こんにちは。



先だっての2月4日、ジャイアント馬場さんの23回忌追善興行に参戦してきました。





この日、私に用意されていたカードは、
《武藤・諏訪魔・小島vs天山・カズ・河野》



天山さん以外は、“武藤・全日本”と呼ばれた時代の仲間でした。



私がその武藤・全日本を退団したのが、2010年。


なので、10年以上の歳月が流れた事になります。



「十年一昔」なんて良く言いますが、10年の歳月なんて、本当にあっという間の印象。



そして、その退団する時に、今回タッグを組んだ諏訪魔と一悶着がありました。



その経緯を知らない方へ、ざっくり説明すると、2010年に私が全日本プロレスを退団する際、諏訪魔がマスコミを通して私を痛烈批判したという話です。



詳しいコメント内容はもう忘れてしまいましたが、要は「小島は全日本から逃げた」という主旨の言葉が並んでいた記憶があります。



その時、私は反論はせず、静観していた記憶があり、そこまで大きな話題として取り上げられる事もなく時間が過ぎていった気がします。



それから時は流れ、特に二人に衝突はなかったのですが、今から約3年半前に再びその話題が持ち上がりました。



2017年の8月に、私の全日本プロレス参戦が決まったのです。そして、その相手も諏訪魔。しかもシングルマッチ。



この時に、2010年に終わったと思われた二人の因縁が復活。



試合前の記者会見の舌戦から、不穏な空気を漂わせて、本番へ、



そして、その本番でも事件が起こりました。



諏訪魔が先に入場したのですが、その時に、試合に全く関係のないジョードーリングが乱入し、諏訪魔を襲撃。



その後に入場するはずの私は、いきなりのハプニングに自分のテーマソングが流れる前にリングへ。



リングに上がり、諏訪魔に駆け寄り説明を求めると、いきなり張り手を喰らい、、、訳の分からないまま試合がスタート、、、という、いま思い返してもお客さんを完全に無視した愚行だったなと反省しています。



そして、試合には勝ったもののお客さんは超シラけていた印象しかなく、、、自分の長いプロレス人生のなかでも、思い出したくない試合のトップクラスに入るという結果になりました。




その時点で、本当に、「もう二度と諏訪魔には関わりたくない」と思ったのも本音で、実際にそれからは一切接点はなくなりました。




そして、時が流れて今回の試合。



しかも諏訪魔は敵ではなく、パートナーに入ってる状態。



もう一人武藤さんがいるとはいえ、正直いって「あの諏訪魔と、どのツラ下げてタッグを組めばいいんだよ」という思いが去来したのは確かです。



でも、ジャイアント馬場さんの23回忌追善興行という舞台で、元全日本プロレス所属としてオファーを頂いていたという思いもあったので、とにかくキチンとした試合をしようと心掛けて参加させてもらいました。




試合の方は、特に連携があったわけじゃないし、かといって仲間割れしてるわけでもないし、言い方はアレだけど、二人共に“大人の対応”をして闘ったと思います。



ジャイアント馬場さんの冠名がついた大会を、個人的な感情で、ぶち壊してはいけないという思いが私にはあったし、諏訪魔にも恐らくあったと思う。




そしてそして、試合後、シャイニングウィザードで勝利した武藤さんから、驚きのマイクアピールがあったのでした。



「お前ら二人、喧嘩してたんだろ?」という主旨のマイク。



その後すぐに諏訪魔がマイクを握り、話し出しました。



これも、ウロ覚えなのですが、「今までアンタ(私のこと)には色んな感情があったけど、俺が間違っていた。これからは、先輩後輩の関係で、よろしくお願いします」といった感じだったかな。



私の知っている諏訪魔は、プロレスラーとしては不器用なタイプ。ただ、その不器用というのは、プロレスの試合以外の部分。



マイクアピールだったり、コメントだったりとかは、お世辞にも巧いなと思ったことはなかった。



だけど、巧くなかったからこそ、何か言葉を発した時にはその思いが強く伝わるし、ある意味で「嘘のつけない真っ直ぐな男なんだな」という感情があった。



ちなみに、諏訪魔のプロレスは昔から大好きだった。



豪快かつ繊細なプロレスをするイメージがあって、シングルマッチで見せる細かい攻防は、かつての全日本プロレス黄金期の四天王時代(三沢、川田、小橋、田上…敬称略)を思わせるもの。



そんな諏訪魔の“謝罪”を含んだマイクに、私は本当に気が動転してしまった。



たった一言「ありがとうございます」しか返せなかったけど、本当は、その何倍もの言葉を諏訪魔に送りたかった。



改めて思うのは、今回の6人タッグのメンバーで、“全日本プロレス一筋”で、やってきたのは、諏訪魔ただ一人。



もう、これこそが、彼のプロレスラーとして信念を表している。



私が全日本を退団する際に「あなたは全日本から逃げた」と言った諏訪魔は、全日本から一度も逃げ出さずに闘っている。



一つの団体に留まることが、イコールで美徳かは分からないけど、やはり、ずっと同じ場所でプロレスを続けるのは凄いことだと思う。



なので、やはり諏訪魔は凄いプロレスラーだなと思わずにはいられないのです。





そんなわけで、かなり長くなりましたが、この話はこのへんで。




読んで頂き、ありがとうございました。






私の顔が硬いのは、たぶん緊張?してるから。




武藤さんも久々の再会でした。