YAMAHA FG-500 ナット、サドルの交換とその理由 | F-ROOTS ギターリペアマン 思いのままに・・

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読んでくれた方に何かが伝わればいいなと・・・

※テーマは全部「突発記事」で書くことにしました。(2011.10.20)

前回の投稿ではFG-700でしたが、
今回はYAMAHAのFG-500です。
 
なんでもこのギターはオーナー様のお父様の形見。
そういう意味での価値は勿論ですが、
YAMAHAのFGの歴史を感じる上でも価値はあるかと。
 
赤ラベルのハカランダ材を使ったFGですよね。
 
今回の依頼内容としては
「改善点あればお願い!」という感じでした。
 
ボディやネック等、
基本的には良いコンディションが保たれていました。
1つ大きく気になったのがナットです。
 
写真を撮るのを忘れてましたので
丁度同じような感じの私の赤ラベルの写真を
わかりますでしょうか?
 
わかり易く言うと
1弦の位置が大分中よりな気がしませんか?
私の赤ラベルも今回のギターも同じように…
 
これでは弾けないというわけではありませんので
問題視すべきかは考えるところですが、
他のギターと持ち換えたりすると
「ん?」と違和感を覚えるタイミングがあったり…。
 
このお客様に関してはお仕事でもギターを弾きますので
(このギターを使うかはわかりませんが)、
「他のギターとの違和感を極力無くそう」という観点と
溝自体の消耗もありましたので交換に…。
ヴィンテージボーン仕様に。
 
そして、弦振動のバランスを取りたく
弦高を意識しつつ、
サドルもヴィンテージボーンにて作成。
 
ブリッジも長い年月の中で手を加えた痕跡があり
あったであろうイロイロを想像しつつ
状態を確認したのですが、
良好だった為このままで…。
 
お預かりの状態が悪い状況ではありませんでしたが、
各所各所で変更が加わり
よりバランスを得たという印象を私は持ちました。
 
ネックやボディは変わらず良好でした。
 
そして、今回のFGもとても興味深い1本でした。
 
私の赤ラベルも手を加えてあげたいなと…
そんなことも思ったのです。
いつか暇になりましたらやってあげよう!
私の話はどうでも良いですね。