今年の母の日は母とお泊まりデートをしようと考えた。
若く見えても、母ももう七十代半ばである。
母方の祖母が亡くなったとき、母が
「旅行でなくても、近場のホテルでも泊まりに行ったりすればよかった」
と言っていたのもなんとなく心に残っていた。
5月はお互い忙しく、六月になってからお泊まりデート。
「横浜だよ」
としか伝えていなかった。
呑気な母は
「横浜って言っていたから、横浜駅の近くかしら?」
と思ったらしいが、父が
「いやいやきっとみなとみらいだろう。夜景の写真送って」
と言っていたそうだ。
あらお父さん、さすが。
正解だわ。
娘の心が分かるのかしら?
両親は時々インターコンチネンタルに泊まっていたけれど、やはり眺望を考えて横浜ロイヤルパークホテル。
ここが、みなとみらい地区の変化をいちばん感じ取れるように思うのだ。
ランドマークタワーができた頃には他には高いビルはなかったのだもの。
桜木町駅の動く歩道も懐かしい。
みなとみらい線だってなかった。
そうそう、それに来年の三月には横浜ロイヤルパークホテルは大規模修繕工事が始まってしばらく営業停止になってしまうのだ。
そんなに時が経ったのかと衝撃である。
お部屋はベイブリッジが見えるところ。
遠くに三浦半島も見えれば房総半島も見えているはず。夜景だからちょっと分からないが。
たまらなく美しい。
コーナーのお部屋だからバスルームの丸窓からも景色が見えるのがいい。