度々ブログに登場する大切な友人、息子が年少さんに入ったときに同じクラスになりそれ以来のお付き合いの友人、久しぶりにあったら何だか憤っていた。

 「まったくさ、みんな簡単な算数さえできないの?本当に嫌になる」

 彼女は基本的には在宅勤務だが、泊まりがけの出張もこなすバリバリ働くお母さんだ。

 

 彼女の自宅の最寄り駅は地下鉄の駅なのだが、バスで少し離れたJRの駅に向かうことも多い。

 そのバスが問題なのだと言う。

 「バス停で降りる人がいるじゃない?そうすると乗れるはずじゃない?それなのに何故か乗れないのよ!」

 

 「乗っている人が奥に詰めないってこと?」

 

 「そうそう。見ると真ん中から後ろは空間があるの。でも詰めない。バスの運転手さん、多分『奥に詰めて』って言っていると思うのよ。私が乗っているときに言うから。でも詰めないの」

 「多分さ、算数ができないのよ」

 

 「へ?」

 間抜けな声が出た。

 

 「だから、小学校の算数の問題にあるじゃない。『バスに子どもが4人、大人が9人乗っています。Aというバス停で大人が2人、子どもが3人降りました。そして子どもが2人と大人がひとり乗ってきました。次のBというバス停では子どもが2人、大人が3人降り、大人が2人乗りました。今バスには大人と子どもそれぞれ何人いますか?運転手は考えないものとします』っていうの。

あれきっと解けないのよ。降りたら乗れるって分からないのよ」

 「あ、それとも面積の問題が分からないのかしら?」

 ぷんぷん怒っている。

 

 「ああ。あるよね、そういうこと。迷惑だよね」

 

 「迷惑どころじゃないわよ。こっちは新幹線に間に合わなくなる。それで仕方なくタクシーに乗るのよ。もう!」

 

 確かにね。奥に詰めない人っているよね。

 電車でも何故だかドアの前に陣取って奥に詰めない人がいる。

 

 そうか、マナー違反だとばかり思っていたけれど算数ができないだけなのか。

 

 マナー違反と思うのと算数ができないと思うのってどちらが腹が立たないのかしら?