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~ ロバート・フジタの一筆コラム~

インフィニティ・コンサルタント

~事業成功への架け橋~

事業戦略、経営戦略などご相談下さい



現代の企業経営において「戦略」という言葉は当たり前のように使われている。


そもそも「戦略」とは何ぞや?今でこそいろんな分野に意味は広がっているが、もともとは軍事用語である。時代とともに意味は変わるが調べてみると、根本的な意味としては(戦争に勝つために)戦場に到達するまでの段階で用いる計画のことである。これに対して、戦場に部隊を送り込んだ後の段階は戦術となる。



 

ただし、戦争が国家のすべての力を要求する総力戦(トータル・ウォー)となったことで、「戦略」は必然的に国家の行動全般を対象とすることになる。また、戦争は外交の延長なので、つまりはどこで交渉で決着させるのかを含め「政治」に分類されている活動も不可欠となる。この、一番高い次元での戦略を特に政略とか国家戦略とか大戦略(グランド・ストラテジー)と呼んで区別することもあるらしい。逆に、戦略のもっとも小規模な物、戦力運用についての物を作戦戦略と呼ぶ。



一応階層構造にするのであれば、まず国家(や国家群)の基本的な方針となる全体戦略があって、それから個々の行動方針である軍事戦略や経済戦略や政治戦略に従って国家資源を分配し、それによって建設された戦力を軍人たちが運用する方策を示す作戦戦略(狭義の戦略)があり、そのような分類となる。国家=企業と置き換えて読んでみると企業戦略がすんなりと分かりやすい。


軍事オタクでは無いので話しを戻すと、企業経営において戦略を考えるにあたり、様々なフレームワークが存在するが、それらはいずれも、どうやって戦略を考えていくかを示してくれるものである。


因みにフレームワークとは、開発・運用・意思決定を行う際に、その基礎となる規則・構造・アイデア・思想などの集合のことで、日本語では「枠組み」などと訳される。



だがその前に、戦略を立てた状態とはどのようなものか?明確に理解しておく必要がある。つまり、何をもって「これがわが社の戦略です」と示すことができるのか、と言うことだ。戦略を立てることについての「ゴール地点」を明確にした上で、各種フレームワークを自在に使いこなしていくわけである。




では、戦略を立てた状態とは・・・すなわち、経営資源の配分をどのように変えていくか、そしてその結果として、事業構造あるいは収益構造を、どのように変えていくかが明確になった状態のことである。







ここで面白い記述を紹介しよう。Wikipediaで「経営戦略」の用語を調べると・・組織の中長期的な方針や計画を指す用語である。経営戦略という用語は様々な意味や使われ方を持つ、バズワードの一つであると記載されている。


ここで注目したいのは「バズワード」と言う言葉である。一見、専門用語のようにみえるが、具体性がなく明確な合意や定義のない用語のことである。「バズ(buzz)」という言葉は、もともと、蜂がブンブンとうなり続けている様子を表しており、そこから派生して、世間の群衆が流行語でざわめいている状況を表す言葉として使われている。結果として、その分野に明るくない人にイメージだけを押し付けたり、「よくわからないが凄そう」なことを想起させることを目的とした宣伝文句として使ったりする。




カッコを付けたがりのコンサルタントさんなどが多用しそうな言葉なので、もし遭遇してしまったら顔では「よくわからないが凄そう」みたいな表情で、お腹の中ではクスッと笑ってあげましょう。




話しを戻すと「戦略」と言うと、何か小難しい響きがありますが、実は前述のようなかなりシンプルなものである。



日経産業新聞に、「総合情報サイトのオールアバウトが収益構造の見直しを急いでいる」という記事が掲載されていた。






具体的には、売上全体の90%を占めていた広告関連売上高を、65%ほどに引き下げるとのことらしい。その分、広告主ではなくサイト利用者個人に課金する「生涯学習事業」や、「メーカーのサンプル品を消費者に格安で提供し、ユーザーからの感想や意見などをメーカー側に伝える」という「サンプル百貨店」事業の比率を高めるとのことだ。



記事によると、背景としては東日本大震災の影響による広告出稿減から、「売上高の上下動が激しい広告関連に依存しすぎる危うさ」を感じたことが理由らしい。



戦略そのものの目標は、ビジョン実現へ向けて、中長期の収益を最大化することだから、広告関連事業に依存し過ぎないのは、大切なことである。所謂、基幹事業率を圧縮させ幾つもの新規事業により事業全体のパイの拡大を図ることなのである。





この記事のオールアバウトのように、現在の事業構造・収益構造や資源配分を中長期的にどのように変えていくのかが明確になれば、戦略策定が完了した状態になったとも言えるのではないだろうか。そう考えれば、戦略策定のあり方についてはごくシンプルに理解することができる筈である。


  
 


貴方もしくは貴方の企業では、自社の戦略をどのように表現することができているだろうか。現在の事業構造・収益構造や資源配分を中長期的にどのように変えていくのかを明確に示すことができているだろうか。そのようにごくシンプルに考えてみることが戦略策定の第一歩となるであろう。




今日はこの辺りでお別れしよう・・・