一昨日はG1九戦目、両国大会。




最終戦にして、優勝決定戦。


しかし残念ながら、この日を迎えるにあたって、自分の優勝できる可能性はもうなかった。




ただ、幸か不幸か?この日に対戦する相手、オカダ・カズチカは、現在のIWGPヘビー級チャンピオン。


実は、このオカダと戦える日を、ずっとずっと楽しみにしていた私。


皆さん知っての通り、オカダはまだ若い。本当に若い。


25歳。


普通、これまでのプロレス界の常識だったら、まだ若手選手扱いの年齢。


ただ、オカダにはキャリアが結構ある。10年近くあるのかな。


ちなみに、自分が25歳の時は、海外武者修行の真っ最中でした。


ヨーロッパを転戦しながら、丸一年を過ごしました(1995年)。






話を戻し…オカダとは、彼の若手時代を含めて、まだ一度も触れた事がなかった。


G1クライマックスの最終戦という大舞台で、初めて対戦するという現実。


他の人から見たら何て事はないと思うけど…自分の中では、いろんな意味で運命を感じていた。






初めてリングで向かい合ったオカダは、とても大きく見えた。


実際に高身長だけど、そういう意味の大きさじゃなくて、オーラという部分。




約一年半前に凱旋帰国してから、有り得ない驚異的な早さでトップ選手になった自信がそうさせるのか。


少しだけアゴをしゃくり上げた、独特の佇まい。


その顔には「もう、あなたの時代は終わってるんですよ?」と書いてあるようだった。






試合が始まってからも、オカダのオーラに飲まれていくのが分かった。


一見、線が細く見えるけど、腕の筋肉はかなりしっかりしている。


そりゃそうだ。公開練習で、バット2本をいっぺんに折ってしまうんだから。




お客さんの歓声が地鳴りのように、自分のお腹に響いてくるのが分かる。


ただ、それがオカダに対する歓声なのか、自分に対する歓声なのか、よく分からない


舞い上がって、痛みの感覚もなかった。


実は前日のランス戦で、これまでの右肩に加えて右ヒザも痛めてしまってたんだけど、その感覚もなかった。




最後も、よく覚えてないんだけど、とにかく“レインメーカー”を食らったらダメだという気持ちで、必死に避け続けた事だけは覚えている。




こうして、あっという間?に過ぎ去ったオカダ戦。


自分自身は優勝戦線に残れなかったけど、優勝戦線に残っていたオカダを止める役割を果たした。


別にオカダに恨みがある訳じゃないし、因縁があった訳じゃないけど…






あ、もしかしたら、これが因縁の始まりなのかも…




どちらにしても、個人的に運命の一戦だと思っていた試合なので、これから先に起こる出来事を楽しみにしています。






G1が開幕する前に放った言葉…


たったの42歳。たったのキャリア22年。という言葉を胸に、これからも精進していきます。








最後に…G1クライマックス・23の会場でお会いした多くのファンの皆様、テレビやネット、その他の媒体から応援して頂いた全てのファンの皆様、本当にありがとうございました。