世界で一番気の短い人が多い国はドイツと言われていた。
昔は多少の遅刻(5分~10分前後)をした場合でも「世界で一番気の短いドイツ人でも15分は待つらしいから・・」などと、自分が遅刻したにもかかわらずその正当性を訴えることが出来た。しかし、近年ではアメリカン・エキスプレスが調査した結果・・・何と日本人が世界で一番気の短い国としてその栄冠を勝ち取ったらしい。
その原因が政治や経済の影響なのか?はたまた超高齢化社会(ご年配は怒りっぽいと言われているので)が原因なのかは定かではないが、日本の若者達に目をやってみると、この調査結果とは真逆の現況が浮かび上がってくる。
今、若者達の間では「プチ遅刻」とやらが広まっているそうで5分や10分は遅刻のうちに入らないらしい。スマホや携帯で小まめに連絡が取れるので来るのか来ないのかイライラする必要が無いせいで、最初から遅れる事を想定して本屋などで時間がつぶせる場所で待ち合わせるのがスタンダードらしい。
我々の様に携帯やポケベルが無かった時代には連絡が取れるよう、呼び出しのできる喫茶店での待ち合わせが確実だったと記憶している。店内では店の方が引っ切り無しに「○○さんいらっしゃいますか~お電話が入ってま~す」と大声で呼び出しをしていた。大きな喫茶店などでは電話専門のスタッフを常駐させて、デパートのように店内放送で呼び出していた。
ポケベルが普及してくると電車の移動中で連絡ができない時には多少到着が遅れてもいったん降りて公衆電話から連絡したものだ。相手の自宅の留守電にメッセージを入れるという方法もあった。遅れて心配した相手が自宅の留守電メッセージを外から聞けるシステムだったのだ。そういう不便な時代は遥か昔に過ぎ去ってしまったが、便利でいい事づくめかと言うとそうでもないらしい。
人と面談している間や会議中にも頻繁に携帯やスマホにメールや電話が入って来て、その度に会話が中断されて不愉快な思いをすると言う人もいる。映画館や劇場で画面を見る人が後を絶たず、それが視界に入って気が散ったり、下手をすると着信の変な音楽が鳴り響いて雰囲気がオジャンになる事態も実際に起きていた。
遅刻に話を戻すと、私は待ち合わせの場合、「どこそこに、いついつ、何時に」とはっきりと決めるが、若い人などは「じゃあ~、何日にね、あとはメールで」とか言って、当日になってから曖昧な事を伝えて来て、「何時」とはっきり決めない人がいる。そして何度も何度も「今ここ」「もうすぐ着く」などとメッセージを送り結局は2、30分待ちぼうけを食ったりする。そういう人とは2度と会いたくないと思ってしまう。
若い人同士ならそれでもいいが、朝のTV番組の年配の司会者などは待ち合わせの時間より30分以上も前に到着するそうで、彼に取って「時間通り」では遅すぎるそうだ。番組内で、若い社員が何度か仕事に遅刻したと糾弾されていて、よほど苦々しい思いでいたに違いない。仕事に遅れるとは言語同断だろう。私などは企業相手だときっちり時刻通りなら遅刻も同然で10分、せめて5分前には会社に着いていないといけないと叩き込まれた世代である。
時間にキチンとしているのが日本人のいいところだった筈、それも日々崩れ去っていく。
従ってこれからは8時の約束の時は「じゃ、8時10分前ね」と相手には言っておいて自分が時間通り(8時に)に行けば丁度イイのではないかと思ったりしている。
今日はこの辺りでお別れしよう・・・