本日で終わる大吉原展だが、非常に面白かった。

 

 

 炎上したせいか平日の昼間でもそれなりに混雑していたけれど、それでもゆっくりじっくり見ることができた。

 細かい部分は近くで見られない代わりに、映像としてスクリーンに映し出されていた。

 吉原の見世が再現されているのも面白かった。

 

 ああしてまとめて見ると、時代時代の女性の服装や髪型変遷が分かる。男性の方も、髷が異様に細いのがカッコよかった時代やら何やらが分かって面白い。

 美術展は、描かれた対象に関する知識があればあるほど楽しめるものだ。

 

 それから衆道カップル(男性同士のカップル)もあちこちに描かれていた。うきうきしているおじさんにツンとした若衆だったり、楽しそうな男性二人だったり、幸せそうに見つめ合う二人だったり。

 日本のこういう寛容さは、明治維新で開国と一緒に広まったキリスト教の変な倫理観に壊されてしまった面はある。

 

 あ、この再現されていることに関し

 「買春客みたいに扱われて不愉快」

って意見をどこかで見た。

 通りも見世も一部は再現されていたけれど、遊女はいずに浮世絵が展示してあるのに、そんな気持ちになる人もいるのね。

 

 「吉原細見」なんてガイドブックもあるくらい、一種観光地的な雰囲気なのだから、当時だって冷やかしのお客さんも大勢いたのに。そんなこと言っていたら、歩けない地区が現代日本でも至る所にあると思うが。

 不愉快なら観に行かなければいいのにね。面倒な人が増えてイベントをやるのも大変だ。