最高のステージが整った。
この鈴鹿の空の下で、この瞬間の時を向かえるための準備だったのだ。
チームメイトは、わずか3年で名門チームへと移り変わっていった。
同じマシンに乗っていた。言い訳はできないだろう。
まして、マシンへの理解は、前年度、同じマシンに乗っていたことのアドバンテージがあったはずだ。
プロセスの素晴らしさは、チームメイトよりも、ずっと良かった。
しかし、この世界で、それは評価されない。結果こそすべてなのだ。
もう、思い残すことがないくらいの、すばらしいマシンに乗っている。
これがきっと、最後のチャンスとなるであろう。
だが、この地は小さなころから知っている。
決戦の日、観戦している全員があなたに力を与えるだろう。
本当は、見えているのだ。
ポール・ポジションをとる姿が。
スパと似ているこの世界屈指の難コースで、それは実現される。
自身の未来と、みんなの期待と希望を、一身に背負って、勇気を持って走ってほしい。
その想いが、きっと、あなたにとっての奇跡となる。
かつて、3度のワールドチャンピオンをとった男も最後のレースでは、みんなの期待のために勇気を振り絞って走ったのだ。