NGワードとなりうる言葉・・・「バッファローズ」「広島焼」など | 寺社・お城巡りと野球・ラグビー・サッカー観戦録

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 少し興味のある動画を見ました。

https://youtu.be/GYUmU1g9dOs?si=RWB_PT0CkiF5KUL_


「口に出してはいけない」は言いすぎかもしれませんが、なぜその言葉がNGワードになってしまうのかということや、その地域の人が持つその言葉への思いがよくわかりますね。


 例えばお好み焼きの「広島焼」など良い例かと思います。他県民からしてみれば、大阪のお好み焼きと区別するためにそう呼んでしまうのかもしれませんが、広島の人からしてみれば「広島こそお好み焼きの本場」なのです。ましてや広島のお好み焼きは原爆からの復興の思いが込められた大事な食べ物なだけに「お好み焼き」以外の言い方は許されないのです。百歩譲って「広島風」までは許してもらえるかもしれません(それも彼らにとっては納得はいかないはず)が、間違っても「広島焼」とは言ってはいけないのです。


 明石焼きもしかり。明石の人達にとっては「玉子焼き」と言えば世間一般の人が言う明石焼きのことで、たこ焼きとは全く別の食べ物なんです。なお明石と大阪の中間にあたる神戸では、一部にたこ焼きを出汁につけて食べる文化があるようですね。


 また地域云々以外にもそういう「NGワード」的なものはあります。最たる例が「バッファローズ」です。オリックスバファローズの名称には「ツ」が入ることは許されません。一時期SNSで「バファローズ警察」的なものがありましたが、それだけオリックスファンが「バファローズ」という名前に拘りを持っている証拠だと思って欲しいですね。


 英語の発音が「バッファロー」なのに何故「ツ」を外して「バファローズ」になったのかは、球団の歴史が大きく関係しております。


 オリックスバファローズが2004年に近鉄バファローズと合併した歴史は既にこのブログで何度も書いてるので割愛しますが、その合併相手の近鉄バファローズの歴史を知ると何故「ツ」を入れなかったのかがわかります。


 元々近鉄は球団創立当初は「パールズ」と名乗ってました。「パールズ」は近鉄沿線有数の観光地である三重県志摩地方の名産品である真珠に由来しております。その後「猛牛」と呼ばれた千葉茂さんが監督になったのを機に「近鉄バファロー」となり、更にチーム全員が猛牛になるようにと複数形の「近鉄バファローズ」になりました。


 ではなぜ英語の正しい発音が「バッファロー」なのにあえて「ツ」を外したのか。それはチーム名を決めるに当たって短くてかつ語呂良くするために、あえて「ツ」を外した球団名にしたからです。そのあえて「ツ」を外した名前を近鉄ファンは長年守り続け、合併で消滅した後もオリックスがその名前をしっかり守り続けて現在に至るわけです。


 バファローズファンはこういう歴史に誇りを持っているわけで、その誇り高き呼び名を間違えられると、自分達のプライドを傷つけられると感じるのです。他球団ファンや野球に興味のない人からしてみればどうでも良いことなのかもしれません。しかしこの「バファローズ」という名前には消滅した近鉄バファローズの思いも籠っていると考えていただければ、バファローズファンがこの名前にこだわる理由がわかるはずです。


 野球ついでに言いますと、北広島にあるあのチームの呼び名も実はNGワードがあるんです。あのチームの正しい読み方は「にっぽんはむ」であり、間違っても「にほんはむ」と読んではいけません。あのチームのファンも「にほんはむ」と呼ばれることにはかなり反発してきます。実際にシャウエッセンを購入するとちゃんと「ニッポンハム」と書かれてますよ!。