ある漫画家さんのお話です。
戦争経験者のその先生は、戦争に行く事が「英雄」「正義」だと思っていたそうです。
送り出される時も「これは正義の戦いだ!」と言われて送り出されたそうです。
でも、実際に戦争から帰って来たら、英雄どころか戦争に行った事も国が唱える正義も分からなくなって、兵隊は悪者扱いされる立場になっていたのだそうです。
戦争に勝つ、喧嘩に勝つ・・・そうして勝者になった方が正義を貫くのだから、本当の意味での正義は判断出来ない、正義は逆転する事だってある、そうすると、本当の意味での正義とは何だろう?と突き詰めて考える様になったのだと言います。
そして、その結果・・・。
戦争中、何が一番苦しく、辛かったかと言えば、「食べられない事」
飢えと渇きで生命を落とした人々は数多かったのだと思います。
この先生はそんな経験から、本当の意味での揺るぎない正義とは、「飢えている人を助ける」事なのではないかと言う事に行き着いたそうです。
飢えた人を助ける事は勝者であっても敗者であっても正しい事には逆転はない、だから、ちょっと格好悪くても頼りな気でも真のヒーローってそういう事なんじゃないのかって思ったのだそうです。
悪者を涼しげな顔でやっつけるHERO達に憧れた時代もありました(私は一応女ですが・・・)
でも、この先生の考え方にとても共感した私でした。