大学院受験記 -2ページ目

二月十三日

自分に嘘をついても意味がない。やりたいこと、やるべきこと、好きな人。言い訳をして逃れたって、自分の心の痛みを消す事はできない。
僕は今人生の分岐点にいる。どちらに行っても後悔することは経験からわかっている。以前は時間に追われて選ばされていた。今度は自分で選ぶつもりだ。
今日はスーツをクリーニングに出した。もう八月まで着るつもりはない。そして参考書を二冊買った。これらは八月まで使うことになると思う。さぁ、今日から勉強だ。

2・8

ずっと胸に抱いてきた疑問がふとした瞬間に解ける。そんなことが今までにも何度かあった。そして、今回そのきっかけになったのはいつも見てるテレビだった。

クリエイティブなことは昔から苦手だった。三週間かけたレポートは「オリジナリティがない」でボツ。一方で、友人の2時間で書いたレポートは「good job」。僕はその理由がよくわからなかった。そして、先生に対して怒りすら覚えた。

昔から努力した分だけ報われると思って努力してきた。そして、高校まではその法則が機能していた。けれど、大学ではただ闇雲に努力しても意味がない。その努力の有効性ってやつを十分に考慮しなければいけない。

僕は自分に何が足りないのかわからなかった。先生の叱責も、友人の助言も僕には理解ができなかった。けれど、今日のテレビでなんとなくわかった。

僕に足りないのは「なぜ」という問いだった。そして、その問いは自分で道筋をつけなければいけない。そのプロセスこそが「クリエイティブ」であり「オリジナリティ」に繋がる。そういうことだったんだ。

明日からharvard business reviewを読もう。

区切り。

気になってる子からの突然のメール。どきどきしながら読んで、その内容にがっくりくる。いつもなら、できるだけよく見せようと事実を誇張して返信する。でも、今日はそんなことすらしなかった。

久々にどん底を味わったあの日から、もう背伸びすんのはやめようって思ったんだ。たとえ、それで友人や気になっているその子から嫌われたとしても。あと、自分を哀れむのもやめた。人より努力してるのに、人より遊んでないのに、人より真剣にやってるのに。もうそんなことはやめたんだ。

返信された彼女のメールはそっけなかった。僕は泣きたいような、すがすがしいような、そんな気持ちで今このブログを書いている。明日の企業説明会はキャンセルして、慶応MBAの願書をもらいに行こう。