだなあ、と再認識した。

瀬央さんは、BAD POWER の場面が評判どおり最高で、“All by Myself”では、えっ?何かサヨナラショーっぽいけど…と胸騒ぎ。

大羽根に関しては、凪七さんも瀬央さんも初めて背負われて、とにかく、喜ばしい。

 

全ツ初日に凪七さんが、「タカラヅカは伝統芸能」と お話されていたが、タカラヅカらしい2本立てで、クラシカルなタカラヅカを堪能しました。カチャさん、専科から特出しての主演、本当にお疲れ様です。素晴らしかったです。