往年のスーパーロボットついに復活!と言う事で今回取り上げるネタは、アオシマ(青島文化教材社) よりようやく発売された「新・合体シリーズ」第1弾「合体アトランジャー」。

早速レビュー…と行くべきなのでしょうが、まずはその前に、元ネタのアトランジャーが発表された「1970年代当時の"とある"悪ガキ共を取り巻く環境」のお話をさせて下さい(※)。

※…やや掛かり気味なのにも理由があって、この「合体シリーズ」については、個人的思い入れが事の他強いためなのです。

純粋なキットレビューのみをご所望な皆様には誠に申し訳ない気持ちで一杯なのですが、こんな有様ですのでブラウザバック推奨。このまま読み続けるにしても「ーーー」まで飛ばして頂けますとこれ幸い。備忘録だから仕方ないね。

と言う訳で、いつもの裏付無・特定個人&団体への非難の欠片も無い愛故のお気楽極楽与太話を、今回は若干ダークフォース寄りにお届け。何卒お時間のある方は寛容にお付き合い下さい…それでは、どうぞ!
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子供達…ここでは主に「少年達」が追い求めるものはいつの時代も変わりません。それは「五感」に訴え掛けてくる「楽しい」事、つまりは刺激的な「遊び」です。

これらを行うには「情報収集」「比較検討」「成果入手」の三行動が必要になる訳ですが、デジタル化の進む現在、その行動のほぼ全ては「スマホ/PC」等のデジタル機器で行えます。正に「文明とは効率化」という言葉が実感出来る事例です。

が、アナログ時代な70年代当時は、その全てがスタンドアローンでしか存在していないため、自ら行動してこちらから物理的に「歩み寄る」事でしか行う術がありませんでした。

この「歩み寄る」だけで疲労困憊(精神的に満足)してしまい、肝心要なその先に辿り着けない事もしばしば。その際、「歩み寄る」時間やコストや労力を最小限に縮めてくれる「チャリ(自転車)」の有り難みたるや、何と魅力的に映ったことか。

気分的には「チャリ」を入手するだけでその全てを入手した気になりました…そういった意味で、チャリは子供達にとって今以上に大事な存在だったのです。
ではそのチャリで当時の子供達…その中でも特に「悪ガキ共」はどこに「遊び」に行っていたのか?

公園・原っぱ・空き地・山・川・海等どこもが遊び場たり得る訳ですが、一際その存在感を示していたのが、各地に点在していた「玩具模型店」そして「駄菓子屋」です。

当時の子供達にとって「玩具模型店」と「駄菓子屋」の差異は、実はそれ程ありませんでした。

どちらも玩具・模型を中心とした遊び道具とお菓子が売っていて、傍の空き地でお試し出来る「社交場/駄弁り場」がある、子供達のコミュニティの場と言う点で変わり無かったからです(※)。

※…他校グループとの情報交換・抗争・仲直りの歴史を育む場でもありました。不良漫画か。

尤も悪ガキ共の中では「玩具模型店」「駄菓子屋」の間に明確な線引きが引かれておりました…その決定的違いとは何だったのか?
当時、悪ガキ共を金と暴力で統べていたのが、いわゆる「駄菓子屋のおっちゃんおばちゃん」でした。

その容姿は一律「エリア88」(1979)に出てくる「マッコイじいさん」そのモノ。その中身と言えば、マッコイじいさんから「クレムリン宮殿を引っ張ってくるような販路」「どこか憎めない」要素を差っ引いたモノ(※)。

※…あくまでも当時の自分の周辺だけのお話で、創作物においてよく描かれる「口喧しいけど人情味溢れる恰幅の良い好人物」なのが本来の「駄菓子屋さん」なはずなのです…多分。

買い食いで大人の目を欺く楽しさを植え付けた後、近所の玩具模型店から買い占めた流行り商品を不人気商品抱合せ&上乗せ商法で売り捌く。コインゲームで当たったコインを換品し射幸心を煽る。アタリを不正と言い張り証拠隠滅を図る。最悪の衛生管理下の下、賞味期限がとうに過ぎた消えモノを平気で取り扱う(※)。

※…子供とは言え皆が一律清廉潔白と言う訳にもいきません。特に悪ガキ共という「子供の悪意」に常に曝される訳ですから「駄菓子屋のおっちゃんおばちゃん」達がこうならざるを得なかったのかも…と大人になった今でこそ思う処も。だって今のメル○リの悪い処その物だし。

かと言って「駄菓子屋通いを止める」という選択肢は絶対に有り得ませんでした。なぜなら、その悪癖を帳消しにして余り有る程の魅力的(危険)な「遊び」が、駄菓子屋には溢れていたからです。

この当時「エアガン(つづみ弾)」「爆竹・ロケット&打上花火」「鉄切鋏&金ヤスリ」等、学校や家では危なくて絶対に持たせてすらもらえない「危険」な代物が(子供の自己責任という共通認識の元)小遣い額内で提供されておりました。

それで何をするかと言うと「針を刺して貫通力を高め、空缶を撃ち抜く」「勇気を試すため、手持ちで友達同士で打ち合う」「缶バッジを円盤状に切り出し、縁をヤスリ掛けして投げ刺す」等々…

今思えば、ほとんどテ○リストorア○シン養成所みたいな非合法な「遊び」が、駄菓子屋周辺ではほぼ黙認(無法)状態で罷り通っていたのです(※)。

※…殺虫用赤液・保存用緑液・注射器完備な「昆虫採集セット」なんてのもありましたね…。

当時の「駄菓子屋」とは、悪ガキ共の「破壊欲」を充たすアイテム(武器)の宝庫。さながら、子供世界における「ブラックゴースト」「プロジェクト4」「フェザーン」…言わば武器商人「ブラックマーケット」だったのです(※)。

※…そう言えば、店の片隅にあった薄型水風船と鏡張りの自販機は一体何だったのか…私、気になります!

純粋無垢な子供達に対し、一足お先に甘苦まみれる「社会」そして「大人」な世界を垣間見せくれるコミュニティの場。「玩具模型店」と「駄菓子屋」の決定的な違いは、まさにこの一点に絞られます。そして、ここまで話してようやく本題に入る事が出来ます。

問題は、その「破壊欲」の向かい先。友達(人)やペット(動物)に向けるのはもっての他。駄菓子屋で売ってる無機質な菓子容器や缶ビンなぞ直ぐに飽きてしまいます。

となると、何かしらの形を模した「玩具・模型」モデルへと自然と目が向く訳ですが、これまたチョイスが難しい。消しゴム人形やソフビ人形は意外と頑丈な上、壊れ方に華が無い。

最も「破壊欲」を充たしてくれるのが「プラモデル」な訳ですが、そのほとんどが「未塗装・未接着・無版権な粗悪品」な上、出来の良い物(ガ○プラ等)は「高額」かつ「頑丈」過ぎて、やっぱり壊れ方に華が無い。
そんなチョイスランキングに颯爽と踊り出たのが、当時「青島文化教材社」から発売されていた「合体/おやこマシン」シリーズ…特に廉価版としてラインナップされていた「ミニ」シリーズの存在でした。

2020年代の令和な現代のホビー業界においてスタンダードな仕様となっている「色プラ・スナップフィット・組み換え遊び」を、1970年代において「低価格」で既に実現化。

しかもそのモチーフは、ガキ共の間でブームとなっているモノを率先して取り入れる節操の無さもといユーザーのニーズを的確に捉えたモノで、人気が出ない訳がありません(※)。

※…当時の宣材からも、「サーキットの狼」(1975)をきっかけとし1978年まで大ブームを巻き起こした「スーパーカーブーム」と、兄ちゃん姉ちゃんから下りてきた「宇宙戦艦ヤマト」(1974)&「スター・ウォーズ」(1977)劇場公開で巻き起こった「SFブーム」(及び「戦記物ブーム」)を確実に押さえていた事が解ります。

まずは友達4人でシリーズを1つずつ購入。手もぎでパーツを切り放し、はみ出た処は道路に擦り付け(!)、パチパチッっと嵌め込めば5分も立たずに即完成。その後( ・ω・)⊃しつつ合体なんかさせちゃって、微笑ましい「創造」の時間を楽しみます。

その後おもむろにコンクリ壁にセッティング。各自思い思いにチューンアップを施した「武器」を手に、その成果を存分に試す数秒にも充たない刹那的な「破壊」を楽しむのです。
流石「文化教材」「創造のプラモデル」を謳うアオシマ。社会の縮図たる「スクラップ&ビルド」教育と、悪ガキ共の相反する「破壊と創造」への本能的渇望に対し、いち早く現物を以て応えていた事になります。

つまり悪ガキ共にとっての「合体/おやこマシン」シリーズとは、創作欲と破壊欲の双方を充たしてくれる「消耗品」だったのです(※)。

※…かように悪ガキ共は「楽しい」「面白い」と言うその場限りのノリのためだけに平気でお金を掛けれちゃう存在。大人はこれをムダ遣い、国際用語で言う「MOTTAINAI」と称します。
後日「大人」となり、新たな価値観に基ずき「ホビーアイテムとして再評価したい」という欲望にかられた訳ですが、「消耗品」故に完品美品は相当レアでトンでも無いプレミア価格。

頼りの再販も、2008年頃にファンブック(同人誌?)同封の復刻版を最後にトンと音沙汰無し。ついぞ実現に至らずに今日に至ってしまっていたのです…。
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そんな最中に飛び込んで来たのが、今回のリニューアル版「新・合体シリーズ」第1弾「合体アトランジャー」。

それはもう本当に発売が待ち通しく、ついにその日を迎えての待望のレビューと相成ります。
メカ&キャラ双方のデザインを兼任する貞松 龍壱 氏によるカッコカワイイイラストが、往年のアオシマイズム溢れるデザインでまとめられた超分厚いパッケージ(※)。

※…往年のファンからは「美少女」要素を極端に嫌う傾向も見られるため、ここではアトランジャー本来の「合体スーパーロボット」のみに絞ってレビューを行っていきたいと思います。

製作方法は、何時もの「パチ組・ガンプラマーカー」によるお気楽極楽対応。「金」部分については、当ブログお馴染みの「速い(伸び率・乾燥)・易い(ムラ無・発色)・強い(隠蔽率・クリア上吹OK)」を実証済な「マッキー・ゴールド」で行かせて頂く事に(※)。

※…ただ対象となる黄色ランナー部のボリュームが尋常では無かったため、缶スプレーorエアブラシ推奨ですね、コレ。
で早速組み立ててみたのですが、アトランジャー本体に限って言えば、ガンプラと比べてもほぼ遜色無いレベルでの組み易さ&完成度となっています…半日かからなかったし。

気になった点は2つだけで、まずは前後に分割された顔パーツが嵌め辛いってのがありましたが、これは凸部の円柱部分を少しだけヤスってやるだけで一発解決。

また写真のフレーム部ランナーに関して(恐らく"嵌め辛い"対策も兼ねてかと思いますが)表面に塗布された離型剤がとにかく多く、うっかりスベって取り落としてしまう程。

個人的にはワンフェスでのアマチュアモデラーが手抜きで量産したガレージキットを思い出し、つい綻んでしまいましたが…気になる人はアルコールティッシュで拭き取りながら組むといいかも。

合わせ目も出るには出ますが、面の大きな箇所ばかりで数もそれほど多くなく、素直に対処出来るレベル。むしろシール無で、ここまで丁寧な色分割を行ってる事の方がスゴい。
今後のシリーズ展開において、共有化と組換遊びを両立させる内部フレーム。肩幅調整としてスライド機構も内臓されています。

驚愕すべきは、徹底的に仕込まれた通称「3mmジョイント」の数の多さ。組立時は「こりゃあ何でも出来ちゃうじゃん」と思わず苦笑していましたが、まさか後にそのあまりの自由度に逆に苦しめられる事になろうとは…。

3mm径に拘るあまり、その太さと短さに強度面が心配されていましたが、思った以上に保持力・強度が保ててます。

今回で相当数動かし組換えしてみましたが、少なくともその位だったら一切ヘタりは出ていません。
と言う事で完成した姿がこちら。下半身のボリューム感に対し、二回り程小さい上半身のアンバランスさが独特なプロポーションを形造っており、これはこれでカッコいい(※)。

※…当時品を彷彿とさせる、ややもするとキッチュでチープ寄りな成型色が、これまた堪りません。

それでは早速、当ブログ恒例の「並べて見た」に行ってみましょう。
まずは定番の「HG1/144 & 1/100クラス」との比較。ガンダムW等の15m級よりは遥かに大きい物の、18m級の1/100クラスには若干全高が足りません。
と言うのも、昨今の各メーカー発スーパーロボットモデルが軒並み「18m級1/100クラス」にその高さを合わせて来ているため。タイマン張らせる(一緒に並べる)には微妙に高さが…まあそこはボリューム感で対抗ってとこですか(※)。

※…そう言えばアオシマ歴代のオリジナルロボの各種スペック(全高・重量・パワー等)って、今まで発表された事が無いですよね?当時は何となく通例な50m級かと思ってたけど。

…あ、ついでにここで元ネタのアトランジャーが発表された「1970年代当時のスーパーロボット物の状況」についてもお話しとかないと。ここを逃すともう機会が無さそうですしね。
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アトランジャーが発表された1975年頃は、「テレビ漫画」と揶揄され一括りにされていた「アニメ/特撮」双方において、マジンガーZ(1972)を礎とした「スーパーロボット物」のまさに全盛期。

「少ない小遣いでも満足感を/積み重ねれば大きな喜びを」提供してきたアオシマ「合体/おやこマシン」シリーズにおいても、

・電人ザボーガー(1974)
・スーパーロボット マッハバロン(1974)
・鋼鉄ジーグ(1975)

毎年毎季毎クール。何かしらの新スーパーロボットが、地球の平和のために日本のどこかで立ち上がっているような状況でした。

これだけ立続けに登場されると、追い掛ける子供達の方も大変です。今とは異なり各自の端末なぞ持ち合わせちゃおらず、チャンネル争いは激化の一途。
更に本放送のみならず、隙あらば過去作の再放送も頻繁に行われていた時代。見た事無い作品でも、子供向雑誌での最強対決特集や大百科で得た聞き齧り知識&ハッタリで何とかしないと、話題にすら乗り切れない状況だったのです(※)。

※…故にトンデモ知識・都市伝説が広まる事もありました。例えば「ウルトラQというウルトラマンがいる説」「ウルトラQ=ゾフィー説」「立花のおやっさん=スカルマン説」等がそれです(※※)。

※※…1970年代中盤以降はカラー定番化推進の流れで、「初代ゴジラ」や「ウルトラQ」「鉄腕アトム」「鉄人28号」等の白黒映像は、見る機会がむしろ無かったのを思い出しました。それこそ雑誌の単色ページだけ、観たのはビデオが普及してからですね。

これでは当然キリが無いため、子供達の中ではごく自然かつ無意識に「格付け」が行われるようになりました。優先順位とも言えるこのランキングは以下の通りとなります。

①TVにて絶賛本放映中・玩具模型店で新商品ラッシュのモノ
②TV放映終了・玩具模型店で定番商品となっているモノ
③雑誌連載・玩具模型店で新商品ラッシュのモノ
④玩具模型店でのみ何時の間のか販売されていたモノ(=バッタもん)

①はリアルタイムリーなニューウェーブムーブメントなので別格として、問題はその②。この当時「ビデオ」なんて文明の利器は一般家庭には当然備わって無く、TV局の気紛れな再放送でしか見る機会は有りません。

よって②は、最早雑誌特集や大百科等の各種文献でしかお目にかかれない、言わば「伝説」的存在。

方や③は、TVこそやっていない物の漫画や絵物語がリアルタイムで公開され玩具模型も新商品が投入される、言わば「旬」な存在(※)。
※…この当時は玩具模型連動企画として、各誌にてオリジナルキャラクターが連載・展開されておりました。「ミクロマン」(1976)、「マシンザウラー」(1978)、「竜虎巨人ゴーカイザー」(1979)、そして我らが「合体アトランジャー」(1975)も本枠に加わります。

正直、②「伝説的存在」と③「旬な存在」にそれ程の差違はありませんでした…一応"伝説"故に敬意を払っているだけで。
つまり当時の子供達に限って言えば、スーパーロボットの祖「マジンガーZ」と元祖合体組換遊びの祖「アトランジャー」は、ほぼ「同格の存在」だったのです。

あと、アトランジャーを後年のこ洒落た視点で見直して「ダサい」と言うのには理解を示しますが、当時から「ダサい」と思ってたと言うのには、細やかながら当時風の言葉で「さんせいのはんたいなーのだー」と言わせて頂きます。

70年代当時、老若男女問わず巷を賑わせた「超常現象」…所謂「オカルトブーム」。その最先端ムーブメントを、ほぼ同期の「UFOロボ グレンダイザー」(1975)・「勇者ライディーン」(1975)同様に取り入れていたのが本作品。
両者との①③の違いは如何ともし難いモノだけど、卑下する事なんか何も無い。重厚なグレンダイザー・優雅なライディーンに対し、子供でも分かり易い鷹モチーフのアトランジャーには、(合体前はともかく)それに対抗するだけの「華麗なカッコ良さ」が確かにあったんです!
…そう言いながら、返す刀で爆竹爆破なんぞしていた手前、偉そうな事を言えた義理なんぞコレっぽっちもありゃしないんですが。
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と言う訳で今回のレビューは「70年代ブーム」をテーマとし、各種ポージングや組換え遊びを存分に( ・ω・)⊃して行く事に決まり。早速アトランジャーに色々ポージングさせてみようと思います。
レッドウィングで空を飛ぶ。そのイメージは、もちろん「金○飛び」。
必殺技は「パンチじゃない、クリッパーだ」でお馴染みの「ロケット・クリッパー(ロケット・パンチ)」。
ブロークンカッター(刀)とミラクルディフェンダー(盾)を装備。ご覧の通り、可動域は相当なモノ。
3mmジョイント採用により、各社スタンドに設置可能です。

さて、いよいよ3mmジョイントを駆使した組換え遊びに突入していきます。まず手始めに、お気楽極楽な定番の「量産型」ver.から試してみましょう。
現在好評連載中のウェブコミック設定だと、量産型なんて出したらトンでも無い事になっちゃいそうですが。

この身軽さを活かした「70年代」ポージングと言えば、やはり「カンフー=ドラゴンブーム」からでしょう。
全く以てその通り。試しに当時「子供達」だった漢(おとこ)達の前で「燃えよドラゴン」のテーマを流してみて下さい。82.7%(当社比)の割合で、5秒以内に奇声を発して昂りますから(※)。

※…「帯をギュッとね」、超お薦めです。
…しまった。せっかく腕&脚でカラーリング併せたのに、紅白模様の煙突形ヌンチャックを持たせてやるの忘れてた。

さて、3mmジョイントによるこの「組換え」遊び。他社パーツでデコるのも良いのですが、まずは「このキットのパーツ内だけ」という制限を設けて始めてみたモノの…スイマセン、自分正直ナメてました。

実際やり始めてみると、まあイメージ通り組むのに苦労する(主に強度面)。仕事後夜の疲れた頭じゃ絶対巧くいきません。数時間格闘してもただただ力の源グリコーゲンが無駄に浪費されていくのを実感するのみ。

それよりも朝起きた直後に手づくない感覚でやった方が数分で巧く行く。理屈・理論で組み立てるより、現物合わせのノリ&感性任せにした方が絶対早いし余計なパーツも使わずに済むのです。

流石「合体(組換え遊び)」の元祖。体の各部位を取り出しどう解釈しても良い!という常識外れなアオシマ流見立ての奔放さ・紙一重な割切り方にまでは、残念ながら人類(世間一般常識)は未だ到達していない(いや、到達しちゃいけないし、したくもない)。

ここ数年で「ガ○プラは自由だ!」とか言うてますけど、こちとら半世紀も前から「自由」なんて域はとっくに突き抜けとんじゃい!

「考えるんじゃない、感じるんだっ!」そう割り切って慣れてくると思い出すこの懐かしい感覚は…

そう、かつてブロック遊びをしていた頃のモノ。その瞬間、一気に脳内麻薬が分泌され、メチャクチャ楽しくなってくるのです!

同一3ランナーにも及ぶ豊富なジョイントパーツのおかげでパーツ不足の心配なぞ全く無く、むしろ思わず持て余してしまう程。

更にランナー径が押並べて3mm径なので、どこを切り出しても簡易ジョイントに出来ちゃうので、使いこなす方が大変です…正に、その組合せ∞(無限大)!(※)

※…なので、あーだこーだやってるうちに1ヶ月も過ぎてしまう有様。

敢えてパーツ的な難点を挙げるとすれば、(これはダイヤブロックやレゴでもそうなのですが)ビーグルの先端を賄わせたい「先細り」な凸パーツが少ない事位でしょうか。
と言う事で、お次は合体前の分離メカ「グランドタイガー」「マイティバード」「レッドクリッパー」「ターゲットキャリア」を自分なりに再構成してみたいと思います。

確かにこの各種分離メカ。敢えて体の一部を突出させてる処がシュールな事この上無いのですが「まだ変形途中な活躍想像図なんじゃね?」と思っていたのもまた事実。

敢えてキワモノを狙わなくても、変形合体スーパーロボによく有る「都合の悪い部分を隠す」事さえすればかなりイケるんじゃなかろうか?と常々考えていたのです。
その結果がこちら。「マイティバード」はロビーやアナライザーのような顔無しマスコットロボに、「ターゲットキャリア」は爆撃機にアレンジしてみました。

今度はアトランジャー自体を大型ビーグルにしてみます。まずは「スーパーカーブーム」をモチーフとした「GPランジャー」(仮称)。
フロントに配した足裏パーツの爪が開くので、70年代当時流行りのリトラクタブルヘッドライトも再現してあります。
4つのジェットパーツを4輪タイヤに見立て、FR的な3Boxカーに。羽飾りを全体に割り振り、60年代アメ車風にまとめてみました。

お次は「SF=ヤマトブーム」を受け、アオシマ合体シリーズに登場した個人的最推し「合体戦艦ムサシ」(1976)をリスペクトした「合体戦艦アトラン」(仮称)。
先のGPランジャーのFR的3Boxカーを前後ひっくり返し、ミッドシップ的にやや後ろに重心を持ってきてヤマト型を踏襲。
大気圏内航行時は後部甲板が左右に開いて翼になります。

そして最後は「合体/変形スーパーロボット」ブームより「惑星ロボ ダンガードA」(1977)のサテライザーを参考に構成した「アトライザー」(仮称)。
サテライザー先端凸部のガードランチャーよろしく、小型航空機として分離可能としてみました。こう言ったロボのパーツのマス感を存分に使った「重航空用ビーグル」大好物なんです。

これで「陸・海・空」全てのフィールドにおいて、アトランジャーの各ビーグルバリエーションをデッチ上げる事が出来ました。

改めて見直してみると(無意識にアオシマらしさに縛られていたのか)中央構造物が基本アトランジャーの上半身となってしまい、全体シルエットが似たり寄ったりになっちゃった処が反省点。
まあ何はともあれ、新たなデザインアレンジ・可動・組換え全てに十二分な満足感をもたらしてくれる「新・合体シリーズ アトランジャー」レビューでした。
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それではまた、次の機会にお会いしましょう。