私が前職で勤めていた大手塾では受験前になると、子どもたちが志望校の名前の入った鉢巻を巻いて授業を受けていました。
(これを書くと前職がどこの塾か分かってしまいそうですね笑)
はたから見るとちょっと異質な光景かもしれませんが30名もの生徒が鉢巻を巻いて熱心に授業を受けている姿は圧巻です!
この鉢巻ですが、受験1週間前くらいになると子どもたちはお世話になっている先生や職員の方に、メッセージを書き込んでもらうというイベントが発生します。
子どもたちは受験に向けて本当に熱心に勉強しています。
できる限りのことをやり尽くしたといっても過言ではないくらい勉強に打ち込んでいます。
そんな子どもたちでもあと1週間で受験だと思うと、ドキドキして平常心を保てなくなります。
そんな不安でいっぱい中、自分が心から信頼/尊敬している先生たちに鉢巻メッセージをもらいます。
私はこの制度が大好きでした。
受験当日は子どもたちを受験会場で待ち構え最後の励ましをしますが、当然全員の受験会場に行けるわけではないです。
なので私は当日会えない分も精いっぱいの激励を込めてメッセージを書きました。
いくつか印象に残った先生たちのメッセージを紹介します!
『Where there is a will, there is a way』
これは有名な英文ですね。為せば成る。という言葉の英訳です。
『葦編三絶』
なかなか聞かない四字熟語ですね。もともとの意味は熱心に本を読む様子という意味らしいです。
そこから派生して、熱心に勉強している様子を表すとか。
『ça va aller』
サヴァアレと読むそうです。フランス語で大丈夫だよ、きっと上手くいくよという励ましの言葉のようです。
このように先生たちも、子どもたちを勇気づけられるように懸命にどんなメッセージを書けばよいか、懸命に考えていました。
私がよく書いていたのは、
『雲外蒼天』という四字熟語です。
この言葉の意味は、目の前の困難を努力して乗り越えれば、そこには青い空が広がっているという励ましの言葉です。
似た言葉に、止まない雨はないや明けない夜はないという言い回しもありますが、私の思う雲外蒼天はこれとは少しニュアンスが違います。
雨も夜もじっと我慢していればいつかは止むし、明けます。
ですが雲外蒼天の中には、自分で努力しもがきながらも前進する意志を感じるからです。
受験だけに限らず、勉強というのは基本的に楽しくないですしやりたくないものです。
ですが、それを乗り越えた先には青い空があり、乗り越えた子どもたちの顔はこの上なく輝いています。
今、勉強で苦しんでいる方がいらっしゃったら毎日めちゃくちゃ頑張る必要はありません。
今日1日だけ!今日1日だけ!と思って少しずつ努力してみてください。
その先には必ず青空があります。