死にたい程の恥を掻いた・・・それはNYオフィスに着任して間もなくやって来た。
先輩社員の一言からそのストーリーは始まった。
「お前、初の海外出張で随分緊張しているだろう?カルチャーショックもあるしなぁ~、う~ん分かる分かる。俺も最初はそうだったよ。周りは背の高い奴ばかりで、何か上から見られているようで、何故か卑屈になっちゃうよな」
「でも、海外を股にかけた商社マンの先輩が教えてくれた、それを一発で克服する方法がある」
「それを教える前に、着任したばかりの新人は必ず経験しなればならない、儀式?掟?う~ん、まぁ慣習とでも言うのか、簡単なことだから余り気にするな」
と、言われても気になって不安だけがよぎる。。。
「ここのオフィスビルを出て、右に3分程歩くとドラッグストアーがある。そこでコンドーちゃんを買って来い
それだけだ・・簡単だろ」
「えっ?コンドーちゃんって
」
新撰組の近藤勇・・じゃ、ないですよね。
「わ、わ、分かりました」 って、何で着任早々コンドーちゃんなんて買いに行かせる訳!!
待てよ、コンドーちゃんって言えば、アレだろ。アレってことはコレかぁ~
歓迎会って奴ですかぁ~特別なぁ~
着任早々無理させるなぁ
もしかしたら商社マンの先輩直伝の克服法って、これですかぁ~セ・ン・パ・イ
そんなことあんなことを考えながら、気もそぞろなのか気が付いたらそのドラッグストアーの前である。待てよ~、コンドーちゃんって、英語でなんだっけ
ままよ、 当たって砕けろ!!いやいやここで砕けちゃいかんいかん。歓迎会、歓迎会
そのドラッグストアーとはマツキヨのように大きなものではなく、昔の日本で言うところの薬局に毛が生えた程度と想像してほしい。
ドアを開けたところに、身長2mはあろうかと言う、ボブサップをひと回り大きくした感じの、こんな黒人のおじさんが怒った顔して立っていた。多分??
私 「Hello」
オヤジ 「Welcome」じ~と見ながら「Are you a Chinese?」
私 「No, I am a Japanese」 中国人だったら何なのさ?
オヤジ 「What is a thing needed? 」
What is a thing needed? な、な、何て言ってるんだ
need? だから・・・欲しいものを聞いてるんだろうなぁ
私 「Please give me a condom」
オヤジ 「condom?」「condom?」おいおい2回も大声で言うなよ・・他の客も聞いてるだろ
「condom?」アレ、違ったかな
私 「No.No.」「Please give me a skin」
オヤジ 「Your size?」 ※本当は多分「What size?」と言っていたかも知れないが、舞い上がっていたので・・・正確には聞き取れていない。おいオヤジ、お前はテキサス訛りか
「Your size?」だって、えっ?ここでそんなこと聞いちゃうの・・・白人のおばちゃんがこっちを気にしているようだし、オヤジまずいよ、ここでそんなこと聞いちゃぁ~
私 「L、L、は・・・LARGE」 ど、ど、どんなもんだいオヤジ
オヤジは
、私を指さして笑うんです。え、え、えっ、私のはNYじぁ、Lサイズじゃないの
そんなぁ~
確かにこの黒人のオヤジから見たら小っちゃいよ。
私 「M、M、は・・・MEDIUM?」これ、これ、このサイズだったら文句ないだろう。
オヤジは
、更に私を指さして大笑い。見るとさっきの白人おばちゃんも笑ってます
日本人ってそうなの?いや、私がそうなの?どうしても「SMALL」って言わせたいの・・・何でオヤジに分かるの???あの有名な歌麿伝説はどうしたの??勘違いしないで落語家の方じゃないよ。
決心した私は・・・最後のあがき「then・・・Adjustableな奴・・で」出~たぁ~恐怖の日本語入り英語(日本じゃぁフリーサイズって言うじゃ、中年のおばちゃん、おじちゃん達がみ~んな喜んで買うんだぞ、どうだ参ったか)
その時、初めて気づきました、その掛け合いを聞いていた周りの人数が増えていることに・・・店内大爆笑。
オヤジ 「No.No」「One dozen?Two dozen?」まだ大笑いしているオヤジ
えっ、サイズってそっちのサイズ・・・の、こと
オヤジ 「OK?」 OKって、お前は岡本理研の回し者か?
余りの恥ずかしさに、無言で逃げ返ってしまいました。英語なんて大嫌いだ
太平洋戦争、いや、大東亜戦争で日本が勝っていたら・・日本語で20億人の友達が作れたぞ。きっと
その後、先輩社員に聞いたところ、5~6年も前から新人が来る度にこのヘンテコな儀式で楽しんでいるそうだ。酷すぎないかい。
今日はこのへんにしとうございます。
