っかしーなー…まだザブングルの〆と、せっかく初日に見に行ったシン・ウルトラマンのレビューの文字量が絞り切れずワタワタしてるってのに…気がつけばまた見過ごす訳にはいかないアイテムが到着してしまいました。


という訳で今回当ブログが取り上げるのは、先の 「イングラム&ブルドッグ」「ヘルダイバー」「零式(ゼロ)」「グリフォン」レビューに引き続き、またしても…


モデロイド版「機動警察パトレイバー」シリーズより、出渕裕 氏デザインの中でも特に「異形」を誇る、多脚型軍用試作レイバー「HAL-X10」のキットレビューと相成ります。
「MODEROID」シリーズと言えば、一律「全身図」なパッケ絵な訳ですが、今回はイングラム以来久々の登場となる「天神 英貴 氏」渾身の描き起し。
何がスゴいってその厚み。1/12フィギュアよりも高い底。そこに、まるでカニをそのままカチ割ったかのような大柄パーツが「これでもかっ!」とばかりに封入されており、一度開けたら最後、2度と元に戻せません。
今回もグッスマオンラインさんを活用させて頂いた訳ですが、特典として「ヘルダイバー用降下装備パーツ」が付属しており、勿体無くて手を付ける事が出来なかったり。

何より丁寧な事前出荷予告&定時到着によって十二分な余裕を持って制作出来るので、感謝の気持ちを忘れる事無く、今回もより全力を以て( ・ω・)⊃しつくしたいと思います。

早速何時もの作業の段取りを兼ねたパーツ確認から参りましょう。
箱を開けて真っ先に目に飛び込んできたのが、MODEROIDお馴染みの着彩パーツ。HAL-X10と言えば「闇夜に光る紅い眼鏡」な訳ですが、ご覧の通りきっきりと色分け着彩されています。

更には、塗装出来ない代わりに強度を重視したパーツが「Nランナー」×2として封入。今回実際に作成するに辺り「大型多脚機のプラモ化」実現に際しての強度問題をヒシヒシと感じさせられましたので、専用台座も含め、この配慮には大変助けられました。

仕上がりが綺麗になる代わりに行程が倍加するアンダーゲート処理。大概は設計側が面倒になるのか不必要な所にも着いてたりするのですが、相も変わらずMODEROIDキットは本当に必要な最低限のみ採用されているのが好印象。

デカールも相変わらず予備含め2セット分用意されているので心強い。お陰様で全パーツの存在も確認出来ましたので、早速モデロイド版「パトレイバー」シリーズを作る際にすっかりルーチンワークと化したヘビロテ用映像&BGMセッティングから取り掛かります。

今回は当然、ヘルダイバー製作時同様に「機動警察パトレイバー劇場版」冒頭5分35秒迄のシーンをヘビロテセッティング。

「ズズズズン・ズズズズン・ズズズズン、チャ~ラッ♪」と、あったま悪くBGM「ヘヴィ・アーマー」を口ずさみながら気分を昂らせ、ターゲット・ロック・オン!

早速何時もの「パチ組・ガンプラマーカー」&艶消しクリアフィニッシュによるお気楽極楽対応で、サクッと作成していく事にします。

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さて。いつもならこの機会を利用してキット元ネタのキャラクターの状況・事情を「極めて個人的な備忘録」として書き綴っていくのですが…。

まだ文字数制限でアップしきれてないネタが溜まっているため、今度発売予定の「特車二課用レイバーキャリア」迄泣く泣く御預けとさせていただきます…(※)。

※…劇場版公開前後の(ホビー業界含む)状況とか書きたかったなあ…。
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パーツが大きいのでパコパコパコッと組み上がりますが、小さいパーツは接着しちゃった方がポロリストレスから解放されます。

胴体下部が思った以上に面構成が複雑で、そこが本キットの組んでて面白い処かつ注意が必要な処。という訳で、完成させたのがこちら。
写真ではよく分からないのですが、ペリスコープ&胴体前部ライトは全て透明パーツとなっていて、質感向上に大きな効果を発揮しています。

露出部だけ残し奥まった部分をガンプラマーカーのシャインシルバーで塗り潰すだけで、外部からの光を良く取り込み、異様な程に輝いてくれます(余りにも光り過ぎて玩具っぽくなっちゃったので、今回は泣く泣く除去)。

LED点灯を仕込むにしてもスペースは充分確保出来るだけの大きさがあるので、一度本気で試したくなった次第。
間接の数・位置・強度は充分ですが、余り角度を確保出来ずポージングにはそれなりの時間とセンスが要求されます。
かと言って、安直に角度確保のための「逃がし」を削り出すのは要注意。( ・ω・)⊃しているうちにヘタりが発生しても自重を支えられるよう、かなり先を見据えて角度が敢えて抑えられているからです(一部試してみたら、まんまと罠にハマりました)。
設定上「ヘルダイバーの頭部(センサー)が流用されている」と知ってはいましたが、いざ交換して見てサイズがピッタリだと、やっぱ感激します(※)。

※…なお「HAL-X10」首部のボールジョイントの直径が約3mmで「ヘルダイバー」が約2mmのためキットのままでは置く事しか出来ず、差し替えるには一手間必要となります。
せっかく着彩して頂いていた赤外線センサーなのですが輝きを最優先し、先のヘルダイバー時にデッチ上げた「夜間戦闘用」同様に「メタリックラピーシール」を切り抜いて貼り込んでみました。
「連中はひた隠しにしているが暴走時、コクピットは無人だったそうだ」…ちなみに本商品にもパイロットは付属しておりません。予めご了承下さい。

キレイに収まってるフィン一枚一枚が可動して、中のホバーが現れるんすよ…ちょっと感動しちゃいました。
という事で、劇中の印象的だったシーンは、ほぼほぼ再現可能。
同じ篠原製レイバー同士で早速 当ブログ恒例の「並べて見た」を…何か上半身だけ「クラブマン・ハイレッグ」化したくなるな…。
幾ら巨体とはいえ、さすがにレイバーキャリアとして使用できるほどの幅はありませんでした…ちょっと残念。代わりにヘルダイバー部隊との模擬戦を。

巨体と言えば、その大きさをより実感したくて今回も先に用意していた物があるのでした。あの「トイズキャビン」がまたもやってくれたのです。
1/64の痒い盲点を的確に突いてくるこのメーカー。これまでも「ガレージツールコレクション」や「駐車場コレクション」等、セリアや他メーカーの物と併せ、楽しく( ・ω・)⊃してきたのです。
そんな今回のロックオン・ターゲットは「横断歩道橋」。奥行と高さという「空間」を感じさせるだけで無く、ほんの少し手を加えるだけで「レイバー整備場タラップ」に流用出来そうで、発売と同時に回しまくってきたのです。
という訳で、これまた当ブログ恒例「特撮ごっこ」に早速取り掛かっていきましょう。まずはイングラムとミニカーを並べて見ます…うん。ちゃんと二車線幅だし、柔軟&拡張性があってなかなか良い感じ。今度見つけたらまた回して数確保しとこうかな…。
で、HAL-X10を並べて見たのですが…おいおい。高さの低いホバー体勢でも歩道橋より高いんかい。こんなん道路の向こうから来られたら逃げ場が全く無いじゃんか(それ以前に歩道橋も全壊だよ)。
立たせて見るとこんな感じ…て、怖い怖い。整備員配置しようと思ってたけど、一般の歩道橋の高さじゃ足場にもならないのか…やっぱも少し買い足して拡張決定。
んで、ホバーユニット付けると単純にボリューム感が1.5倍になります。HGナイチンゲールかって感じ。
スゴいよなあ、使用不可になったら通常レイバー一体分の体積をあっさりパージする仕様なんだもん。このキット弄ってるだけでもコスト面に思いを馳せ、溜め息をつかざるを得ません。
それにしても素晴らしいプロポーション&頑丈さで、これ単体なら( ・ω・)⊃しても全く不安感はありません。プレイバリュー&ボリューム感も含め、お値段的にも大満足な一品でした。

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…と、真っ当なレビューはここまで。ここからは番外編となります。

実はこの「HAL-X10」に関しては、1989年の劇場で初めて見た時から、立体物でどうしても試してみたい事がありました。

これだけの「異形」かつ「大型機」ですから、恐らくTV版になったらこういう活躍&バリエーション機を出してくれるんじゃないかな?!と勝手に期待に胸を膨らませていた訳です。

実際のTV版ではゲストメカとして登場したモノの、違うのはカラーリング&(車輪出しての)走行形態位で、従来の設定を大きく逸脱しませんでした。

それはそれで全く構わなかったのです。公式立体化さえしてくれれば、自らの手で実現化出来ますから(大したネタでも無いですし)。

でも本機はせいぜいSD消しゴム位で、ガレージキットは高額な上にいつも品切れ。いざ手に入ったとしても、ムクのキャストでは自重に耐えきれず頓挫していたはず。

そんな約30年以上に渡るモヤモヤの解消先として本商品が発表された時は、それこそ帆場 暎一ばりに狂喜し、即予約を入れさせてもらいました。

それではしょうもないネタではありますが、早速試していくとしましょう。なお条件は「出来るだけキットままで実行し、追加・改造は最小限」となります。


【①フォーミュラー(高速走行)モード】

元ネタは1989年公開「ガンヘッド」タンクモードから。パトレイバーが1988年から展開開始してるので、ほぼ同期なんですよね。
ガンヘッドをデザインされた河森 正治 氏は、HAL-X10が初登場した劇場版でも軍用関係その他のビーグルデザインを担当されています。

TVで初めて「走行形態」を見た時「せっかく可動するのに、何で体勢低くして抵抗減らす変形しないんだろ?」という疑問に対しての回答がこちら(一部パーツを外してあります)。
実際に変形させて同スケールの「チャーチルMk.Ⅶ」と並べて見て、初めて体勢低くしない理由が解りました…これ、レイバーキャリアより長くてメッチャ旋回半径デカくなっちゃうからだ(←バカ)。
…何だろう。どっちかっていうと「新世紀GPXサイバーフォーミュラ」(1991)の「シュピーゲル」の方に似てるかも。


【②ファイター(高速飛行)モード】

ここまで大掛かりなホバーユニット付けるんだったら、いっその事 空飛ばしちゃった方が早くね?

という「パトレイバーワールド」にあるまじき、極めて「スーパーロボット」的な短絡思考から思い付いた代物がこちら(一部パーツを外してあります)。


…これについては、せめてジェットノズルとか、翼とか、腕脚に懸架用ランチャー&爆弾くらい搭載しなさいよ?とか思ったのは秘密。


【③2脚レイバー(格闘戦)モード】

「篠原重工のオートバランサーの優秀性を活かし、4脚移動不可な場合に用いられる緊急モード」みたいな脳内妄想をしつつ、

・胴体部の砲塔ブロックが外れ、そのまま開閉変形し銃化

・砲塔ブロック離脱で開いた胴体部左右が閉じ、前半部が90度折れ曲がって胸部を形成。そのまま腰部に前方から覆い被さる

・腕部先から手首が出てきて変形完了

…みたいなイメージをずっと実現化して見たかったので、本キットが到着したら上記みたいな差し換え改造を行う!つもりだったのですが…

正直、この大きさの強度問題を舐めてました。すいません。

と言う訳で、急遽本キットだけで「2脚化」をデッチ上げてみる事に。これだけはちょっとズルをしてまして…

・HAL-X10の頭部ボールジョイントが直径3mmのため、タミヤのプラパイプ(径5mm/穴径3mm)で差換用首部を作成

・腰前部に3mm穴を開口し、3mmプラ棒で差換可能に

という小改造を施し、一部パーツ外し&左右入れ換えを行ってあります。それがこちら。
ゴゴゴ…

ババーン!…う、うわあ…(絶句)。

な、何かとんでもないのが出来ちゃった…。

劇中最大設定「タイラント2000」クラスの重レイバー、ここに爆誕!…てゆーか、コレもう水陸両用MSのノリじゃない?

で、でも、長年の夢(妄想)が叶って嬉しいですよ?

という訳で、本キットにはこんな( ・ω・)⊃の方法もあるよ?って事で、最後は皆で記念撮影しておしまい。
色々な意味で(?)大満足なMODEROID版HAL-X10のレビューでした。