パナソニック、シャープなど家電業界の大量リストラが急加速するなど、労働市場はこれ以上にない過酷なものとなっており次にリコーやソニーなどもリストラ予備軍として控えている状況のようだ。
従って、新卒者の就活も大変だろう。しかし大統領選で盛り上がった韓国などでは新卒者の就職率が実際は50%台を切っていることを考えれば、我が国はまだマシな方なのかも知れないが・・・。
過去何回も新卒者面接に面接官として立合ったことがあるが、意外にも最近の学生は堂々としたものだ。アルバイトなどで実社会を経験しているからか、役員面接の場でも落ち着き払ったものだ。もちろん本人は緊張しているのかも知れないが、昔の若者のように舞い上がってしまうことは殆どない。面接マニュアルやトレーニング、最近では就職予備校なるものもあるらしく、それらの普及による場慣れもあるだろう。なかには面接の猛者がいて(特に体育系に見られる)、ワザと目立つような工夫をしてくる。
ある女子大生の実話だが、「あなたから何か質問はありますか?」と面接官に聞かれ、一世一代の大質問を発した。
「御社は一部上場だそうですが、全部上場されるのはいつ頃ですか?」・・・まるで古典的なお笑いネタのようだが実際に立合った面接で遭遇してしまった。
自分を印象づけようとこんな奇問を前もって用意してきたのなら大したもので「合格」間違いないだろう。だが、知らなくてこんな質問をしたら一発で落とされる。相手を見て発すべきハイリスクハイリターンの奇問だろう。
面接中に携帯が鳴る学生もいる。しかもかなりの大音量で。あわてて本人は携帯を取り出し、すぐに切るのかと思っていたら通話を始めた。「ごめん。いま面接中なんだ。え?うん、すごく面白そうな会社。入りたいけど、まだ分からない。うん、がんばる。またあとからかけ直すわ、え?分かった、池袋のデニーズね。じゃあ!」
どうみてもサクラを仕込んだとしか思えないが意欲は買える。
こちらは求人する側として限られた面接時間の中で最高の質問と洞察力によって相手を見抜く努力をしている。そのためには、相手によって質問項目を変えすぎないよう、標準形の面接質問などを用意しておくのがよいのかも知れない。
個別の質問で会話が盛り上がるのはよいが、友好的な気分になったから「採用」とやると見誤る。木を見て森を見ずにならないためにも特定の分野の質問に深入りしすぎないことが大切だ。
採用活動とはプロ野球のドラフト会議やトレードのようなものだ。優れたスカウトマンがいるチームは必ず強くなる。企業にとってのスカウト活動は人事部任せでなく社長自身が率先して取り組むことだ。こうした企業努力によって他社が見落としたエース人材が見抜ける。それには常日頃から社長の優れた眼力を標準化しないとエースを見落とし、B 級を採ってしまう結果になってしまう。
今日はこの辺りでお別れしましょう・・・






