2009年05月19日
歯のはえかわり
「乳歯はいづれ『はえかわり』をしますから、それほど神経質にならなくても永久歯になってから頑張れば大丈夫でしょう」
という考え方は非常に危険です。乳歯にたくさん虫歯をこしらえるような暮らしが急に変わるはずがないからです。
「虫歯は絶対につくらせないつもりで、お菓子も食べさせないしジュースも飲ませないで親子で頑張ってきたのに、できてしまってどうしようかしら」
それほどがっかりしなくても良いでしょう。
今の日本で虫歯ゼロで成人式を迎えさせるのは、至難の業です。でも、大きな目標はそこにあります。そのために、歯科医院も地域社会も両親も英知を結集させなければなりません。当面の目標は乳歯をなるべく虫歯にしないで、アゴの発育を充分促して永久歯に順調に交換させることです。
だからといって、お菓子もジュースもケーキもすべて取り上げてしまって、甘いものの味を覚えさせないようにするというのは行き過ぎでしょう。お誕生日やクリスマスにはケーキを食べて結構なのです。無理に抑制してしまうと、中学生くらいになって親の言うことを聴かなくなったとき反動が大きく、急激に歯と歯の間に虫歯ができてしまいます。
「甘いものの味は知っているけど虫歯になるから特別の日以外は食べないようにしている」というのが正しい姿勢ではないかと考えます。
小さい頃から堅いものを良く噛んでゆっくり食べる習慣をつくっていくことが大切なのです。そして、虫歯ができないうちに歯科医院に定期検診の申し込みをして、システムに組み込んでもらうことです。定期的なチェックを受けながら、親子ともども歯科医院から様々なことを学んでいただきたいと思います。例えば、「六歳臼歯の手前の第二乳臼歯が抜けたらすぐに歯科医院に連絡すること」などの約束をきちんと守ることが大切なのです。
日本でも水道水のフッ素化が実現すればこんなに苦心しなくてもすむことなのです。しかしそれができないおかげで、正しい暮らし方とは何か考えさせられる場を与えられているとも言えるわけです。