走る道化、浮かぶ日常 読みました
まえがきの書き方に惚れて購入。
何気なく手に取りましたが、とても面白かったです。
まえがきですが、「まえがき」というタイトルではありません。
「目次まであと三ページ」です。
こんな書き方する人初めてみました。
まえがき、を、目次まであと三ページ、なんて書き方する人の本は、どんな内容なのだろう、と思って買ったのです。
本の種類としてはエッセイ集。
18編の短編集ですし、とても読みやすいと思います。
読んだ印象としては、普段生きていて、注力していないと見逃してしまう心の声を、しっかり捉えて文章にまとめ上げた本、という感じででしょうか。
空を見て、あ、きれいだな、とか。
洗い物してて、あ、撮り溜めてたドラマ見なくちゃ、とか。
そういうレベルの感情、普段の人生の大半をしめているであろうけれども、普通すぎて気にも留めない感情を書いている感じ。
かなり、言葉とか、自分とかとちゃんと向き合ってきた人なんだな、と著者の人に対して思いました。
この本を読んで、この自らの感情をしっかり捉えられている人の心の内を見れて、ありきたりな感情ですが、ああ、よかったな、と思いました。
こんなところで。