「せんせー、せんせーってなんさい?」

と時々聞かれる話を以前にも書いた。

 3年生くらいだったり、1〜2年生であって上位のクラスだったりすると

 「実は八百歳」

と答える。

 

 「嘘だー。人間はそんなに生きられないんだよ」

 

 「そう、人間はね」

 

 「え……」

 

 「八百比丘尼って聞いたことある?人魚の肉を食べた尼さんのお話よ」

 「実はね、先生も同じなの。昔むかーし人魚を食べたのよ。人魚を食べると不老不死になるんだよ」

 

 「嘘、だよね?」

 「え?じゃあ関ヶ原の戦い、見た?」

 「卑弥呼にあった?」

 などと面白いことを口々に言ってくれる。

 

 「はい、もうおしまい。気になったらお家の人に聞いてみて」

 なんて感じで話を終わらせる。

 

 さて、先日1年生の女の子に年齢を聞かれ

 「何歳だと思う?」

と聞き返したら

 「二十歳くらい?大人だよね?」

と言われた。

 「う、うん。二十歳は過ぎてるよ」

と答えると

 「そうかあ」

と納得されてしまった。

 

 家で息子に

 「ねえねえ、今日小学生に『二十歳くらい?』って言われちゃたよ。えっへん」

と威張ってみたところ、ちょっと哀れみのこもった目で見詰められた。

 「そうか、それは……よかったね」

 「でもね、ちゃんと訂正しておくべきだったよ。その子のためにも」

って。

 

 そんなことを冷静に言わなくてもよいではないか。

 

 サクラサケ


 

 一日目が終わりましたね。

 桜咲いた子も残念だった子もみんなみんなお疲れさま。

 よく頑張りました。

 みなが

 「よい受験だった」

と思えますように。