自分は1994年の12月から、海外遠征で修行中だった。


そして年が明けた1995年。ヨーロッパ各地を転戦していた。


春が終わりかけた頃だったかな。


“UWFインターナショナル”から、高山選手がワンマッチ限定でやってきた。


海外の地で、初めての挨拶を交わす。


プロレスラーだけど、プロレスファンでもある自分。


当然、高山選手の事は知っていた。自分より少しだけ遅れてデビューした選手だったと思う。


でも“UWFインター”の選手と…まさかこんな場所で…なんか不思議な感覚だった。


そして数日間行動を共にして、段々仲良くなっていった。


世代もキャリアも近いし、異国の地に日本人が二人だけという事もあり…
結構話をしたと記憶している。


二人で中国料理を食べに行った事も、ハッキリと覚えている。


夢を語り合った。


高山選手はワンマッチ限定だったので、すぐに帰国。

自分はそのまま帰国せず、また各地を転戦して、その年の暮れに帰国した。


翌年の1996年1月、東京ドーム大会にて凱旋マッチ。そのまま新日本の戦いの輪に入っていった。


そして2月。
IWGPタッグの争奪リーグ戦が行われた。


自分のパートナーは西村さん。


そして高山選手も、安生さんをパートナーに参戦していた。


当時、新日本と“UWFインター”は対抗戦の真っ最中。


当然、高山選手はそこから敵になった。


初対戦の事はもう何となくしか覚えていないけど…今より全然細くて、自分の方が明らかにデカかった。


ただ蹴りが凄くシャープで速く、恐かったのを覚えている。


それから何度か対戦する機会があったけど…ホントにその何度かで終わり。


翌年からは一切絡まなくなった。


あれから13年。



お互いに大病も経験した。

自分が網膜剥離と肘の手術。
高山選手は脳梗塞。


お互いに、いろんな実績も手に入れる事ができた。


最後に話したのは、2002年のプロレス大賞でかな。


自分は技能賞。高山選手は殊勲賞とベストバウト。


しかもその翌年、高山選手はMVPに輝いている。


自分はその二年後、MVPを頂く事ができた。


高山選手に近付けたかな…と少しだけ感じた瞬間。


そして昨日、13年ぶりに肌を合わせた。


また試合をする日がくるとは。


これだから、プロレスって面白い。


そして昨日の感想。


デカイ!
重い!!
凄い!!!
強い!!!!


すべての攻撃が、自分の身体に強烈なダメージを残す。


特にニーリフト(膝蹴り)。

鈍器で殴られたような衝撃。


一発で呼吸困難に陥った。

エベレストジャーマンを、初めて間近で目にした。


さすがとしかいいようがない。


斯くして…13年ぶりの対戦は、短いながらも強烈なインパクトを自分の身体に残した。


次はいつ交わるのか…。


非常に楽しみにしています。




まだ、ニーリフトされたお腹が苦しいけど(苦笑)。