19日は、大阪城大会でした。




昨年、21年ぶりに復活した大阪城ホールでの大会。


文字で『21年』と書けばあっという間ですが、実際に考えれば、とてつもない時間です。


昨年は、「大阪城ホール大会が久々に復活するぞ!」というキャッチフレーズ?があったけど、今年はそれがない。


という事は、ある意味“そういう理由”に頼らなくても興行を打てる体力があるという事実だと思う。




そして第0試合から、客席はほとんど埋め尽くされていて、幸せな気持ちになった。


私は昨年に続き第0試合でしたが、今の新日本プロレスでは第0を確保するだけでも大変なのです。




たくさんの日本人選手と外国人選手がいて、みんながそれぞれ自分の居場所を虎視眈々(こしたんたん)と狙っている状態。


狙う=いい試合をする、勝ち星に恵まれる、自己アピールをしっかりする…等が挙げられます。


私の場合はキャリアがあるものの、若さがない(あまり言いたくはないけど)。


自分自身でトレーニングを積み重ね、日々の暮らしに気を付けたとしても、実際の年齢というのは変わりません。


でも、自分の今まで積み重ねてきた努力は、必ずファンの方々に伝わっていると信じて頑張ってます。




話を戻し、私の試合。


《テンコジ・中西vsジェイ・ジュース・フィンレー》


この日の相手の一人、ジェイにはテーマがあった。


それは、壮行試合。


この度、ジェイはアメリカにあるROHという団体で修行することになった。


なのでしばらくは、所属していた新日本プロレスを離れるという訳。


ジェイは日本人ではないので、アメリカで試合する事を“海外武者修行”と表記するには違和感があるけど、この日の試合後にその違和感は解消される事になる。


テンザンに敗れたジェイは、マイクを握り、ファンの皆様に挨拶をしたんだけど…


なんと、その言葉が全て日本語だったのだ。




もともと、他の若手外国人選手よりも日本語が堪能だったジェイ。


だけど、最初から最後まで話すとは思わなかった。


恐らく、相当練習を重ねたに違いない。


その姿に、控室へ帰ろうとしていたテンコジと中西さんは、花道で足を止め聞き入ってしまった。


思わず笑顔になる。




彼には、是非ともこの業界で成功してほしいと思えた。






そして自分の試合後、しばらくしてから永田さんの元へ。


永田さんは、この日の時点でNEVER無差別級のチャンピオンだった。


柴田との防衛戦があったので、テンコジと中西さんがセコンドに就いたのだ。


試合前に、煽りVTRが流れる。


ちょうど入場する目の前にモニターが置いてあり、それを観る事ができた。


私は涙を堪えるのに必死だった。


多摩川でインタビューに応える永田さんの姿に、哀愁が漂っていた。


それは、いい意味での哀愁だと思う。


哀愁に“良い哀愁”なんてあるの?と聞かれると困るけど、なんというか、映像を観てとにかく引き込まれた。


永田ファンのみならず、長年プロレスを愛して下さっているプロレスファンの皆様も同じ気持ちだったと思う。




そして試合は、永田さんが惜敗した。


私はセコンドに就きながら、感動していた。


これ以上ない感動に包まれていた。


48歳という年齢で、いま一番アブラの乗っている柴田と、互角以上の試合を繰り広げたのだ。


ファンの声援の後押しを受けて、歯を食い縛り必死で闘う永田さんは、本当に格好良かった。


私も、もっと頑張らなければと思った。




永田さんも柴田も、素晴らしい闘いを魅せてくれてありがとう。




そして、今日から新シリーズが始まります。


G1クライマックスへ続くシリーズ。


オフの間の練習もしっかりできたし、全力で頑張ります。






本日、愛知・豊橋市総合体育館(第二競技場)にて、18時00分ゴングです。