一昨日は、大田区大会でした。




この日は、シリーズの中で三つ予定されているビッグマッチの一つ。


私のカードは、
《テンコジ・ライガーvs真壁・本間・タイガー》でした。


感想は…ライガーさんが凄かった。


とにかく凄かった。


何故か?テンションが異常に高く、入場が終わった瞬間、いきなり相手チームにドスの効いた声で喧嘩を吹っ掛けたのだ。


入場する直前までは、いつものライガーさんと変わらなかったはずなのに、ただただ驚いた。


理由は分からないけど、何かしら、ライガーさんの胸中に思うところがあったのだろう。


でも、このライガーさん流の駆け引き?により、試合はヒートアップした。


私もテンザンもテンションが上がったし、相手側にいた真壁と本間とタイガーも熱くなった。




ライガーさんくらいのキャリアと年齢になれば、語弊を恐れずにいえば、怒りの感情を表に出す必要がないし、それがなくても凄い試合ができる。


だけど、あえて?怒りを前面に出すことにより、他の後輩達もハッとさせられた。


変な言い方だけど、我々プロレスラーは、闘っているのだという事を改めて思い知らされたのだ。


闘いに、怒りは付き物。


でも、我々のようにベテランになると、その怒りの表現を奥へしまいがちになる。


恥ずかしいというか、無我夢中になっている事を恐れ、余裕を見せようとする姿が格好いいと思ってしまう。


でも、闘うことの本質はそんなんじゃないよ…という事を、ライガーさんが身を持って教えてくれた気がしてならない。




そして、この日のメインイベントで、IWGPジュニアのタイトルマッチが組まれた。


ジュニアのタイトルマッチがビッグマッチのメインイベントを飾る事は、はっきりいって珍しい。


ましてや、これだけ選手層が厚くなり、しかもIWGPヘビー以外にも主要のチャンピオンベルト(NEVERとIC)が存在する今の新日本でメインを務めるのは、BUSHIとKUSHIDAにとって、相当なプレッシャーだったはず。


それでも、そんな素振りは全く見せず、二人共に堂々と素晴らしい闘いを見せてくれた。


特に、BUSHIに関しては感慨深かった。


BUSHIは、もともと全日本プロレスの出身。


今から約10年前、武藤さんが定期的に行っていた公開オーディションで合格した男。


その時、私も立ち合ったけど、正直あまり目立った印象がなかった。


ちなみに他の合格者は、KAIとSANADAと大和。


この四人が当時の全日本プロレスに入門し、レスラー生活をスタートさせたのだ。


初めは素顔でファイトし、その後のメキシコ遠征を経てBUSHIに変身した。


そして、新日本にレンタル移籍…からの所属選手へ。


洗練されたマスクマンで、毎回マスクやコスチュームも違うし、アカ抜けたイメージだったけど、はっきりいってそれ以外の特徴があまりなかったBUSHI。


しかもその頃に、首に大ダメージの残る大怪我を負った。


自分自身の受け身のミスだった事も、本人にしたらショックだったはず。


それから長い欠場期間を経て復帰。


そこで、内藤率いるユニット『ロス・インゴベルナブレス』に加入し、一気に頭角を現した。


いろんな意味で波乱万丈だったBUSHIのレスラー人生。


それを全て知っていたからこそ、感慨深い気持ちになったのかもしれない。


そんな感じです。






本日、大津・滋賀県立体育館(ウカルちゃんアリーナ)にて、17時00分ゴングです。