八月六日の広島の惨状を知りつつ、たった三日後に再び原爆を落とすようなことができたのだろう?

 初めからウラン型とプルトニウム型、両方とも使用して威力や殺傷能力の違いなどといったデータを取ろうと考えていたとしか思えない。

 

 原爆肯定派の人たちは、アメリカが原爆投下の目標都市とされた所には焼夷弾での攻撃をしていなかったことを知っているのだろうか?原爆の正確な威力を確かめるため、わざと空襲による被害を起こさないようにしていたと分かった上で、二度にわたる原爆投下を是とするのだろうか?

 

 ナチスより先に核爆弾を造ろうとアメリカは研究を進めたというが、もしもドイツが日本より先に降伏をしていなかったとしたら、果たしてアメリカは原爆をドイツに落としただろうか?アジアの国はでない、自分たちと近い民族の国であるドイツに。

 自分たちヨーロッパ民族より劣っているのに楯突いてきた生意気なアジアの小国、そんな国の国民相手だから、被害に遭うのがほぼ民間人だと分かった上での原爆投下であったのだと思う。

 

 さて、葉祥明氏の絵本に「長崎」が語る原爆の絵本がある。

 氏らしい、柔らかな優しいタッチの絵本である。

 そして語り手のナガサキがあまりにもあたたかで。

 











 

 原爆で、戦争で亡くなられた方々がどうか安らかでありますように。

 ご冥福をお祈りいたします。