先生に症状について聞かれると、いつも母が私の代わりに応えていました。
小学校高学年の時に、ある病院の先生に「もう自分で言えるよね?」と言われて、私はハッとしました。
小さい時から、母が代わりに言ってくれていたから、私は自分で言わない事に慣れていた事に気が付いたからです。
私が喋らなくても、母がいつも代わりに言ってくれる。
そして、もう一つ。
私が学校であった事などで母に話したくて母に話かけても、忙しい母はきちんと話を聞いてくれない。
気が付いた時には、自分の口から、自分の言葉で自分の意見を言えない人間に育っていました。
どうせ自分の話は聞いてもらえないし、喋らなくても母が代わりに言ってくれるし。
学校の授業でも、自分の意見を言う事は苦手で、授業中に手を挙げることはほとんどありませんでした。
自分の意見を言う事ができない事に気が付いてから、学校や社会で意見を言う場では、まわりにそれに気付かれないようにと、まわりの目を気にしていました。
それが出来るようになったのは、本当のところ、母親になり、役員などで意見を言う場を与えられてからです。
母親になったというだけで、強くなれるんですね。
そんな自分の子供の頃の経験から、自分の子供達には、自分で自分の事を言える人間に育って欲しく、いつもこれを意識して子育てをしています。
子供の話を良く聞いてあげること。
子供が自分の気持ちは自分の言葉で話せるように、親が先に口出しせずに、見守り、サポートをすること。
時々言いたくなる事をぐっとこらえて。
子供達が自分に自信を持って生きられるように。
レイキヒーラー藤本美奈