生理が止まった。三十数年近く周期的にきていた生理が、ピタリと止まった。
これが、20代や30代で心当たりがあればおめでたいことなのだろうけど、50代になるとそうではないことは自分が一番知っている。
更年期障害の症状として、いつ生理が止まってもおかしくない歳だ。
しかし、今まで共に過ごしていたものが、いきなり終わるなんて。こんなに、突然終わるものなのだろうか。

婦人科で話すと、医師は「そんなものですよ」と言って、血液検査をするために私の腕に注射針を刺した。
そんなものなのか。
私は、血液が吸い込まれていく容器を眺めた。
1週間後、検査の数値は更年期障害の数値を表していた。

時々、のぼせるように身体が熱くなり汗をかくようになってきた。
これが、噂で聞いていたホットフラッシュというものらしい。あぁ、これがそうか。妙に冷静に受け止める自分がいる。
頻繁に起きるときもあれば、全くない日もある。
この違いは何だろう。
ある日、仕事の返事待ちをしているとホットフラッシュが起きはじめた。その後も、買い物や食事の支度をしているとき、急いで何かをしないといけないとき、
他人に対して何かをしてあげなくては、と思ったとき、文句を言われたときなどにも起こった。
ホットフラッシュは、私がしたくないことや焦っているときに起きることに気がついた。



自分が嫌だと思うことをしない。焦って何かをしない。お付き合いで行くような予定は断る。
自分のことを最優先に考えてみる。
これらのことを試してみると、回数が減って楽になってきた感じがする。
更年期障害は、気も関係あり、自分のことを観察して自分を素直にするための自分との対話のための時期かもしれない。