相方が駐車場にあった切り株を掘り起こしていました。
小さな切り株だったのですぐに済むと思っていたら根っこが深くて大仕事になってしまった様子です。
「あんなに小さな切り株だったのに木って凄いんだね、凄いなぁ。何だか罰当たりな気分になっちゃったよ・・・」
と相方は言いました。
あんな小さな切り株だけれど、根っこがあんなに伸びて生きているのではないかと思ったそうです。
自分達が生きている年数よりも、もしかしたらもっともっと長い年月を生きていたのかもしれないのです。
私達は娘と散歩に行きながらあちこちの大きな樹木達に出会います。
大きな大きな木々達に話し掛けながら、敬意を払いながらそこを通ります。
私達は、その木を見ながら一体どれだけの人間の営みを見届けて来たのかを想像しながらああでもないこうでもないと議論します。
私達の住む街のすぐ近くの通りは、通りを拡張する為にそこにあった桜の並木道を排除しています。
春になれば桜のトンネル、花が散る頃には桜吹雪、新緑の季節には緑のトンネルだったその道は、来年の花を愛でる事なくなくなりました。
人間のエゴでこんな酷い事をしても良いのかと思っていた矢先に相方の「罰当たり」の言葉を耳にしました。
木々も植物も地球も人間が勝手な事をしても何も言いません。
でも、時々やって来る災害は、きっとそうした自然の叫びなのだろうと思います。
この地球は、私達人間だけの物ではないと言う事をもっと自覚するべきなんだろうなぁとしみじみ感じています。