21日は、後楽園大会でした。
【真壁刀義20周年記念大会】と銘打たれたこの日。
文字通り、真壁が主役の大会だった。
真壁と私のキャリアは五年違いだけど、年齢は二歳差になる。
真壁が入門した1996年は、私が海外遠征を終えて凱旋帰国した年。
入門した頃の真壁は本当に線が細く、今の分厚過ぎる体格とは真逆にいるような感じだった。
自分の記憶の中なんだけど、結構仲が良かった(と思います(^-^;))。
ただ、当時のプロレス界は今よりも厳しかったというか、語弊を恐れずにいえば、理不尽な事がたくさんあった。
私と同年代に近い方なら何となく分かって頂けると思うけど、「練習中の水分補給は一切ダメ」とか「明らかに膝に良くないウサギ跳びを延々とやらせる」とか「先輩の機嫌に左右され怒られる」等で、大変な思いをする事があった。
ただ、“そういう時代”だったと言われれば仕方ない気もするし、実際にその厳しさに耐えたからこそ、プロレスラーとして生きていく自信がついたのも確かだった。
そして真壁は、そういうモノを全て乗り越えてプロレスラーになる。
しかし、デビューしてからも不遇は続く。
若手時代から先輩に怒られる事が多く、同期に藤田選手という超エリートな人材がいた事で、余計に比べられてしまった。
そんな若手時代を終え、海外修行へ行き、凱旋帰国した後も不遇だった気がする。
私は2002年に一度、新日本プロレスを離れているので詳しくは分からないんだけど、周りから聞く情報では大変だったらしい。
その最たる出来事が、アキレス腱の断裂。
その試合を映像で見たんだけど、特に危ない事をした訳じゃなく、普通に走る瞬間だった。
アキレス腱のケガは、私には経験がないから分からないけど、予防をすれば大丈夫じゃない気がする。
それこそ、今回の大会で同じくアキレス腱を負傷してしまった若手のヘナーレにも言えると思うんだけど、運が悪かったとしか思えない。
なぜなら一般人じゃなく、プロレスラーでも断裂してしまうのだから。
プロレスラーが、試合前に準備運動をしない訳がないし、むしろ、相当な準備運動をしてから本番に臨む。
だから、準備運動不足でアキレス腱が断裂する訳ないし、逆に運動しすぎて疲労が蓄積されてたのかなと感じてしまうのだ。
そんな辛い状況ばかりを自らの力で克服し、新日本のレスラーでありながらデスマッチで新境地を拓き、持ち前の頭の良さでプロレス以外のジャンルにも進出。
今や、現役プロレスラーで一番の知名度を誇るまでになった。
そんな真壁の20周年は、真壁らしく、誰にも媚びない素晴らしいモノになったと思う。
私と真壁は、敵対していた時代が長く、今も正直いえば、いつも一緒にいたり仲良くできる関係ではないかもしれない。
だけど真壁の持つ独特の緊張感やオーラは、今のプロレス界では貴重すぎる存在なので、今のままの距離感でいいかなという気がしています。
どちらにしても、おめでたい事に変わりはないし、これからも、怖くて強くて少しお茶目な真壁でいてほしいと思う。
おめでとうございます。
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