練習もできないオフというのは、実に切ない。


プロレスラーだから、試合や練習をする事が自分の仕事。


もちろんそれだけじゃなくて細かい仕事(取材や治療等)もあるけど、やはり基本は試合と練習になる。


その二つを完全に取り上げられてしまっているので、日々の暮らしにハリがない。


クッキーと散歩する時間や家族といる時間、妻や娘と話す時間等も大切だけど、寝る間際になると少し切なくなる。


まだ少しの期間しか休んでないのにこんな気持ち…という事は、長期欠場している選手は本当にツライだろうなと思う。


天山さんや小橋さん…さぞかしツライだろうな。






そして今日は、三沢光晴さんの命日。


もう、あれから一年が経ってしまったんだ…。


本当に衝撃的すぎる事件だった。


あまりにも衝撃だったので、その後の自分の試合前には、必ず恐怖感に駆られた。


でも語弊を恐れずに言うと、人間って良くも悪くも“忘れてしまう”生き物なんじゃないかなって…。


もちろん三沢さんの事件自体を忘れる事はないけれど、日々の暮らしの中で忙しかったり他に楽しい事があれば、その時は忘れてる事になると思う。


本当の意味で24時間忘れられない人は、やっぱり親族の方やいつも傍にいた人達だけなんじゃないかな。


でも…“忘れる事ができるから”人間は生きていけるような気がします。


この場合の忘れるとは、悲しみに対しての部分だけど…。


うまく伝わってるかな…。文章が下手だから…。


絶対にこの事故そのものは忘れちゃいけないし、自分達プロレスラーにも様々な教訓になったし、今後こうやって思い出していく事も大切だと感じてます。


ただ、この“ツラサ”だけは、うまく忘れていかないと、次に進んでいけないというか…


特に親族の方にとっては、頑張って乗り越えなくてはいけない悲しみなんじゃないかなって…大きなお世話だけど、そのように思います。






なんか、偉そうに聞こえていたら非常に恐縮なんですが…


三沢さんが愛して下さったプロレスというジャンルを、自分もとことんまで愛していきたいです。