今回のコロナウイルス騒動の、その原因と経過、政府の対応などの「全ての実態」を書いた本が無いかと探しに書店に行ったら、最高の本と出会えた。
「疫病2020」(門田隆将著 産経新聞出版刊)
100年に一度と言われるウイルスに日本が、世界がどう翻弄され、どう対処してきたのか。その原因を綿密な調査であぶり出し、時系列の経過を追うことで、日本がどんな対応し、どんな失態を行ってきたか、その全てが本著に書いてある。
ウイルスが発生した武漢研究所のその杜撰な体質。
中国人医師が告発し秒殺で消されたいりょ最前線からの告発。
中国共産党とのなりふり構わない隠蔽行為。
初動を完全に見誤った官邸と厚労省。
この国に爆発的に感染が広まったのは、官邸と外務省の中国トップへの深謀遠慮が原因としたこと。
まるでコロナウイルス史の教科書のようにその全てがこの1冊に網羅してある。
無論、上記の中国国賓級の来日にギリギリまで慮ったことと、危機対策だけならまだしも、その「意識」すら希薄だった厚労省の怠慢が日本の感染拡大の原因であることは私にも分かっていた。
今回本著を読んで、あらためて気づき、学ぶことができたことは、
そんな日本や世界各国の迷走をよそに、その感染防御に成功した国があったこと、日本にも、危機対応力の高さを持った者たちがいたことだった。
先ずは、その感染拡大を防ぐことができた国、「台湾」について。
この国の取った対策が全て「日本と真逆」だったことに驚かされる。
武漢封鎖の前日に台湾-武漢間の渡航を禁止。翌日には中国大陸への団体旅行も全面禁止。台湾に滞在していた中国人をホテルに隔離し、少しずつ帰国させるという方式を採用した。インバウンド収入欲しさに中国人の流入を止めなかった日本とは正反対である。
感染が判明してすぐに手洗い・うがいはもちろん、建物に入るのも簡単ではなくなった。1月末の段階で体温チェックを実行し、37.5度を超えてていると入館が拒否される。病院は更に厳しく、マスク不着用者は病院内に立ち入ることすらできず、薬を取りに行くだけの人も入れない。
学校休校も早かった。2月初旬には始業日を2週間延期と発表し、その期間中は「防疫休暇」という名目で休みを取れるようにした。
台湾の対策基本は「まず実行、後で修正」。法的に問題なければ、先決め・後修正の方策を取る。とにかく「スピード」を命とし、先ずは実行、後で修正、人々がそれに「従う」。
ああでもないこうでもない、無意味な議論で、与野党が互いの足を引っ張り合って、国からのお金は出し渋って、結局何も決まらない。わずか10万円の支給ですら何ヶ月もかかる日本とは全くの真逆。同じことを台湾でやったら、あっという間に政権が吹っ飛ぶだろうと著者はいっている。
「全てが国民のため」という明確な目的を持ち、その批判と結果に全責任を負うという覚悟の欠片も無いこの国の政権には、支持者を常に納得させる政策を取らないと政権が変わるという緊張感ある台湾の、この合理的且つ腹の座った政策を取る能力も無いだろう。
そして、このひとの存在を知っている人も多いかもしれないが、異色のIT大臣の存在である。このひとの取った対策はたしかに私が見ても「考えられない」ものだった。
その一つが「マスク在庫管理アプリ」の開発。これで台湾の人はマスクが欲しければ、どこに行けばどう購入できるか、瞬時にわかるようになったそうだ。世界中がマスク不足に喘いでいたその時期にこんなアプリを開発していたことは驚き以外何ものでもない。因みにこの大臣、女性に性転換した男性で、最終学歴中卒にもかかわらず、独学でプログラミングを学び、わずか16歳で台湾大手電機メーカーの顧問に就任。33で一度仕事をリタイアしたそうだ。そういえば日本ではパソコンに触ったことが無い人が大臣になっていたことを思い出した。
たったひと月で60本ものマスク製造ラインを立ち上げ、台湾を世界第2位のマスク生産国にのし上げた大臣もいる。普通の国なら1年はかかる難題だろう。台湾はそのマスクをヨーロッパ、アメリカ等に提供することをいち早く決めた。未だに中国の横やりでWHOにも加盟できていないのにもかかわらずだ。
国民の命を守るためなら「なんでも」、そして「即座に」やるという姿勢を取り続ける台湾。4月中旬には早くも無観客でプロ野球がスタートした。5月初旬には観客を入れての観戦が始まっている。
因みに台湾での感染者数は今日現在で492人。473人が回復し、死亡者数はたった7人である。
そしてもう一つ本著で学んだのが、そんな日本でも、防疫を的確に防いだ「最後の砦」、【自衛隊】の人たちの危機対応力の高さである。
コロナウイルス問題の監督官庁である厚労省がようやく「目を覚ました」のは、あのダイヤモンド・プリンセス号の事件からだったそうだ。
ところが危機意識が普段から低く、専門的知識も日頃からの訓練もしていない厚労省は全体の指揮を執ることもできず右往左往するだけ。本来ならここで自衛隊にその指揮を譲っていたらその後の悲劇は回避できたかもしれないが、どんな権限でも譲りたくない縦割り官僚にはそんなつもりも毛頭ない。
そこで船内ではどんなことが起こっていたか。
防衛省のHPにアップされた画像には、防護して薬の仕分けをする自衛隊の横を、手袋もせずマスクだけの厚労省職員が歩いていた。
完全防備してことに当たった自衛隊の隣には、発熱して医務室に行ったり歩き回る客や職員だらけだったらしい。
生物テロ対策のノウハウを自衛隊は持っているという。
ダイヤモンド・プリンセス号に2700人の隊員を派遣したが、一人の感染者も出さなかった。10人以上の感染者を出した厚労省とは力量の違いをここで見せつけている。
本著には、自衛隊による船内の活動の凄さが紹介されているが、その一つが「休息」についてである。
最前線の活動には、装備・教育の前に大切になるのは「補給」の確保だそうだ。その補給には「休息」が含まれる。特に目に見えないウイルスとの戦いには長時間の緊張が伴うため、「神経を休ませる」ことが必要であることを自衛隊はその経験から知っている。
ダイヤモンド・プリンセス号近くに、2隻の「休息船」を用意し、栄養価の高い食事を作り、風呂や息抜きのリラックススペースを確保した。完全に神経を休ませる時間と場所を作り、次の緊張感のある作業に挑んでもらったのである。また感染リスクに応じて分散宿泊の方式を採用し、同じリスクの作業をおこなっている隊員同士にして宿泊と生活動線を分けたそうだ。
手袋も2重にし、防護服とのつなぎ目を粘着テープで塞ぎ、靴カバーまで履く。保健衛生の基礎知識は厚労省に及ばない分、【防護】に徹底してこだわる姿に、なぜ自衛隊には感染者が出ないのか、マスコミ報道では分からなかったその理由が判明した。
そもそも今回の自衛隊の任務は、船内作業だけでなく、船外にも及んでいる。感染者を受け入れ先まで運ぶ輸送支援だ。ただでさえ任務の多さと激務に加え、輸送まで行っていた自衛隊には本当に頭が下がる。それは「危機管理能力」のレベルの違いに対してである。因みに、世田谷区の自衛隊中央病院では5月末での段階で、ダイヤモンド・プリンセス号の感染者180人以上を受け入れて、一人の院内感染者も出していないという。
台湾と自衛隊の事例に学んだのは、問題に直面した際の「対応」である。
それは、「目的を明確」にし、「即実行」し、「あとで少しづつ修正」しつつ、やるときは「徹底してやる」ということ。
実は、これ、仕事でも同じではないだろうか。
コロナウイルス騒動の全てを記した本著は、ただのノンフィクション本ではない。私たちが仕事に於いても持つべき危機管理術を網羅した「参考書」である。
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