さて、前回に引き続き今回取り上げるネタは、アオシマ(青島文化教材社) より発売された「新・合体シリーズ」第1弾「合体アトランジャー」より「穂鷹 アトリ」ちゃん。


今回の「新・合体シリーズ」において(良くも悪くも)何かと話題になっている、所謂「美少女プラモ」の方ですね。


その気持ちには充分共感しながらも、個人的には極めてフラットな状態で今回の状況を受け止めています。

何しろ「時代の流れ」とも言うべきこのムーブメントに乗らなければ、そもそも「新・合体シリーズ」と言うリニューアル企画その物が成り立たなかったであろう事がまず一つ。

更に、自身の「スーパーロボット物」のファーストインプレッションが「あの」永井 豪 氏(通称:豪ちゃん)の「マジンガーZ」だった事が、二つ目の大きな理由として挙げられるからです。

何しろ、既にさやかさんで散々「イヤ~ン♪」な要素をワンセットで見せつけられてるので「今更感」の方が先に立っちゃうんです…親の前で気まずい思いをするので、正直ガキの頃は大っ嫌いだったんですけどね、この要素。

今はもちろん全部好き(素直)。個人的には、むしろ今まで避けに避けていた業の深い「美少女プラモデル(以降、美少女プラモ)」沼に引きずり込もうと言うメーカーの魂胆の方が罪深いと思う位。

なので「今の若い人達からの称賛」&「往年のファンからの一際大きな拒否反応」、双方の気持ちがよく分かるつもり(※)。

※…幼少の記憶と印象に残ったヒーローがそうされたら、自分も同反応を示すと思います(※※)。

※※…この辺の感覚って、初接触時期が第一次性徴期の前後で大きく変わってくるんじゃないかと思ってまして…昔から一度統計取ってみたかったんですよね、半ばマジ(仕事として)で。

こんな有様ですので、以下「美少女」要素 × な方は、ブラウザバック推奨。備忘録だから仕方ないね。

と言う訳で今回も、いつもの裏付無・特定個人&団体への愛故のお気楽極楽与太話をお届け。何卒お時間のある方は寛容にお付き合い下さい…それでは、どうぞ!
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今回のリニューアル版「新・合体シリーズ」において自分が最初に興味を持ったのは、キャラ&メカデザインを担当する貞松 龍壱 氏自らが手掛けたイメージイラストからでした。

まずは今風にリファインされたアトランジャーのカッコ良さ。それと、凛々しくキレイかつ可愛いアトリちゃんに、一発で一目惚れしてしまったのです。

特にお気に入りだったのがそのデザイン。今時の「美少女プラモ」らしく、よくよく見ればかなり「エロい」のですが、「お腹の装甲板」の野暮ったさが良い案配にその要素を相殺し、「凛々しさ」に転換している処に「巧さ」を感じていたのです。
ところが、着々と商品化が進むうちにアトリちゃん自身のデザインも変化。最終的には"ボンキュッボン"な「エッチい」方向にキャラクター路線の変更が行われたようです(※)。

※…ここでは、第一次性徴期頃の少年達に向けたキャラを「エッチい」とし、第二次性徴期の青年対象キャラを「エロい」、完全大人向けなR-18対象キャラを「ヤバい」と称して話を進めて行きます。

この路線変更は、各世代毎の少年向けに必ずと言って良い程に用意され「何となくイライラ(=初ムラムラ)」を提供し続けてきた(そしてPTAに問題視されてきた)所謂「イヤ~ン♪漫画」の系譜に他なりません(※)。
※…代表的な作品例として挙げられるのが
「へんちんポコイダー」(1976)
「まいっちんぐマチコ先生」(1980)
「いけない!ルナ先生」(1986)
「がんばれゴエモン」(1991)…等々

純真無垢な少年達に対し刺激が少ないよう、極端なデフォルメを施して"可愛い"方に振り、極力明るく、極めて無邪気に「エッチい」感覚を伝承し続けて来た「イヤ~ン♪漫画」路線(※)。


※…尤も「原体験」となってしまい、大人になってからの方向性を決定付けてしまう危険性を孕んでいる事も又事実なのですが。


発表イラスト時の凛々しさが、立体化への過程で「イヤ~ン♪漫画」路線にデフォルメされてしまい、最も気に入っていたお腹の「装甲板」も「ボディペイント」に…悲しいやら微笑ましいやら。


流石「文化教材」「創造のプラモデル」を謳うアオシマ。こんな処にも、社会とユーザーへの影響度に対しての配慮が伺えます。


気を取り直して早速製作に取り掛かろうとしたのですが、何しろ「美少女プラモ」自体、組み立てるのは初めての体験。どうすれば良いのかサッパリ分かりません。

HG「チナッガイ」改造による「GAZA-China(ガザッチナ)」(仮称)と、その技法でfigma改造によるZちゃんを作った事はありますが、どっちも流用パーツ7割以上で殆ど手を掛けてない。

片や所詮「ガンプラ」だし、片やZちゃんは美少女と言うよりマスコット的感覚だったしなあ…。

と言う訳で結局、製作方法は何時もの「パチ組・ガンプラマーカー」&金は「マッキー・ゴールド」によるお気楽極楽対応に決まり。

ただし胴体部(というか素肌部)の「3mmジョイント」の凸凹が可哀想になったため、凸を削り凹をパテ埋め、服パーツはパージ化し、当ブログお馴染みの「ネオジム磁石」に置換え。

そうなると胴体部は塗装するより他無くノーズフレッシュ&クリアオレンジ&ホワイト」をほぼ同比率で混ぜ合わせ「日焼けしていない白い肌色」を目指す事に。

ついでに腹部の青い「ボディペイント」も塗り潰し、プラ板で憧れの「装甲板」をスクラッチ。お臍に開けた穴に真鍮線で位置決めし、これまた「ネオジム磁石」にて固定。
「腋下の青布」&「赤い腰布」については、現在レイバー布間接部用に「自然な可動&シワ寄せ」を目指して研究中なタミヤ「PVCマスキングテープ」を切り出して対応。

高くてバイヤーも少ない「Vカラー」を使用しなくても、「ガイアカラー」で着彩可能。伸縮にも充分対応してくれます(今の課題は塗装上からのウェザリング処理)。

最後にタミヤ「ウェザリングマスター"H"セット」にてホンの少しお化粧を施し、艶消しクリアで固定&トーンを整えて完成としました。

と言う事で、完成したのがコチラのアトリちゃん。パチ組レビューと言うにはちょっと手を入れ過ぎでしょうか…とは言え、実質 胴体部しか手は入れてないです。

総日数は乾燥も含め約3日。作った感想としては「よくぞfigma等の1/12スケールでプラモ化してくれました!」と言う感じ。PVC前提の完成品可動フィギュアに比べたら、やっぱプラモの方が「手の入れやすさ」は段違いなのです。

世間の評判を見てみると…ありゃ、ポロリが多すぎ?充分良く出来てると思うけど…ん~…最初からこう思っておくと、手を出しやすくなると思いますよ。

①接着剤があると「安心」
②600番ヤスリもあると「より安全」
③瞬着もあれば「むしろ完璧」
オマケとして…
④プラ用グリスがあると「より万全」

①~④は、「ガンプラ」パチ組においても有って損はしない物ばかり。

可動しない下腕&脛部のポロリ部分は問答無用で接着し、間接軸は基本太いので必ずヤスリで巻いて2・3回擦って嵌めての繰り返し調整。左二の腕と両手首間接軸だけは細いので、瞬着で太らせ対応。軸嵌め時はオマジナイ代わりにグリス塗り。

コレだけで、段違いに楽な気分で組み立てられます(※)。


※…製作報告が思ったよりマチマチなのですが、同じプラモの、しかも初回射出ロットで、そんなに個体差って出るもんなのかな?


では早速、可動範囲の確認も兼ねて色々ポージングして見る事に。

アトリちゃんと言えば、何時の間にか「仮面ライダー」(1971)1号の変身ポーズが定番となっているのですが、可愛いんだから仕方が無い。「可愛いは正義」ってのは数少ない真理の一つだと思います。

話は変わって、ZONE内での「顕現(エンゲージ)」でアトランジャーがスタンド化するってのがウェブコミック(原案・脚本:柳生 圭太 氏/清水 圭 氏(ランペイジ)内の設定なのですが、まだ5回分しか掲載されてないので、アトリちゃんとの今後の関係性が今一つ読み切れていません。

「街中で巨大ロボが暴れて?!…キャッ?!」

ズドォー…ンッ!!

「…あ、アトランジャー?!来てくれたの?!」

原典同様に、巨大ロボとしても「顕現(エンゲージ)」するのか?とか…(※)。

※…ここでの表情は、付属の無表情パーツを利用して作った「呆(呆れ/呆然)」顔となります。
「戦うからには、ちゃんと私のフォローもしなさいよっ?!」

「…メインはあくまで現地協力者の君で、私は副次的な存在に過ぎないのだが。」

アップルシードのブリアレオス&デュナンよろしく、意外とアトランジャーがアトリちゃんを「顕現(エンゲージ)」して護ってくれるのか?とか…
「さあっ、行くわよっ?!」バンッ!

「応っ!!」ババンッ!

「「2人は~っ?アトランジャーっ!!」」ババーンッ!

今のご時世に合わせ、対等なバディ物として「顕現(エンゲージ)」するのか?はたまた、その全てなのか?とか。

…って、何かもうアトリちゃんの存在の善し悪しに関わらず楽しんじゃってるな。もともと当ブログで恒例化してる「並べて見た」なんて事やって( ・ω・)⊃してる立場ですからね。

とまあ、ご覧の通り何の不満も無い可動範囲。ちゃんと自立しますし。んでは、ここで〆の小芝居を一つ。
「よーやくコッチ側(※)に来たか。アオシマの…?」

「アンタがダイナミックの…私は穂鷹アトリ。あくまで暫定パイロットなんだけどね」


※…スーパーロボット物の擬人化の流れの事

「…ち、痴女?!」

「ち、痴女ちゃうわ!アッチが用意したもんだし、大事なトコはガードしてるし?!」


小芝居も終わったので、いよいよアトリちゃんにも「合体/組換」遊びに参加してもらうとしましょう。

アトリちゃん絡みの合体/組換遊びとしては、主に強化装備的なモノが推奨されています。

確かに「一般人」という設定(倫理)がある以上、そうそうアトリちゃん自身を「合体/分離」させる訳にもいきません。


ただし、実際に「する/しない」はユーザーに丸投もとい委ねちゃってるのが「狂犬青島」の恐ろしい処。貴方自身が望みさえすれば神にも悪魔にもなれる仕様が、既にこのキットには仕込まれていたりするのです。

例えばコチラは「露骨に身体の一部を露出させる」事を封印し「脱シュール」を目指して、自分なりに組換えてみた「アトランジャー」合体前の分離メカ各種。

本キットが恐ろしいのは、アトリちゃん自身の「露骨に身体の一部を露出させる」形で「グランドタイガー」「マイティバード」「レッドクリッパー」「ターゲットキャリア」各分離メカが再現出来ちゃう処。
あまりにショッキングなその姿に思わずシャッターの手を止めてしまったのですが、原典の「キット内パーツは全て合体/分離対象」という鉄則がこんな処(あと設定上)にも徹底されてる事に、思わず戦慄を覚えずにはいられません。

「ガ○プラは自由だ!」と叫ばれるようになって随分経ちますが、アオシマはその遥か前からとっくに「自由」なぞ通り過ぎ、既に「無法」の域に達し、それを黙認し続けているのです。
話題を変えて、前回「マイティバード」をロビーやアナライザーのような顔無しマスコットロボにしてみたのですが、その比較がこちら。

んで、合体/組換遊びでヒーコラやってる最中に「SSSS.DYNAZENON」にて"世界で一番カッコいい"ちせちゃんの友達「ゴルドバーン」が登場。
そのあまりの尊さに、アトランジャー胸部エンブレムがまんま鷹なので、思わずラピーシールで目を作って友達メカ「ゴルバード」(仮称)にしちゃいました。ああいう忠犬メカ生命体に弱いのです、ザカールとか。


さて「70年代ブーム」をテーマにお届けしている本キットレビュー。お次はアトランジャー自体を大型ビーグルにしてアトリちゃんを乗せてみます。

まずは「スーパーカーブーム」をモチーフとした「GPランジャー」(仮称)。
写真では正座にしていますが、片膝立ち・体育座り・足投げ出し座りにも対応可能です。
お次は「SF=ヤマトブーム」から「合体戦艦アトラン」(仮称)。戦艦+巨大ロボと言えば、エクセリヲン級にガイナ立ちするガンバスター。やはり仁王立ちさせたくなりますよね。
アオシマ合体シリーズに登場した「合体戦艦ムサシ」(1976)もリスペクトした形となっています…って、言うまいと思ってたけど、けしからんワガママボディだなあオイ?!
そして「合体/変形スーパーロボット」ブームより「惑星ロボ ダンガードA」(1977)のサテライザーを参考に構成した「アトライザー」(仮称)。

こちらは寝そべり体勢での搭乗スタイルとなっています。

ここまではあくまで「アトランジャー単体ビーグル」にアトリちゃんを乗せただけでしたが、アトリちゃん搭乗前提の専用マシンも用意してあげないといけないな…。

そこでどうしてもやって見たかったのが、ツイッターに上がっていた「とある」アトランジャーレビュー内の一枚の写真でした。

「特撮&バイク」、正直コレ以上に「70年代ブーム」を体現したケースは有り得ない!最大限の敬意を以てリスペクト(パ○り)させて頂いたのがコチラ。
その名も、アトリちゃん専用エアバイク「アトリ・マシーン」(仮称)!元ネタのシャープさには及ぶべくもありませんが、当時の名車「MACH Ⅲ」をイメージし、タンク~シートを一直線に・リア斜め寄りのボリューム感を再現したつもり。
そして、コレ見て真っ先に「キュピッ!」というSE・山口 暁 氏の激・菊池 俊輔 氏のメロディ・上原 正三 氏の言霊をシャウトする子門 真人 氏が脳内再生された人は、誠に勝手ながら問答無用で自分の「魂の同士」とさせて頂く。
…そう。「合体」シリーズ第一弾の栄誉をも担う永遠の元祖「バイク変形ロボ」、「電人ザボーガー」(1974)がそのイメージソースだからです!

皆さんの中にも「発売されたら、コレだけは万難を排してでも入手する」夢想グッズが有ると思います。

自分の中では「MZ23ハーガン」「イクサーロボ&Σ」「藤田版Z」「Bテンプル」そして「他ヒーローと並べられる大門 豊&ザボーガー」こそが正にそれに当たるのです。

確かにデッチ上げで組み上げた、タイヤですら無いダサいエアバイクもどきでは有りますが…
例え擬似的とは言え、夢想グッズを垣間見せてくれただけで、アトリちゃんは自分の中で充分その存在価値を示してくれました。これはZちゃんとか、名も無き女子高生では違和感が有り過ぎて絶対無理なんです。

後付けでも、このフリーダムな「アトランジャー」とタメを張る、それに見合ったキャラじゃないと…アトリ、やはりお前がNo.1だ!

このように「何だかワカラン」キャラを載せるより関連キャラを載せる方が、明らかに遊びにも世界観的にも幅が拡がります。

「新・合体シリーズ」において、アトランジャーは「巨大ロボ」というアイデンティティのみならず、アトリの「スタンド」というスタンスも得、その存在感をより高める事に成功しているのです。

…とか良い話風にオトそうとした処で、ふと嫌な予感に襲われ、慌ててアトランジャーを元に戻してみる事に。何故かその間にも脳内の電極回路には有りもしない刷り替えられた記憶が駆け巡っており、その結果。
「…よし行けっ!電人アトランジャー、ゴーッ!!」キュピッ!

「マ"ッ!!」ガキョッ!

~オーマエーワハガーネノーキーカーイーデモー,アーカーイチーシーオーガッ,ナガレッテールー…♪

ほらァっ?案の定あんなに今風でスタイリッシュだったアトランジャーが、もう只の野暮ったい着ぐるみにしか見えなくなっちゃったじゃんよっ?!だが、ソコが良いっ!!

と言う訳で、「新・合体シリーズ」第1弾「合体アトランジャー」より「穂鷹 アトリ」ちゃんレビューでした。


p.s.

こうなるとアトリちゃんに「飛竜三段蹴り」させたくなるよね(やった)。



おしまい。

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※…ここからは当ブログ恒例の【番外編】「レビューと言うには余りにもかけ離れた内容なので欄外掲載扱いにしたよ」コーナーとなります。


少々ダークサイド(エ○グ○ナンセンス)寄りなお話となりますので、その手の要素が × な方はこの場でのブラウザバックをお願いします。




























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…さて、発売から約1ヶ月が経過した本キット。その合間にも存分に独自の楽しさを味合わせて頂き、レビューまでアップした訳なのですが…


実は、発売日購入直後早々に即積み御蔵入りとなる可能性がありました。


と言うのも、発売日当日にこんな新商品が発表されたからです。

アトランジャーオメガ(Ω)、ね…なるほど。そう来ちゃいましたか。


色変えし易いホワイトボディ。それにコレ、巷で指摘されていたアトリちゃんの下腕・脛部ポロリ部分を素腕・素脚パーツに置き換えた、実質ver.1.5みたいな商品なんです。

しかも商品コンセプトが尖鋭化(「エッチい」を通り越して「エロい」「ヤバい」領域)し、より魅力が増してる。


しかしこれには参りました。「Ωの方が良いジャン…」と、自分自身のヤル気そのモノが一気に低下してしまったのです。


おいおい。自分の「合体」シリーズ、アトランジャー(そしてアトリちゃん)に対する想いは、その程度のモノだったのか?!

…否!少なくとも本命のムサシが出るまでは、本アイテム自身に「魅力」という名の輝きを維持しててもらわないと困るんです、主に自分の中で!


そこでハタと気が付きます…より「尖った」方向にお手軽改造出来れば、本キット発表時の輝きそのモノを取り戻せるんじゃね?


…面白ぇ。何か妙な方向(ダークサイド)に俄然ヤル気が出てきちゃいました。


原作のウェブコミックにて既に相当なヒドイ目にあっているアトリちゃんですが、設定上更に酷い目に遭わされそうな予感が既に感じ取れます。


誠に申し訳無いけれど、アトリちゃんには一足お先に「巫女さん」代理人・現地協力者としての責務を全うして頂く事に。


と言う訳で、まずはΩ同様にアトリちゃんの腕&脚パーツの差換えから試してみる事に致しましょう。
巷には各メーカーから数多の1/12素体が発売されていますが、カラー・機構・デザイン各々の面で熟考を重ねた結果、今回は「ウェーブ~ムーバブルボディ/成型色フレッシュ」をチョイス。

このままだと素体受側の凹内部が少し心許無いので、瞬着で少し狭めるだけで、後は基本そのまま無塗装でポン付け可能です。
先の「腋下の青布」&「赤い腰布」同様、今回も「自然な可動&シワ寄せ」を目指して研究中なタミヤ「PVCマスキングテープ」をそのまま細切りし、巫女さんらしく真っ白な「サラシ&フンドシ」を再現してみました。
肢体への「紋様」についても各メーカーから様々なデカールが発売されていますが、さりげに高いセンスが要求されるため、今回はプレーンなままとしています。

とは言え、所詮はお気楽極楽な「何ちゃって改造」。やはり本家Ωの繰り出す邪まもとい「尖った」魅力には及ぶべくもありません。


となると、同じお気楽極楽な手法で何かしら"今でしか出来ない"別ベクトルの「尖った」アイデアがもう一声欲しい処。そこで思い出したのが、ウェブコミックでのこのヒトコマ。

この何気無い「脳みそカプセル」という一言。実は今回の「新・合体シリーズ」全般において貫かれているテーマを、見事端的に言い表しているのです。

先に書いた通り、原典の「キット内パーツは全て合体/分離対象」という鉄則は、このアトリちゃんにすら例外無く商品仕様として徹底されています。

そして、ランペイジの柳生 圭太 氏/清水 圭 氏の原案・脚本により貞松 龍壱 氏が描くウェブコミックにおいても、それは一貫されています。

70年代の「オカルト・ミステリーブーム」を受けて誕生したアトランジャー同様、80年代の青年達の間で大流行となった所謂「SFブーム」時に数多く発表された「ハードSF小説」。

そのモチーフとして多用されていた「人を人とも思わない、只の1パーツとして扱う」手法…即ち「脳みそカプセル」=「生体ユニット」。そんな「尖った」ダークサイド設定が、ウェブコミックにおいて前面的に推し出されているのです(※)。

※…個人的には「R-TYPE」(1987)、「宇宙英雄物語」(1988)、最近だと「機動戦士ガンダム~鉄血のオルフェンズ」(2015)を思い出します。


実はそんな「尖った」ダークサイドグッズが、何と大手玩具メーカーのタカラトミーから昨年発売されておりました。

それがこの「ガチャぶんのいちシリーズ~培養ポッド」。これまた縦に「連結合体/分離」する事で、あらゆるサイズに対応可能な事を売りとしています。

とは言え、実際は少し大きめの1/12フィギュアだとつっかえて入らない位の幅しか無く、デザインもレトロと言うよりは超古代文明といった出で立ちで、意外と融通が効かない代物だったりするのです。

ところが今回のアトリちゃんは、まるで申し合わせたかのようにジャストフィット。アトランジャーの世界観的にも、超古代文明的デザインがこれまたジャストフィット。

と言う訳で、ウェブコミックのダークサイド設定に基ずいてレイアウトしてみたのがコチラとなります(※)。

※…ちょっとショッキングな画像のため、閲覧時は要注意。

ご覧の通り、3個連結する事で収納可。電飾もセットとなっているのですが…やっぱ少し怖い。でもコレ、実はまだマシな方なんです。

ネット界隈において、この「培養ポッド」はそれなりに話題を呼び続ける「隠れたヒット商品」。

故にどこにも見当たらず、ようやく見つけたガチャ内にも残り2個しか無かったため、当初は物理的制限の中で成立させていたのです(※)。

※…3個ver.は、話を聞いた友人から1つ譲り受けた物を継ぎ足しする事で、ようやく形になったモノとなります。

先に書いた通り、普通の「人」という設定(倫理)がある以上、そうそうアトリちゃんを合体/分離させる訳にもいきません。処が本キットには、当然のようにその仕様が仕込まれています。

なので、初めてこの2個ver.にした時は「神にも悪魔にもなれるって、こういう事なのか…?」と、自らの行いに思わず戦慄を覚えてしまいました。

それでは、そんなアトリちゃんの「合体/組換」の片鱗をここでご覧頂きましょう…(※)。

※…こちらも少々ショッキングな画像のため、閲覧時は要注意。


「巫女=生体ユニット」と言うハードな設定を背負わされた中で物語が進行していく「新・合体シリーズ」。

それをイメージしたためとは言え、何とも言えない後味の悪さ(自己嫌悪)が徐々に鎌首をもたげて来ます…幾ら設定上有り得そうとは言え、これで〆るのはどうなのよ?

これを打破出来る別ベクトルの「尖った」もう一ネタが何か欲しい処。そこでハタと気が付きます。

そう言えば今回の組換えって「外装フレーム系」な「メカ少女」(武装)ばっかで、コトブキヤさん方面のって見た事無いような…

つまりロボ娘とかMS少女とかの所謂「⚫️⚫️少女系」(パワードスーツ)、ズバリ「アトランジャー少女」の事です。

…よし、いっちょやってみっか!と言う事で、まずは定番の下腕&下脚部をそのままロボパーツに置換。


でもアトランジャーとアトリちゃんは径が違うから、そのままじゃ絶対無理なのです。ならば、こうしてこうしてこう!と試行錯誤の上で姿を現したのが、こちらの「合体少女アトリちゃん」となります。

…うん。これならΩのホワイトボディより、元ネタの原色バリバリな方が絶対それっぽい気がする!

そう思った瞬間、あれだけ自身を焚き付けていたダークフォースが完全霧消化し、一気に冷静さを取り戻します。

…自分は一体何者なのか?人はどこから来てどこに向かうのか?一体自分は何と戦っているのか?何故こんな事にベストを尽くしてしちゃってるのか?…うーん、これぞ正に賢者タイム。


こうなるの分かってたから、この沼(美少女モデル)だけは避けて通りたかったんだよっ!!

…そこで改めて「アトランジャーΩ」の紹介サイトを見直し、何のためらいも無くメーカー直通販をポチる自分なのでした。



おしまい。
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p.s.

先にメーカー様への「個人的なお願い」という内容の記事を掲載しておりましたが、今回の「アトランジャーΩ」において、大変誠意あるご対応を頂きました。


よって、ここにメーカー様へのお詫びと感謝の一文を掲載し、該当記事を削除させて頂きます。


この度は大変失礼な内容の記事を掲載してしまい、誠に申し訳ございませんでした。


そして、誠意あるご対応をして頂き感謝しております。本当にありがとうございます。


今後も応援していきます。頑張って下さい!以上、よろしくお願い致します。


2021/10/28.