安倍首相ついにTPP参加表明・・・ところで良く聞くTPPって何?池上さん!!
桜が突然のように満開になり、華やいだ雰囲気の中、都内の桜の名所でも花見の宴が盛り上がっているようだ。
昨年は平均価格1000円前後だったお花見弁当も今年は1500~2000円に跳ね上がっているとか??本当に景気が良くなったのかなぁ~と錯覚してしまう。景気上昇へのマインドも重要なことではあるが、さて、その実態はどうなのだろうか。まだまだ疑問符が多く残るようだ。
お花見の宴の中、その場には似つかわしくない真顔で真剣な眼差しをしている二人がいた。どうも家族総出のお花見のようだが、中年管理職風の父親と大学の経済学部辺りに入り立ての息子が缶ビールを片手に真剣に討論をしていた。聞いてみるとどうも話題はTPPのようだった。
息子「TPPって、首相が参加表明してたけど、日本にとって良いことなのかなぁ?って言うか、そもそもTPPって何?「非関税障壁の撤廃」とかISD条項だとか、やたらと難しい言葉が多いし農業団体とか市民団体みたいな人たちが毎日のように反対してるけど、もう決まったことなんだから、今さら反対したってしょうがないよね」
父親「TPPって言えば、前政権時代からの遺物でねあまり時間を掛けてもいられないものらしいよ。そもそもTPPへの交渉参加の入口から疑問が多くあったものなんだよ」
父親「何て説明すればわかるかなぁ~?例えば、大学を例えとすると・・ある9人の仲間が集まって「仲良しサークル」の規約を打ち合わせていたとするね。その最中に、新たに仲間に入れてくれと何人かがやって来た。最初の9人は、既に決まった規約の草案部分に賛成することが、仲間に入る条件だと言う。普通ならそこで、何が決まったかを教えるし、質問するだろう。ところが君たちが仲間に入らないと、その決まったことは教えないし、一度入ったら「仲良しサークル」を辞めることは出来ないと言われたら、さて、どうする?」
息子「後から入って来た奴らが既に決まった規約に異議を唱えることを、最初の9人が拒否することはある意味当たり前じゃないかなぁ。でも、何が決まっているのかを教えない上に、一度入ったら辞められないなんて、まるで暴力団か新興宗教みたいだよ。そんな不条理なことが許される筈がないよ」
父親「そうなんだ、でもそんな不条理なものに参加表明してしまったのが今の日本で、この9人の仲間達を9カ国に、仲良しサークルをTPPに置き換えてみると、最初のTPPって何?の質問にたいする答えがなんとく見えてくるだろう?・・・」
こんな内容の会話であった。
日本では安倍首相が、TPP交渉に当たりすでに参加している国々の決めたことに従わねばならないことや、日本が聖域とするコメや牛肉といった5品目など、交渉のテーブルに乗せられるか確かではないことを知りながら、充分な議論もなしに3月15日、ついに参加表明を出してしまった。
ところがアメリカでも、交渉内容がわからないという状況は似ているらしい。NYの独立放送系番組の「デモクラシー・ナウ」で放送された、市民団体「パブリック・シチズン」のウォラックさんは、TPPについて「企業の特権化を保証する世界的な協定になりかねない」と述べていた。
表向きは「貿易協定」だが、実質的には企業による「世界統治」なのだ
から、日本の政府やマスコミはTPPを農業と関税の問題に矮小化して、国民を欺いているかのように見えてしまう。
TPPの加盟国は全て、国内の法も規制も行政手続きもTPPに合わせなければならない。アメリカでリークされたこのTPP交渉、全26章からなる草案のうち、貿易関連はわずか2章のみで、他はみな企業に多大な特権を与え、各国政府の権限を奪う内容となっているらしい。
しかもアメリカでさえ、議員はこのTPP情報にアクセスできず、一方、約600人もいるとされている企業顧問はアクセスができるというのだから、いかに企業を優先した内容かがわかる。TPP交渉開始から3年たってしまっており、この草案が暴露されたのが2年半後、それまで水面下で交渉が行われていたが、さらに締結後も4年間は“非公開”というから徹底している。
次号へつづく・・・




